《「無月(むげつ)」の(いただき) (ゼニ)スザーク$》

「無月」の頂 $スザーク$ SR 闇文明 (10)
クリーチャー:ドルスザク/マフィ・ギャング/ゼニス 15000
無月の門・絶:各ターンの終わりに、自分の魔導具をバトルゾーンまたは墓地から合計6つ選び、このクリーチャーを自分の手札または墓地からそれら6枚の上にコストを支払わずに召喚してもよい。
T・ブレイカー
このクリーチャーが召喚によって出た時または攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊し、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
相手の墓地に、どこからでもカードが置かれた時、カードを1枚引いてもよい。
※殿堂入り

DM22-EX1で登場したドルスザク/マフィ・ギャング/ゼニス

無月の門・絶を持ち、召喚cipまたはアタックトリガーで相手クリーチャー1体の破壊と1枚のランダムハンデスを行う。
また、相手の墓地にどこからでもカードが置かれた時にドローできる。

ゼニスらしい重量コスト召喚cipを持つが、無月の門・絶によって自らコスト踏み倒し召喚が可能。
無月の門・絶の特性上、タイミングがターンの終わりと遅いがターンの自他を問わず、また墓地魔導具が6枚必要な代わりにクリーチャー呪文のいずれも使用可能でかつマナを必要としないため、ゼニスの中ではかなり身軽なクリーチャーになっていると言える。
その上墓地からも召喚できるので、破壊されてしまっても容易に復帰が可能。《ロスト・ソウル》のような大量ハンデスを逆利用して早期着地に繋げられる可能性もある。

相手ターン終了時に出せば、相手の除去を受けず次の自分のターン召喚酔いも解けるため、アタックトリガーによってさらに除去ハンデスを飛ばすことができる。

召喚cip破壊,ハンデスは各1枚ずつと小粒なものの、2つの領域に同時に干渉することから腐りにくいのが強み。おまけにアタックトリガーでも発動するため繰り返し相手に打撃を加えることが可能と、堅実な性能を持つ。

相手の墓地カードが増えることに反応する置きドロー効果を持ち、自身の召喚cipと併せて場に出るだけで2枚のドローができる。
相手の戦略を妨害しつつ自らは手札を整えられるだけでなく、墓地に送られる状況・条件を問わないことから、相手が呪文唱えるだけでも反応してドローする。
無月の門・絶による復帰能力もあり、破壊には滅法強い。特に破壊を行う除去呪文はほぼ無駄撃ちとなり、再び除去ハンデスを喰らってかえって手痛い損失を被ることになる。

特に【青魔導具】では《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》によって複数体展開可能。破壊ハンデスで一気に戦力を消耗させつつドロー枚数も膨れ上がり、圧倒的なまでのアドバンテージ差をつけることができる。

環境において

ドルスザクであることを活かし、登場早々【青魔導具】の妨害手段兼置きドローとして活躍。《ガル・ラガンザーク》と並ぶ《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》での主要な踏み倒し先となった。大幅にドローを促進できることから山札を容易に2~3枚まで減らせるため《神の試練》で無理なく追加ターンを得られるようになった。大量の手札を得られる点から、アドバンスでは《MEGATOON・ドッカンデイヤー》とも好相性。

それまでは最速で《卍 新世壊 卍》展開できないゲーム運びはテンポロスでしかなく、《ガル・ラガンザーク》も相手を選ぶピーキーな時間稼ぎでしかなかったが、このカードはそんな【青魔導具】を一変させた。《凶鬼卍号 メラヴォルガル》シールドブレイクして次のターンに1ショットキルで仕留めるという戦略は下火となり、このクリーチャーコントロールしながら追加ターンを得て勝つという方向性に変化していった。

4ターン目に安定して登場するこのカードが取るアドバンテージはかつて殿堂入り候補とまで言われた《絶望と反魂と滅殺の決断》を嘲笑うほどのものであった。さらに《卍 新世壊 卍》除去されても、貯め込んでいた魔導具呪文墓地に落とせるのでリソースに変換できるのも大きいだろう。

このクリーチャー自体ドルスザクとしては余りにもカードパワーが高いので、《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》唱える時にドルスザクが余り貯まっていなくとも4体出しに拘らず取り敢えずの感覚で出せてしまう。

《堕∞魔 ヴォゲンム》《好詠音愛 クロカミ》の登場以降は、《卍 新世壊 卍》をカットしてコントロールに寄せた【青黒ゼニスザーク】も入賞報告が見られ、DM23-EX3頃までにはそちらの方がメジャーな型になっていた。

4ターン目という早さで相手のアドバンテージを継続的に刈り取るのはあまりに強力すぎたためか、2024年3月11日付で殿堂入り
同じく【青魔導具】/【青黒魔導具】のフィニッシャーである《神の試練》が同時にプレミアム殿堂入りしたにもかかわらずこのカードまでも殿堂入りしていることからも、このカードが頭一つ抜けていたことが窺える。
ゼニスからは初、ドルスザクからは3枚目の殿堂入り。

