(いち)なる部隊(ぶたい) イワシン》

一なる部隊 イワシン UC 水文明 (2)
クリーチャー:ムートピア 1000
このクリーチャーがどこからでも墓地に置かれた時、カードを1枚引いてもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる。
※殿堂入り

DMRP-03で登場したムートピア

このクリーチャーがどこからでも自分の墓地に置かれた時に手札交換を行う能力を持つ。

墓地にさえ置かれれば、それだけで手札調整と墓地肥やしを行うことができる。直接のアドバンテージは得られないが、マナコストを考えずにできる行動としては十分に強力。

《エマージェンシー・タイフーン》など、任意のカード墓地に落とせるカードが入ったデッキでは、特定のカードを落とすのと、このカードを落としてその能力で元々のカードを落とすのとでは山札を掘り進む速度が変わる。つまりデッキに入れておくだけで山札圧縮になるのである。
また墓地に落ちるカードも増えるため、《百万超邪 クロスファイア》《暴走龍 5000GT》など墓地の枚数を参照する能力の条件を満たしやすくなる。
たとえ山札から落とされようが、追加の墓地肥やし手札から選べるので、【墓地ソース】【デ・スザーク】など大量の墓地肥やしと特定のカード墓地に落とすことを両立したいデッキでも有意義。

バトルゾーンに出した際のスペックは、パワー1000の疑似pig持ちと相当貧弱で戦闘向けではないものの、コストが2と軽いため、万が一の状況でもウィニーとして頭数に入れやすい。

ルール

  • 「破壊された時」能力はバトルゾーンで誘発するが、バトルゾーンに出した「どこからでも墓地に置かれた時」能力は墓地で誘発する。《あたりポンの助》で《一なる部隊 イワシン》が指定されていて、それから《一なる部隊 イワシン》が破壊された場合でも手札交換は問題なく使うことができる。
  • 《終焉の開闢》など、カードを墓地に置いてから墓地からカードを回収する効果で、《一なる部隊 イワシン》効果を2回使う方法がある。その時点の墓地にめぼしいカードがなかった場合に使うとよいだろう。
    • 《終焉の開闢》で説明すると、まず山札上から《イワシン》含む3枚を落とすことで《イワシン》効果が1回ストックされる。先に処理中の墓地回収が優先して行われるので墓地から《イワシン》を拾う。続いて《イワシン》効果を使い、1ドロー後に手札に戻した《イワシン》を捨てる。捨てたことでさらに1回《イワシン》効果を使うことができるというロジックとなる。

他のカード・デッキとの相性

環境において

登場から【墓地ソース】【Z-ファイル】で使われている。

このカードのおかげで3ターン目に《百万超邪 クロスファイア》G・ゼロで出すことが比較的簡単になり、このこともあって【墓地ソース】が復権した。

それ以前まで【墓地ソース】では《百万超邪 クロスファイア》を早出しする場合、《戦略のD・H アツト》《【問2】ノロン⤴》をバトルゾーンに出す分手札が減り、折角《百万超邪 クロスファイア》を早出ししても手札がカツカツになって後が続かないことがざらであった。ところが、このカードが登場してからは《プラチナ・ワルスラS》を挟む余裕が生まれ、4ターン目に《百万超邪 クロスファイア》を出すことを目標にするなら《プラチナ・ワルスラS》で十分な手札を確保・維持することも同時にできるようになった。

ただ、墓地に落ちればノーコスト能力を使えるこのカード《爆撃男》に7枚から8枚の枠を使うようになったことで新章デュエル・マスターズ環境における【墓地ソース】は枠の都合上防御性能が下がり、有効な防御札はせいぜい《終末の時計 ザ・クロック》を4枚程度しか積めなくなった。言ってしまえば自分より速く殴りきるデッキには不利が付くようになった。

DMEX-02《ポクチンちん》が、DMEX-05《ポクタマたま》が登場し、このカードも一時ほどの勢いは無くなったが、DMEX-07期にはこれを入れて《“魔神轟怒”万軍投》を最大限生かせるようにした【赤青ジョーカーズミッツァイル】が結果を残した。

十王篇環境になると【オカルトアンダケイン】の必須パーツとして大出世。

王来篇環境 (オリジナル)では【墓地ソース】でそこそこ見かけられることも然ることながら、コンボ要求値の低い【青黒退化】にほぼ山札圧縮のみを目的に投入されるケースもあった。

