【ボルバルザーク】 (デュエプレ)

DMPP-03《無双竜機ボルバルザーク》が登場した事で成立したデッキタイプ 。

TCG版とは異なり追加ターンを獲得できるのが10ターン目以降という制限が付いているため、必然的にコントロールでデッキが構築される。

DP殿堂前は、デュエプレ特有のマナの使用もあって構築の幅が非常に広く、様々なデッキが存在していた。デッキカラーは青抜き4色や白赤緑、白抜き4色、5色の構築などがよく使われていた。

デッキカラーと合わせて【リースボルバル】【青抜き4Cボルバル】などのように呼ばれたり、デッキタイプにもよるが【除去ボルバル】【ボルバルコン】【二角ボルバル】【ハンデスボルバル】などと呼ばれたりもする。「ボルコン」と略してしまうと【ボルメテウスコントロール】を指すことになってしまうので注意。

  • 2020年9月17日より《ボルバルザーク》はDP殿堂に指定され、デッキに1枚しか入れられなくなった。そのため、制限前に生み出されたデッキの多くは運用が不可能になっている。

New Divisionでは、DMPP-09が実装されると同時に《無双竜機ボルバルザーク》が使用不可能になった。

無双竜機ボルバルザーク SR 火/自然文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 6000
召喚によってバトルゾーンに出た時、次の自分のターン開始時まで、自分は「S・トリガー」を使えない。このターンが自分の10ターン目以降なら、このターンの後で自分のターンをもう一度行う。(ただし、それが追加ターンなら発動しない)
スピードアタッカー
W・ブレイカー
※DP殿堂

DP殿堂後の【ボルバルザーク】

DP殿堂後は、《ボルバルザーク》だけを勝ち筋としたデッキは完全に消滅した。
デッキを工夫した上で《次元の霊峰》などを使うなどの方法により、手札に確保すること自体の難易度は低いが、それ以前に「10ターン目以降」にゲームが継続しており、そこでエクストラターン込みで勝てる盤面が出来上がっていないと《ボルバル》の持ち腐れである。

【ボルバルザーク】デッキの特徴として、コントロールデッキには採用しづらい自然のマナを4枚積みの《ボルバルザーク》自身で補うことができるという利点があった。DMPP-04以降に流行した【白抜きハンデスボルバル】などでは、自然のカードは《ボルバルザーク》のみ、火もせいぜい一部の多色カードのみという構築が大多数であったが、DP殿堂によりそうした構築は不可能になっている。

結果として、《ボルバルザーク》は色の合う【5色ヘブンズ・ゲート】や、10ターンまでもつれ込む可能性のあるビートダウンデッキにグッドスタッフとして採用されるに留まるようになっている。

DP殿堂前のみ存在した【ボルバルザーク】

主要カード

主な候補カード

プレイング

《ボルバルザーク》で追加ターンを得られるのは10ターン目以降であるため、それまでは除去やハンデスなどで局面をコントロールする必要がある。基本的に相手のシールドを積極的にブレイクしにいくことはなく、追加ターンを得た時に一斉攻撃し安全に勝利をもぎ取る。本家には存在した特殊敗北がなくなっているため、盤面を整えたり、単に1ドローすることを目的として追加ターンを得るプレイングも可能。

序盤に引いた《ボルバルザーク》は文明の解放のためマナに置いても問題ない。後述するように、《ボルバルザーク》の追加ターンを活かすために様々な構築が編み出されているため、それらに合ったプレイングを心掛けたい。

【イニシエート】

イニシエートのクリーチャーを軸にコントロールしていく型。《聖天使グライス・メジキューラ》は非常に強力な効果を持ちながら同コスト帯のクリーチャーのほぼすべてに殴り勝てるパワーがあり、盤面の制圧力が非常に高い。パワー5500はDMPP-03で登場し環境でも見かける《ダイヤモンド・ブリザード》を殴り返せる数値でもあるため、速攻デッキには非常に相性が良い。

因みに、【イニシエート】軸の【ボルバルザーク】はTCG版にもマイナーながら存在していた型であり、プレイス版はその翻案と言えなくもない。

《聖天使グライス・メジキューラ》進化クリーチャー。相手の攻撃を1度無効化
《鎮圧の使徒サリエス》軽量ブロッカー
《牽制の使徒カルエス》S・トリガー付き軽量ブロッカー
《聖天使クラウゼ・バルキューラ》進化クリーチャー。相手クリーチャーを2体タップ

