新章(しんしょう)デュエル・マスターズ環境(かんきょう)

メタゲーム

DMSD-01DMSD-02DMRP-01期(発売日 2017年3月25日(土))

【ジョーカーズ】がメタゲームに登場。「デュエル・マスターズ グランプリ-4th」では主な採用カードは《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》《戦慄のプレリュード》《破界秘伝ナッシング・ゼロ》の3枚を除き、カードプールDMRP-01DMSD-01及び一部のプロモのみにもかかわらず、準優勝の成績を残した。

アンタッチャブルを持つ強力なコスト踏み倒しメタである《異端流し オニカマス》侵略革命チェンジに対する大きな抑止力となり、特に【緑単ベアフガン】【成長ドギラゴン剣】など《異端流し オニカマス》に対して有効な除去札を持たないデッキは衰退した。

《轟く侵略 レッドゾーン》を主軸としたデッキは対《異端流し オニカマス》で比較的有利とされ、また《龍脈術 落城の計》を始めとして既に水文明を中心に相性の良いカードをいくつか備えていることから、《異端流し オニカマス》を採用した【赤青レッドゾーン】が開発された。

【赤黒ドギラゴン剣】は従来型が衰退したものの、こちらもDMR-23で登場した強力なD2フィールド《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》と《異端流し オニカマス》を合わせリペア、【青黒赤ドギラゴン剣】が成立した。

2017年2月26日の殿堂レギュレーション改訂によって弱体化した【緑単ループ】は大量マナ回収を行うことでループの継続を助ける《大勇者「鎖風車」》を使用してリペアに成功した。この弾では、初動となる上にクリーチャーが残るため《ベイB ジャック》の能力でバトルゾーン上のマナリソースにも利用できる《桜風妖精ステップル》を獲得した。
3ターンで《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ》を呼び出すことが容易となったこともあって、「グランプリ-4th」ではベスト32以内に相当数の《大勇者「鎖風車」》搭載型の緑単ループが見られた。

【ロージアミラダンテ】《異端流し オニカマス》の登場によってやや立場が悪くなったが《真聖教会 エンドレス・ヘブン》の龍解をサブフィニッシュルートとし方針転換。またこの頃、タッチ闇型として《蒼き団長 ドギラゴン剣》《解体人形ジェニー》で落とす、《ZERO ハンド》でコスト踏み倒しに対して応戦するなど妨害性能を高める形でチューンされることもあった。

【モルトNEXT】はカードプールに追加こそなかったものの「グランプリ-4th」で【モルト「王」】折衷型が優勝、勢力を維持している。因みに優勝者のレシピは超次元ゾーン8枚の内2枚がデッキシートの記入ミスにより死に札(1枚はそちらのデッキでは絶対にバトルゾーンに出せなかった)になっていたが、にもかかわらず優勝を果たすあたり【モルトNEXT】のデッキパワーの程が分かるだろう。

同時期、《凶鬼34号 バッシュ》pigで行えるパワー1000以下のリアニメイト《魔龍バベルギヌス》のパワーラインに収まることから、【バッシュギヌス】が成立。各地の公認大会やチャンピオンシップで活躍したが、「グランプリ-4th」ではベスト32入りを逃している。

因みに「グランプリ-4th」開催直前のメタゲーム予想では、【モルトNEXT】一強であった。強いて言えば【ロージアミラダンテ】【ジョーカーズ】が対抗馬であったが、両者はデッキパワーの面で【モルトNEXT】に劣るという懸念があった。【緑単ループ】《蛇手の親分ゴエモンキー!》殿堂入りからしばらく環境から姿を消していたためリペアができるかどうかははっきりしていなかった(というより大半のプレイヤーはリペアを絶望視していた)であった。大会結果は【モルトNEXT】が優勝、【ジョーカーズ】が準優勝、3位が【緑単ループ】、4位が【モルトNEXT】であった。3位の型は《大勇者「鎖風車」》不採用で《フィーバー・ナッツ》4枚積みの最速ループ特化型であった。