超CSIV 京都』でベスト16の実績を残したことを機に流行に至った【星雲人シヴァンリンネ】でも墓地肥やしエンジンとして利用され、《不死の墓守 シヴァンリンネ》での大量リアニメイトによって出る打点としての役割も持つ。

そして【絶望神サガループ】が成立すると、リソース要員からフィニッシュ補助までをこなす札として大活躍。そちらのデッキにおいて《超神星DOOM・ドラゲリオン》《水上第九院 シャコガイル》によるフィニッシュを行う場合、一度コンボが成立すると相手プレイヤーの抵抗を許さずそのままエクストラウィンが可能となる。

多くのデッキにおいてのコストなしでの墓地肥やしの促進、最序盤に複数枚ディスカードを連鎖できた時の上振れ、そしてループのフィニッシャーとしての活躍から、2023年3月20日付で殿堂入り
《シャコガイル》型の【絶望神サガ】は《妖蟲闘竜サモハン》《電磁封魔ルチアーノ》でもリペアが可能ではあるものの、序盤の安定感を失い、《龍頭星雲人》プランが難しくなったことから、デッキパワー低下を余儀なくされた。

依然として、墓地肥やしをするデッキならほぼデメリットなくメインデッキを40枚から39枚に圧縮するカードとして利用価値は高いが、そもそも1圧縮・1肥やしよりも40枚フルに必要なカードを詰め込んだ方が最適解のデッキが多く、【絶望神サガループ】消滅後は稀に相性の良いデッキに入る程度となった。DM24-RP2期時点では一部の【黒単アビスロイヤル】山札圧縮として使われる。

その他

  • モデルは魚のイワシ。自らの群れを巨大な一匹の魚に見せることで外敵を欺く習性がある。イラストフレーバーテキスト、「一なる部隊」という冠詞もその習性からとったのだろう。
  • DMEX-08のフレーバーテキストでは同弾収録のオニカマスが料理された事について言及している。
    魚の種類を考えるとオニカマスよりイワシの方が料理されやすくパワーも低いので、逃げるのは懸命な判断だろう。

関連カード

フレーバーテキスト

  • DMRP-03
    禁止されているへの侵入を、他ならぬシャークウガ様がしているのを見たって? あの方自身が決めたことだぞ!? そんなこと「俺達は」信じられないな。― 一なる部隊 イワシン
  • DMEX-08
    あのオニカマスですら料理する料理人がいるらしいから、オレたちは真っ先に逃げるぜ! — 一なる部隊 イワシン
  • DMBD-17
    かつてゼロの始祖は全てを護る聖なる存在であった。だが、闘いを求める邪なる心が合わさるに至り、ゼロなる存在となった。新たなゼロを求める時、聖なる力のみならず、邪なる力を求めよ。 —『オラクル裏教義』第一章
  • DMEX-18
    「俺達」が信じたとおり、シャークウガ様は俺たちを護ってくれる覇王だった。な?ググッピー。 — 一なる部隊 イワシン

収録セット

参考


公式Q&A

  • 能力について

Q.このカードがバトルゾーンにある進化クリーチャーの下にある時、進化クリーチャーが破壊され、墓地に置かれました。この時《一なる部隊 イワシン》の能力は使えますか?
A.使えます。《一なる部隊 イワシン》の能力はどこからでも墓地に置かれた時に使えるので、進化クリーチャーの下にある状態で墓地に置かれても、問題なく能力を使う事ができます。
引用元(2019.7.2)

Q.《一なる部隊 イワシン》の、「どこからでも自分の墓地に置かれた時」と「どこからでも自分の墓地に置かれる時」という書き方の違いは何ですか?
A.「どこからでも自分の墓地に置かれた時」の場合は墓地に置かれてから効果を発揮しますが、「どこからでも自分の墓地に置かれる時」の場合は、元々あったゾーンで効果を発揮する点が違います。例えば後者の場合、バトルゾーンにある進化クリーチャーの下にあり、それがバトルゾーンで破壊されて墓地に置かれる時、進化クリーチャーの下にあるのでその特性は無視され、効果を使う事はできません。
引用元(2019.7.2)

Q.《∞龍 ゲンムエンペラー》がバトルゾーンにいる状況で、バトルゾーンにいる《一なる部隊 イワシン》が破壊された場合、「どこからでも墓地に置かれた時」の能力はトリガーしますか?
A.はい、トリガーします。「どこからでも墓地に置かれた時」の能力は「破壊された時」とは異なり、元あったゾーンの状態に関わらず、墓地に置かれたタイミングでトリガーします。
引用元(2021.8.6)