【ターボロスト】

マナブーストを多めに採用し、《ロスト・ソウル》を早く唱えることに徹する型。【ボルバルザーク】同士の対戦では相手が温存していた《二角の超人》や《ボルバルザーク》を手札から叩き落すことができるため、ミラーマッチに強い構築と言える。

【クリーチャーコントロール】

《クエイク・ゲート》《霊光の化身》などで相手のクリーチャーを次々と除去していく型。うまくはまれば相手をほぼロック状態に陥らせることも。前述の【イニシエート】ともコンセプトが合いやすく、双方を組み合わせてデッキが構築されることもある。

【白抜き4色】

光を採用せずに水を入れた型。水の手札補充と闇のハンデスをコントロールの主軸とするものが多い。DMPP-03環境では青抜き4色の型が採用されることが多かったが、DMPP-04環境ではこちらの方が主流になった。【青黒ボルバル】とも呼ばれる。

《腐敗電脳アクアポインター》cipで1枚ドロー&1枚ハンデス
《ゴースト・タッチ》1枚ハンデス
《汽車男》1枚ハンデスのS・トリガー獣
《傀儡将ボルギーズ》ウィニー除去クリーチャー
《エナジー・ライト》水の定番ドロー呪文
《トリプル・ブレイン》水の定番ドロー呪文その2
《ブレイン・チャージャー》水のチャージャー呪文
《アクア・サーファー》水の定番S・トリガー獣
《ルナ・イーグル》パワー5000のデメリット持ちブロッカー。速攻への耐性が強くなる
《アクアン》闇を含むカードの比率が高い場合は採用できる。その場合《二角の超人》は基本的に採用されない
《リバース・チャージャー》墓地回収のチャージャー呪文。《アクアン》で墓地に落ちたクリーチャーの回収も
《ガルクライフ・ドラゴン》cipで光のクリーチャーを破壊
《エマージェンシー・タイフーン》手札交換呪文。S・トリガーで唱えた場合はマッドネスを起動できる
《ハルク・クロウラー》キャントリップ付きのブロッカー
《エクストリーム・クロウラー》自身のクリーチャーをバウンス。《アクアポインター》などのクリーチャーを使い回せる
  • サンプルレシピ
    • 2020年7月のMildom杯にてri選手が使用した優勝デッキ[1]

【ブライゼボルバル】

デッキの6-8割程度をS・トリガーのカードで組んだデッキ。5色で組まれることがほとんどで、他のデッキタイプとは構築が大きく異なる。
【カウンターボルバル】【トリガーボルバル】とも呼ばれる。詳細は【ブライゼボルバル】 (デュエプレ)を参照。

【ガルザーク】

大量のドラゴンで盤面制圧や早期ビートダウンを狙うデッキ。《ボルバルザーク》自体はスピードアタッカーのW・ブレイカードラゴン兼試合が長引いた時のスイッチとして使われる。
詳細は【黒赤緑ドラゴン】 (デュエプレ)を参照。

【5色ヘブンズ・ゲート】

《ヘブンズ・ゲート》で生み出した過剰打点から、追加ターンを利用して安全にフィニッシュするデッキ。
デッキコンセプト自体は《ボルバル》を必要とはしていないが、山札切れしそうな場合や相手のリーサルの危険がない限り《ボルバル》を出さずにフィニッシュする必要性がないので、【ボルバルザーク】の一種という印象が強い。
《ボルバル》ミラーの仕様である先行有利という欠点も、先攻10ターン目のウィニー特攻は《悪魔聖霊バルホルス》が睨みを効かせている点で補っている。
詳細は【ヘブンズ・ゲート】 (デュエプレ)を参照。

長所

  • 《ボルバルザーク》で得た追加ターンで一気に決着をつけることができ、ブレイクして増える相手の手札やS・トリガーからカウンターを許すリスクを抑えることができる。

短所

  • 水を入れないデッキタイプではドローソースが少なめなため、ハンデスを多用するデッキ相手ではリソースが枯渇しやすい。また、パワーが高く強烈な効果を持つクリーチャーが多い【黒赤緑ドラゴン】相手では、盤面をコントロールする間もなく蹂躙されてしまう。
    • 水を入れる構築では前者の問題は解消されたが、反面光のブロッカーが採用できないため受けが弱くなり、【ダイヤモンド・ブリザード】のような速攻デッキには脆さを露呈することが多い。
  • 先攻のプレイヤーが先に10ターン目を迎えることが確定しているため、ミラーマッチでは後攻になると厳しい。

参考


[1] リストは「新規作成」→「デッキレシピから作る」→「ハンデスボルバルザーク」より