魔天降臨(まてんこうりん)

魔天降臨 R 闇文明 (6)
呪文
S・トリガー
各プレイヤーは、自身のマナゾーンのカードと手札をまるごと入れ替え、その後、マナゾーンのカードをすべてタップする。
※殿堂入り

DM-10で登場した呪文

プレイヤーマナゾーン手札をすべて入れ替える豪快な能力を持つ。
状況次第で相手のマナを一気にランデスできる可能性があるため、勝負を決めるだけのポテンシャルを秘めている。

基本的にマナゾーンにはその時点で不要なカードから埋めていくので、それを手札と入れ替えることで相手の計算を狂わせることが可能。
ハンデスとの相性が非常によく、あらかじめ手札を削っておけば相手のマナを大幅に減らすことができる。

自分も被害を受けることには変わりないが、手札を何枚かキープしておけば相手とのマナ差をつけることができる。
特に《ロスト・ソウル》から繋ぐと凶悪で、一度反撃の手段を失った上で何も出来なくなるという絶望的な状況になる。《特攻人形ジェニー》《ゴースト・タッチ》を連打した後に撃ち込んでもよい。

自然カードを使わずにマナ回収ができるのも注目すべき。《S級宇宙 アダムスキー》などのフィニッシュ用のカードを終盤にマナゾーンから拾えるのはありがたい。

S・トリガーを持つのである程度ビートダウンの対策にもなる。序盤にトリガーした場合、相手はカードプレイしているので手札は少ない場合が多く、自分はシールドブレイクされているので手札は増えている。よって擬似的にマナブーストランデスしたことになり、その後は強力なカードを使いやすくなる。

ただし、自分のターンが来る前に殴り切られては意味がないので仮想敵を見据えて採用したい。

一見すると限定的な状況でしか使えないように思えるが、実際のところゲームで相手の手札が1枚程度以下になるのはザラであり、それは終盤に近付くにつれて顕著になる。「相手の手札が2枚以下で、自分の手札がそれより2枚ほど多い状況」ならば、この呪文効果は十分にある。

基本的にこのカードは、相手が除去ハンデスを受けてジリ貧になっている一方で自分は盤面や手札が整いチャージしてマナを伸ばしているという状況でこそ役に立つ。それが来る前にはたとえS・トリガー唱えても逆転の契機にはなりづらい。

言い換えると3ターン目から4ターン目で決着をつけるデッキには効果が薄いので、環境の速度を見て採用するか否かを決めるべきであろう。

シノビマッドネスなど、手札に何らかの戦略をため込むカードデッキにも有効。総じて中級者以上向きの、プレイングが肝要なカードである。

環境において

聖拳編DM-10で登場したマナゾーンカードをまとめて入れ替えるサイクルの1つ。
登場した時期は古いが、現在のような評価を得るまでには時間を要した。

古くは【除去ボルバル】に使われることもあったが、当時としては「癖の強いマナ回収」という認識がメインで、大規模ランデスとしてはまだ運用法が未成熟であった。

戦国編では《邪眼皇ロマノフI世》との相性のよさから【ロマノフサイン】に採用された。《ソウル・アドバンテージ》を唱えてからこのカードランデスするのがフィニッシュパターンの1つであった。両者はともに《邪眼皇ロマノフI世》cipで落とせるためピン挿しでも十分に機能した。

エピソード2以降、マナを大幅に増やし手札が枯渇しやすくなるデッキ【ターボゼニス】【連ドラ】など)が推奨されるようになったため、メタカードとして猛威を振るうようになった。特に、自分の手札をキープしつつ能動的にハンデスが可能な、【オール・イエス】【青黒ハンデス超次元】【黒単コントロール】などのエンドカードとしてしばしば採用される。

特に【オール・イエス】では3枚以上積んでは《王機聖者ミル・アーマ》で早撃ちするという使い方がされた。《至宝 オール・イエス》を使うメインプランでガンガン攻めれば相手は対策札で手札を消耗し、このカードが刺さったためである。

ドラゴン・サーガ環境では【暴発ミルザム】ゴッド・ノヴァOMGなど、S・トリガーを積極的に活用するデッキでの採用も目立つ。ドラゴン・サーガに登場したマナ武装というマナ参照能力にも刺さる。このカードマナの枚数そのものをごっそり減らせるだけでなくの数を一気に変えるため、用途は更に広がった。

革命編環境においては【天門ループ】における単純なマナ回収ループに入れない時のワンショットプランに使うフィニッシャーとして利用された。【黒単ヘルボロフ】でも貴重な詰め要員として使われた。