相性の良いデッキ・カード

その他

  • カード名の「$」は「ドル」に使用する通貨記号。「ゼニ」とは本来読まない文字だが、「通貨=(ぜに)」という連想からの名付けだろう。
  • DM24-EX1の金トレジャー版では畑健二郎氏がイラストを担当し、畑氏が原作の「トニカクカワイイ」のヒロインである由崎司に似た少女の姿で描かれている。
    • 「トニカクカワイイ」のヒロインである由崎司は主人公と結婚しており、不老不死で長き年月を生きているという設定を持つ。またストーリーにおいても「月」が登場するかぐや姫が絡み作品タイトルでも「FLY ME TO THE MOON」(僕(わたし)と一緒に月へ行こう)という副題が付けられているなど不死や月、恋愛が絡むドルスザクやその使い手のゼーロの設定を踏まえたコラボと言える。なお実の子切り札も別作家の金トレジャーとして再録している。
    • デザインの面でも、腕に並んだトライストーンの意匠を筆頭に、元のクリーチャーの姿を強く反映した仕立ての着物を身に纏ったものとなっている。

関連カード

収録セット

参考


公式Q&A

  • カード特性について

Q.下に魔導具カードが6枚置かれた《「無月」の頂 $スザーク$》がバトルゾーンにいる状況です。
このうち、《「無月」の頂 $スザーク$》のみがカードを指定する効果でバトルゾーンを離れた場合、どうなりますか?
参照:《煌龍 サッヴァーク》の「出た時」の能力、《龍脈術 水霊の計》
A.《「無月」の頂 $スザーク$》のカードのみがバトルゾーンを離れ、下に置かれていた魔導具6枚は墓地に置かれます。
《「無月」の頂 $スザーク$》は進化クリーチャーではないので、真下にあるカードがクリーチャーだったとしても、それを再構築でバトルゾーンに残すことはできません。
引用元(2023.11.17)

Q.自分の《「無月」の頂 $スザーク$》がバトルゾーンにいる状況です。
自分のターンの終わりに、相手は「無月の門・絶」を使って《「無月」の頂 $スザーク$》を召喚し、その「召喚によって出た時」の能力で自分の《「無月」の頂 $スザーク$》を破壊しました。
その後、自分も「無月の門・絶」を使って、破壊された自分の《「無月」の頂 $スザーク$》を墓地から召喚できますか?
A.いいえ、召喚できません。
ターン・プレイヤーの効果をすべて処理した後で、非ターン・プレイヤー側が、使用宣言が必要な能力の使用宣言を行います。
質問の状況では相手が非ターン・プレイヤーなので、相手が「無月の門・絶」を使ってから自分が使うことはできません。

+  総合ルール 511.

引用元(2023.11.17)

Q.自分の《「無月」の頂 $スザーク$》がバトルゾーンにいる状況です。
相手のターンの終わりに、相手は「無月の門・絶」を使って《「無月」の頂 $スザーク$》を召喚し、その「召喚によって出た時」の能力で自分の《「無月」の頂 $スザーク$》を破壊しました。
その後、自分も「無月の門・絶」を使って、破壊された自分の《「無月」の頂 $スザーク$》を墓地から召喚できますか?
A.はい、召喚できます。
ターン・プレイヤーの効果をすべて処理した後で、非ターン・プレイヤー側が、使用宣言が必要な能力の使用宣言を行います。
あなたが使用宣言を行うタイミングで《「無月」の頂 $スザーク$》が墓地にあるので、問題なく「無月の門・絶」の宣言を行い、使うことができます。

+  総合ルール 511.

引用元(2023.11.17)

  • 3つ目の能力について

Q.《「無月」の頂 $スザーク$》の「召喚によって出た時」の能力でクリーチャーを破壊するのと手札を捨てさせるのは同時ですか?
A.いいえ、テキストに書かれている順番に行うため、まず相手のクリーチャーを1体破壊してから、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせます。
引用元(2023.4.10)

  • 4つ目の能力について

Q.相手の《「無月」の頂 $スザーク$》がバトルゾーンにいる状況です。
自分は《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》を出し、その「出た時」の能力で、カード名として《「無月」の頂 $スザーク$》を選びました。
この《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》が破壊された場合、《「無月」の頂 $スザーク$》の「相手の墓地に、どこからでもカードが置かれた時」の能力はトリガーしますか?
類似例:《あたりポンの助》
A.はい、トリガーします。
《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》がバトルゾーンを離れた時点で「能力を無視する」効果が消滅します。
引用元(2023.12.15)


[1] 「全てを無にする」という意志と「闇文明の仲間を大事にする」という思い
[2] ドラゴンを目指す不死の炎」でありながら「ドラゴンではない」