《ゴースト・タッチ》

ゴースト・タッチ C 闇文明 (2)
呪文
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。

DM-01で登場したハンデス呪文の元祖。すべてのハンデスの基本になっているカードでもある。

1枚使って1枚捨てさせるため、ハンドアドバンテージ的には等価であり、むしろマナコストの分単純にアドバンテージだけ見れば自分が不利になっている様に見える。

しかしこのカードの肝は軽量のランダムハンデスという点にある。相手の手札から《フェアリー・ライフ》等の初動や《エナジー・ライト》等のドロースペル、あるいはデッキキーカードを捨てさせることができれば、相手の手札の質が下がり、計算を狂わせることができる。そうして見えないテンポアドバンテージを稼ぐことがこのカードの、ひいては軽量ランダムハンデスの本質である。

特に相手が先攻の場合、相手が1,2ターン目に1枚でも手札を消費していれば、こちらの2ターン目で相手の手札は3枚以下になり、悪くない確率で次の行動を捨てさせることができる。相手の手札が少なくなるほどこのカードは効果的であり、時には打つタイミングを遅らせるなどの判断も重要。手札が減ればマナチャージの選択肢も減る為、相手は苦慮することとなる。

欠点は自分の手札消費も激しくなることだが、《コアクアンのおつかい》等の手札補充と合わせることで複数回の発動が容易となり、より手札の質に差をつけやすくなる。3ターン目の手札補充後、次ターンに2マナハンデスを連打する流れは強力。

ハンデスを繰り返し相手の手札を枯らしてしまえば、相手は毎ターントップデッキでしか動けず、常にマナチャージかプレイの2択を迫ることができ、非常に有利となる。また、相手が何らかの意図で手札をキープした場合、追加のこのカードや回収手段を用意することで、それを無慈悲に叩き落すことができる。

以上の様に、効果的に使うことによって手札差やテンポを大きく稼いだり、時には精神的にダメージを与えることができる優秀なカードである。

ただし、こういったカードは環境によって強さが左右されやすい。速攻で手札を枯らしてしまうデッキや今引きに強いデッキ、ハンデス対策やドロースペルを多く投入しているデッキとは当然相性が悪く、環境を上手く読んだ上で適切なデッキに適切な枚数を投入してやる必要がある。

カードパワーが向上し続ける中、ハンデスは常に相応の効果を発揮できる為、環境において無視できない存在であり続けている。
超天篇以降ではツインパクト化した《ゲオルグ・バーボシュタイン/ゴースト・タッチ》に代替わりしているが、長らく軽量ハンデスの代表格として多用され、ライバルの増えた今でもツインパクトの片割れとして活躍し続ける、いぶし銀の名カード。

環境において

黎明期は《アクアン》《サイバー・ブレイン》等の壊れドローが多く、それらの規制後はハンド・アドバンテージを稼げる《スケルトン・バイス》《クローン・バイス》に劣りがちで採用機会は少なかった。基本セット環境では一部プレイヤーが【黒赤ライブラリアウト】のような【除去コントロール】の初動に使っていたにすぎない。闘魂編環境では敢えて使うならカードメインデッキに30枚程度投入する【アクアンブラック】程度なものであった。

《バイス》呪文2種の規制後、徐々に低コスト帯にも優秀なカードが増え、それらがプレイされる前に墓地へ落としてしまえる低コストハンデスの重要性も高まっていく。覚醒編《超次元ドラヴィタ・ホール》との相性の良さから大ブレイクし、【白青黒超次元】の隆盛を支えた。
その後デッキパーツの規制や《永遠のリュウセイ・カイザー》《墓守の鐘ベルリン》等のメタカードの登場でやや下火となるも、ハンデスデッキは長らく環境の一角で存在感を保っていた。《特攻人形ジェニー》の登場もあり、それとの使い分けや併用がみられ、デッキによっては2コストハンデス8枚体制となることもあった。

初登場から約16年後、《傀儡将ボルギーズ/ジェニコの知らない世界》が登場。S・トリガーこそないものの同等性能の呪文面に加えて、【ドルマゲドンX】とシナジーする闇コマンドのクリーチャー面を持ち、総合性能でこちらを上回る。
そしてついにDMRP-08にてツインパクト化した上位互換、《ゲオルグ・バーボシュタイン/ゴースト・タッチ》が登場。