DMRP-02期(発売日 2017年6月24日(土))

新戦力カード

《グレート・グラスパー》《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》との相性の良さが注目され、革命ファイナル環境に既に存在していた【キンコングループ】のノウハウが一部導入された【チェイングラスパーループ】として成立。

そんな中、チェイン・コンボに対して優位とされるハンデスデッキが勢いを伸ばした。「グランプリ-4th」で【青黒ハンデス超次元】がベスト32入りを果たしたことなどから、この頃より【青黒ハンデス超次元】が中心となりトップメタに躍り出た。

【ビートジョッキー】はこの弾で強力なコスト軽減能力・マスターB・A・Dと自分の火のクリーチャーをスピードアタッカー化する能力を持つ《“罰怒”ブランド》が登場。ビートジョッキーのラインナップが充実したこともあり、実用的な速攻へチューン可能になり、そのまま【赤単ブランド】(当時は【ビートジョッキー】)と呼ばれていた。

【ジョーカーズ】は同弾で《ワッショイ万太郎》を獲得しており、3ターンキルに特化した構築が流行した。

ただ、【赤単ブランド】【ジョーカーズ】どちらも【ドルマゲドンX】【ロージアミラダンテ】の受けの強さに阻まれグランプリ4thではベスト16入りを逃している。

《フォース・アゲイン》の調整版でシールドを1枚ブレイクする効果が付いた《テキサス・ストーム》は、一種のデメリット付きのループパーツとして注目され、主に【クイーン・アマテラスループ】で使用された。

「超CS in 熊本」の後には【赤単ブランド】【赤青ブランド】と変貌、メタゲームに進出した。その内実としては《単騎連射 マグナム》《音精 ラフルル》の「単騎ラフルル」と呼ばれる組み合わせを擁したメタデッキであった。
一時期【赤青ブランド】がトップメタの一角を支配したため、S・トリガーを前提とした中低速ビートダウンに過ぎない【ロージアミラダンテ】は大きく失速した。

殿堂レギュレーション(2017年7月8日より殿堂入りになるカード)

殿堂レギュレーションが改訂。
《魔龍バベルギヌス》の殿堂入りにより【バッシュギヌス】は消滅。《S級原始 サンマッド》《アラゴト・ムスビ》《大勇者「鎖風車」》の大型規制によって【緑単ループ】は大きく弱体化。【モルトNEXT】は2枚目以降の《スクランブル・チェンジ》を失い、【知新ジャスティス】《目的不明の作戦》が1枚制限となった。
同日に開催された「超CS in 熊本」では優勝は【青黒赤ドギラゴン剣】であったが、準優勝は【緑単ループ】のリペアであり多くのプレイヤーを驚愕させた。
また、この大会の頃から【モルトNEXT】《光牙忍ハヤブサマル》を投入した構築が一般化した。

コロコロコミック2017年9月号(発売日2017年8月12日)、DMBD-01DMBD-02、期(発売日2017年8月11日(金))

新戦力カード

コロコロコミック2017年9月号の付録にて《消王ケシカス》が登場。《界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ》に近い能力が5コストで利用できるバリューが注目され、とくに【ジョーカーズ】に採用された。これがきっかけとなって【ジョーカーズ】はコントロールデッキへと傾倒していく。

DMRP-03期(発売日2017年9月16日(土))

新戦力カード

この弾で最も革新的であったカードは《水上第九院 シャコガイル》であろう。ループデッキのフィニッシュの枠の最小化に大いに役に立ったこのカードは、特に【緑単ループ】《ジョリー・ザ・ジョニー Joe》では対応しきれない《光器パーフェクト・マドンナ》の存在や《伝説のレジェンド ドギラゴン》等の敗北回避能力も無視できることから、【緑単ループ】はフィニッシャーを《ジョリー・ザ・ジョニー Joe》と入れ替える形で再び環境に戻った。

