《アクア・サーファー》
アクア・サーファー UC(R) 水文明 (6) |
クリーチャー:リキッド・ピープル 2000 |
S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい) |
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。 |
DM-05で登場したリキッド・ピープル。
cipのバウンス能力を持つS・トリガークリーチャー。《スパイラル・ゲート》のクリーチャー版と言える。
シンプルな能力だが、「自分のクリーチャーが1体増えて相手のクリーチャーが1体減る」という2体分のフィールドアドバンテージを稼ぎ出せる。
今でこそ後に登場した数々の対抗馬に押され一線は退いてはいるが、デュエマの歴史を語る上で重要なカードである。
S・トリガーで1体バウンスしつつ、返しの自分のターンには攻撃済みのクリーチャーに殴り返しできる。バウンスで大型を、殴り返しで小型を同時に対処できるのは、《デーモン・ハンド》や《地獄スクラッパー》には出来ない芸当である。
ビートダウン相手には、《サーファー》が1枚トリガーしただけで形勢が変わることも多かった。
また序盤は殴り返しが、終盤はバウンスが刺さるため、どのタイミングでS・トリガーしても腐りにくい。
バウンスは任意であるため、一方的に殴り返し出来る時や、cipを使いまわされたくない時は能力を使わなくてもよい。
詰め合いの中でS・トリガーすれば、相手のフィニッシュを防ぎ、同時に自分がフィニッシュ出来る可能性をもたらすため、相手のシールドが十分削れていれば大逆転が起こることもある。
自分の打点計算だけでなく、相手の打点計算もしっかりしておかないと足をすくわれることになる。土壇場で《サーファー》に泣かされたプレイヤーは多い事だろう。
種族もリキッド・ピープルであり、長らく進化先や種族シナジーに恵まれた。
環境において
かつての水の定番のS・トリガー獣の1つであり、黎明期からドラゴン・サーガ環境にかけて様々なデッキで活躍してきた。
DM-05で初登場。当時は、S・トリガーの有無にかかわらず、「除去能力を持ったクリーチャー」の存在自体が珍しかったため、このクリーチャーは大きな注目を浴びた。
当時環境を席巻していた《アストラル・リーフ》系のデッキにすんなり入り、場合によっては手出しすることもあった。
S・トリガーはコスト踏み倒しで使うのが大前提であるため、インフレの影響はほとんど受けずに、手頃な水文明のS・トリガー獣が増えなかったためその後の環境でも一定の採用率を誇っていた。
《母なる大地》をバウンスの防御S・トリガーとして扱ったり、《光神龍スペル・デル・フィン》対策に投入されたりとカードプールが広がっても活躍を続けた。
エピソード3に入ると、cipで残りのターンをとばすという強烈な能力を持った《終末の時計 ザ・クロック》が登場。トリガーすればそのターンはほぼ確実にしのぐ事が出来るが、《父なる大地》で相手に利用されることがあり手札で腐りやすいなど癖も強い。
同じ枠のカードプールが増えたことで、対戦相手からしてみればS・トリガーへの対処が一律に出来なくなったため、運用性自体は上がり《クロック》と併用されることもあった。
しかし、革命編ではこのカードの活躍に大きく陰りが見えるようになる。
革命編では侵略の登場で、ビートダウンの速度が上がったことで敵獣1体をバウンスしたところで猛攻を止められない場面が増え、このカードの評価は徐々に下がっていった。
バウンスで足止めしたとしても侵略によってすぐさま復帰される上に、強力なcipを再利用させてしまう危険が高くなり、破壊やマナ送りなどの除去の方が環境に適合するようになった。折り悪く、敵獣を破壊出来る《凶殺皇 デス・ハンズ》やマナ送りに出来る《罠の超人》など、文明は違うが強力なS・トリガー獣が増加し、相対的にも落ち目が見えるようになってしまう。
また《超奇天烈 マスターG》や《S級宇宙 アダムスキー》はコマンドを対象にした侵略を持つため、水文明においてもコマンドのS・トリガー獣である《機術士 ゾローメ》などに居場所を追われた。
革命ファイナルに入ると、革命チェンジの登場でドラゴンの需要が増した。そして、除去はできないものの相手クリーチャー2体を足止めできるドラゴンの《青寂の精霊龍 カーネル》が登場し、環境のトップの一角であった《百族の長 プチョヘンザ》や《時の法皇 ミラダンテXII》に革命チェンジできることもあって、高い採用率を誇っていた。
こうして、環境の高速化と、強力なS・トリガーをもったコマンドとドラゴンの登場によって、このクリーチャーは環境から離れていった。