一時期は上位互換の登場によりこのカードも役目を終えることとなったと思われたが、DMEX-08期には5枚目以降のS・トリガー付き2コストランダムハンデスという利点を見出されて数合わせ的にこのカードを採用したハンデスデッキも見られた。

漫画、アニメでは

  • アニメ「ドラゴン娘になりたくないっ!」日常回「夜の学校でパジャマパーティする女子高生」では、夜の学校に現れたクリーチャーとして登場している。

その他

  • DMX-14フレーバーテキストはアニメ「タッチ」の第1期オープニングテーマ曲「タッチ」の歌詞「タッチ タッチ ここにタッチ」のパロディだろう。
  • 今でこそ手に入りやすい基本カードだが、DM-18からDMC-61にかけては再録機会に恵まれず、価格が高騰していた時期もあった。
  • スマートフォンの普及した現在では、「ゴーストタッチ」(中黒抜き)は、触れてもいないのにスマホが誤作動する現象に対して一般的に使われる呼称になっているが、このカードが登場した2002年にはスマートフォンは存在すらしていなかったので、カード名とは無関係である。

デュエル・マスターズ プレイスでは

最新バージョンの性能

ゴースト・タッチ C 闇文明 (2)
呪文
S・トリガー
相手の手札をランダムに1枚捨てさせる。

DMPP-01から登場。

DMPP-01当時は現在、そしてTCG版と同じランダムハンデス能力で収録され、カードプール《スケルトン・バイス》《解体人形ジェニー》のような強力なハンデスが存在しない事もあり、基本カードの様な扱いで様々なデッキに採用されてきた。

DMPP-04から大きく流行した【青黒除去ボルバル】でも、《汽車男》《腐敗電脳アクアポインター》らと共にハンデスの軸として活躍。しかし《無双竜機ボルバルザーク》の高使用率に追従する使用率であった事が「ゲームの閉塞感を発生させる要因」になっていたとして、2020年9月17日メンテナンス時のカード能力変更により、《汽車男》と共にランダムハンデスからセルフハンデスへと変更されることになった。TCG版でも基本カードとして長い間使用されてきた実績があり、このカードの能力変更を惜しむプレイヤーも多かった。

その後しばらくの間、ナーフ後は目立った活躍がない状態が続いていたが、DMPP-13期には【白青黒超次元】に採用されるようになった。序盤から相手の妨害をしつつ《時空の尖塔ルナ・アレグル》覚醒の助けになる点で相性がいい。環境全体にマッドネスが少なかったのも大きい。

その後DMPP-16での《特攻人形ジェニー》の登場によって2コストでランダムハンデスが行えるようになった。《特攻人形ジェニー》登場から約3ヶ月後のDMPB-03にて、このカードもランダムハンデスに戻された。

アップデート履歴

2020年9月17日実施のメンテナンスで能力が変更され、2022年12月16日実施のメンテナンスで元に戻されるまでの820日間、ハンデスがセルフハンデスだった。

本カードのナーフ解除に先駆けて、DMPP-16にてランダムハンデスのままの《特攻人形ジェニー》が実装されていた。《タッチ》ナーフ以降の、基本的に2〜3ターン目にはランダムハンデスは行えないゲームデザインが一転、TCG版と同じく容易に2ターン目にも使えるようになった。

カードプールインフレで、ナーフ当時とは環境が大きく異なっているため、《特攻人形ジェニー》が許されるのなら《ゴースト・タッチ》もランダムハンデスに戻されるのではという予想の声があった。結局、上記の通り《特攻人形ジェニー》に遅れて本カードもランダムハンデスに戻された。

関連カード

主な発展系、表記がなければ2コスト/ランダムハンデス/S・トリガーなし

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

  • 2つ目の効果について

Q.自分のクリーチャーのターン中2度目の攻撃時に、《龍装者 バルチュリス》の「攻撃する時」の能力の使用を宣言しました。
この攻撃で相手のシールドをブレイクしたところ、相手は「S・トリガー」で《ゴースト・タッチ》を唱えました。この際、処理はどうなりますか?
A.効果の使用を宣言した《龍装者 バルチュリス》は表向きにしたまま、相手は《龍装者 バルチュリス》を含めた自分の手札をランダムに1枚選び、捨てます。この際、使用宣言して表向きになっていた《龍装者 バルチュリス》が捨てられてしまった場合、攻撃の後、《龍装者 バルチュリス》は出せません。
引用元(2022.5.20)