この頃になると絶版で入手困難かつ相手のマナを奪い去るという効果が好まれなかったのか、2015年6月15日付けで殿堂入りとなった。【暴発ミルザム】型の【ヘブンズ・ゲート】エンドカードとして機能している点、殿堂入りとほぼ同時期に新規収録された《メガ・マナロック・ドラゴン》に対する対抗手段として有用性がある点なども、開発者の立場で考えるとやはり好まれなかったのかもしれない。ただ、フィニッシャー運用がメインであり1回唱えれば十分な上に、《「黒幕」》との組み合わせ以外には3枚以上積む合理的な理由も元から無かったため、名誉を与えるという意味合いの強い殿堂入りとも言える。

後に【暴発ミルザム】は核である《奇跡の精霊ミルザム》プレミアム殿堂入りして消滅、《メガ・マナロック・ドラゴン》殿堂入りしている。

その後も【白青黒超次元】【白青黒GRハンデス】などのフィニッシャーとして使われたが、DMBD-18期辺りからオリジナル環境《ソーシャル・マニフェストII世》でアクセスする前提で投入されるケースも見られるようになった。

王来篇からは【5色コントロール】に投入されているケースもあり、シリーズ終盤には《ソーシャル・マニフェストII世》とセットで使う型が【5色ザーディクリカ】の型として主流化。そのフィニッシャーとしてチャンピオンシップで見かけない方が珍しい存在となった。
オリジナルでは【白青黒ギャラクシールド】にも採用される場合がある。

2022年10月頃の環境ではそこまでしなくても勝てる環境であることから【5色ザーディクリカ】でも不採用がざらになった。

アビス・レボリューション環境でも、今引きからリソースを回復できるデッキがそれなりに多く、オールランデスが往年より決まりにくいことから、あまり見かけない。極稀に【黒単アビスロイヤル】【黒緑アビスロイヤル】に使われる場合もあるが、この2つのデッキは大抵そこまでしなくても自慢の基盤を押し付けるだけで大体勝てるのが悩ましい。

DM24-EX1期には【白黒メカ】に《魔天降臨》を投入した型が79名参加CSで準優勝した。相手の手札が空の状態で唱えれば相手のマナが0になってターンを返しても安全であるというのが《魔天降臨》の特徴だが、特にハンデスの入っていないこのデッキでの役割は不明。

ルール

他のカード・デッキとの相性

再録について

  • DMX-22では待望の再録を果たした。ホイル加工がなされ、Dramatic Cardのように大きく「魔天」と文字が描かれている。
    • 待望の再録を果たしたものの、ホイル仕様であるため封入率はかなり低く、相変わらず入手は容易ではない。シングルカード価格も高め。ランデスハンデスを併せ持つ効果が好まれなかったこと、そしてショップのことを考えての苦肉の策なのだろう。今までほとんど再録されなかったのも、そういった事情があったからだと思われる。
  • DMX-22で再録された際にはカードテキストの大幅な改訂が行われ、手札マナの入れ替えのタイミングが分かりやすくなった。また、「まるごと」という言葉がテキスト中に初登場した。旧テキストは以下のとおり。
    各プレイヤーは自分自身のマナゾーンにあるカードをすべてそれぞれの手札に戻し、同時に、自分自身の手札をすべてタップしてそれぞれのマナゾーンに置く。

その他

関連カード

フレーバーテキスト

  • DMX-22
    魔天の力で世界がひっくり返る。
  • DM22-EX1
    蒼狼の一族は5柱の神を呼び出した。そのうち1柱は、封じられし古の支配者たちが復活した時に降臨し戦う神だった。

収録セット

参考


公式Q&A

Q.《龍装艦 ゴクガ・ロイザー》《最高学府 インテリエイル》がいる時、《魔天降臨》を唱えてマナゾーンのカードと手札のカードを入れ換えました。2体の効果がトリガーしていますが、先に《龍装艦 ゴクガ・ロイザー》《魔天降臨》をもう一度唱え、再びマナゾーンのカードと手札のカードを入れ換えました。その後《最高学府 インテリエイル》の効果を使って今手札にある呪文と、マナゾーンにある一度は手札に加わった呪文を唱えることはできますか?
A.先に《魔天降臨》を唱えてカードがマナゾーンにいってしまうと使えなくなります。
引用元

Q.《龍装艦 ゴクガ・ロイザー》《最高学府 インテリエイル》がいる時、《魔天降臨》を唱えてマナゾーンの呪文を一度手札に加え、元々持っていた手札と一緒にマナゾーンに置きました。2体の効果がトリガーしていますが、先に《最高学府 インテリエイル》で元々マナゾーンに置いてあった呪文を唱えて墓地に置き、その後《龍装艦 ゴクガ・ロイザー》の効果で、《魔天降臨》を唱えて同じことをして、今度は元々手札にあった呪文をマナゾーンから唱えて、手札とマナゾーンにある全ての呪文を唱えることはできますか?
A.《最高学府 インテリエイル》の効果で手札から呪文を唱えるので、《龍装艦 ゴクガ・ロイザー》の効果がトリガーするため、全てを二回唱える事ができます。
引用元