革命編以降、リキッド・ピープル自体がほとんど強化されていないため、種族を生かそうとしても難しい。新章デュエル・マスターズ環境で入るデッキは、コスト6のS・トリガー獣であることを活かせる【6軸ガチロボ】くらいとなった。
後に、更に重くなったが便利な能力を多数持つ《唸る鉄腕 ギリガザミ》や、バウンスしてGRクリーチャーを呼び出す《*/弐幻ニャミバウン/*》などが登場した。
《ナイター・ファイアフライ》に至っては同コストでパワーが2000高く、おまけに疑似フリーズも兼ね備えている。
バージョン
- DMC-57に収録されたこのカードは、ボードに「善悪」の文字が書いてある。かなりくずしてあるので読みにくいが、「悪」から確認するとよくわかるだろう。
- 音楽CDに付属するプロモーション・カードが存在する。「デュエル・マスターズ クロスショック」の主題歌『My Only Dream』を歌うHoney L Daysの初回限定版CDの特典に、メンバーの2人が《アクア・サーファー》としてカードイラストに描かれ封入された。フレーバーテキストは『My Only Dream』の歌詞から取られている。(2種類のうちランダムで1枚封入)
- DMX-12では4種のイラストを引っ提げて再録。ひ弱で金槌であった彼が、神秘のサーフボードを手に入れて水文明を代表するクリーチャーになるまでのストーリーが描かれている。どことなく海外のテレビショッピングを連想させる。
- P21/Y14版のカードでは背景に《アクア・ガード》と《アクアン》も描かれている。これはイラストを担当したshosuke氏がプレイヤーだった時に初出のカードだった為、当時お世話になったクリーチャーを描きたかったとのこと。
- このカードは2015年次世代WHFで行われたデュ祭に革命側として参加すると貰えた。しかし東京でのみ開催であった為、地方の人にとって入手は難しかった。
- その後、コロツアーの来場特典としても配布された。
- DMC-38のフレーバーテキストは、1986年にリリースされた中山美穂のシングル曲「ツイてるねノッてるね」が元ネタであると思われる。往年のプレイヤーの中にはこのテキストを見て当時を思い出したプレイヤーもいるのではないだろうか。
- DMX-22のフレーバーテキストはマーベル・コミックの「スパイダーマン」の「あなたの親愛なる隣人、スパイダーマン」のオマージュだろう。見た目もスパイダーマンのポーズに似ている。
- 頭部から伸びている赤いものは舌である。おそらくは口が頭部に2つついているというデザインなのだろうが、新しいイラストほどただの突起として扱われ、かわりに人間と同じ位置に口がつく傾向にある。
その他
- アニメ「VS」第12話ではルシファー家のプールでこのクリーチャーの彫刻が確認できる。
- 2005年の映画「闇の城の魔龍凰」では冒頭のデュエルマスターズについて説明するシーンで、水文明の一員として登場している。
- スマートフォンアプリゲーム「パズル&ドラゴンズ」では、コラボダンジョンに登場するクリーチャーとして出演した。条件を満たすと《クリスタル・パラディン》に進化させることができる。リーダースキル名は「神秘のサーフボード」。
DMPP-01のベリーレア、コスト6、S・トリガーサイクルとして登場した。
他のバウンスのテキストと同じく、自分のクリーチャーが選べないように弱体化した。
それでもS・トリガーで召喚すれば自分のクリーチャーが+1、相手のクリーチャーが-1の2体分アドバンテージを得る点は据え置きである。
S・トリガーで出た際のアドバンテージが非常に大きく、コストを支払って召喚する場合も十分使えるレベルのため採用率は高い。
- デュエプレ1周年記念の配信では、サービス開始から1年間で生成された枚数が1位であることが明らかにされた。
- ポプテピピックコラボにてプライズカードが収録された。サーフィンをするピピ美が描かれている。
ボイスはピピ美のものになっているほか、バウンス演出にカードイラストのピピ美が現れるなど特有の仕様がある。
革命編で登場した過去のS・トリガー呪文の効果を内蔵したS・トリガー獣サイクル。いずれもレア。水には存在しないが《アクア・サーファー》(革命編で再録)が近い特徴を持つ。
関連カード
収録セット
参考
公式Q&A
Q.自分のバトルゾーンに《黒豆だんしゃく》がいる時、相手が《アクア・サーファー》をバトルゾーンに出し、その能力で自身を手札に戻した場合、手札に戻した《アクア・サーファー》はマナゾーンに置かれますか?
A.いいえ、置かれません。
引用元(2019.10.2)