同時に【緑単ループ】のギミックを転用した【白緑メタリカ】が登場。コンボ成功率の高さ、メタクリーチャー《DG 〜裁キノ刻〜》《絶対の畏れ 防鎧》が評価された。
また、《赤攻銀 マルハヴァン》の登場により【メタリカサザン】も完成。メタリカ得意の展開力により、環境に台頭する様に。

《天風のゲイル・ヴェスパー》はそのコスト軽減能力からアーキタイプ:【ゲイル・ヴェスパー】を成立させた。《タルタホル》《コレンココ・タンク》などグランセクトを後押しするカードが収録されたのも大きい。軌道に乗れば4ターンから5ターンでゼニスを大量展開できる機構を持っているものの、手札事故のリスクなどからこの時点では環境下位程度であった。

【墓地ソース】《一なる部隊 イワシン》《爆撃男》を獲得。特に《一なる部隊 イワシン》の存在は大きく、殿堂入りした《アクア・メルゲ》の様に流れるように墓地を肥やすことが可能になったため、環境上位に食い込んだ。

《電脳鎧冑アナリス》《怒流牙 佐助の超人》など、汎用性の高い青緑カラーのマナブースト手段もあって、新たに【デュエランドエクストラウィン】【悠久チェンジ】などタイムデストラクション系デッキがメタゲームへ進出した。

《テキサス・ストーム》はDMRP-03期になると【知新ジャスティス】の新たなループパーツになり、シールドをブレイクするというデメリットとも呼べる効果がむしろ1ショットキルのルートをもたらすとして重宝された。《邪眼右神ニューオーダー》のG・リンクや呪文踏み倒しを巧みに使いこなしたゴッド戦略が知新ジャスティスにおいて深みを増した。

「デュエル・マスターズ グランプリ-5th」では【ロージアミラダンテ】が優勝を果たした。2位は【赤緑レッドゾーン】。

DMEX-01期(発売日2017年10月21日(土))

新戦力カード

《アクアン・メルカトール》【5色ドギラゴン剣】を再び環境上位に押し上げ、《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》【白緑メタリカ】のフィニッシャーとして採用された。この時点でメタリカはメタゲームで一定の地位を保つこととなる。

DMRP-04裁期(発売日2017年12月16日(土))

新戦力カード

DMRP-04魔期(発売日2018年1月27日(土))

新戦力カード

殿堂レギュレーション(2018年3月1日より殿堂入りになるカード)

様々なデッキが入り乱れる群雄割拠がしばらく続いたが、2018年3月1日に殿堂レギュレーションが大幅に改定。
【モルトNEXT】【ロージアミラダンテ】【ジョーカーズ】【赤青ブランド】【青黒ハンデス超次元】【知新ジャスティス】【緑単ループ】【白緑メタリカ】など、環境上位デッキの多くが弱体化ないし構築不能に陥った。
逆に比較的被害が少なかったのは《ドギラゴン剣》系デッキ。安定して3ターン目に革命チェンジ可能な《“龍装”チュリス》の登場により、むしろ大幅なパワーアップを遂げた。

【メタリカサザン】では《奇石 ミタラシオ》《奇石 コントロ》のコンボが導入され、破壊以外の対処が出来ないデッキを絶望に追いやった。

2018年3月11日に行われた「デュエル・マスターズ全国大会2017」では、全く同じレシピの【赤青ドギラゴン剣】を使用したプレイヤー2人がそれぞれ優勝、4位入賞を果たしている。2位も【赤青ドギラゴン剣】で、こちらも優勝者達との違いは《Dの牢閣 メメント守神宮》《閃光の守護者ホーリー》に入れ替えた程度であった。
3位は《煌龍 サッヴァーク》を主軸とした白青黒【ロージアミラダンテ】で、リペアに成功したことを示した。
その他は【ジョーカーズ】【墓地ソース】がベスト8入賞を果たしており、全体的に高速寄りのビートダウンに傾倒した大会環境であったと言える。
ループ系統は全国大会出場者32人中に使用者はいなかった。

主流デッキ(通常環境)

新戦力カード

既存の有力カード

参考