【エンペラー・キリコ】 (デュエプレ)

DMPP-12で成立したデッキ。

New Divisionでは、DMPP-18が実装されると同時に《エンペラー・キリコ》が使用不可能になった。

エンペラー・キリコ SR 水文明 (9)
進化クリーチャー:サイバーロード/オリジン 13000
進化-サイバーまたはオリジン
バトルゾーンに出た時、自分の他のクリーチャーをすべて自分の山札の一番下に置く。その後、山札の上から、進化でないクリーチャー3枚をバトルゾーンに出す。その後、山札をシャッフルする。(自分の《エンペラー・キリコ》のこの効果は、各ターン中1回のみ発動する)
T・ブレイカー

早期に非進化をコストの上限なく3体踏み倒すことができるが、その内容は山札の順番任せ。
また、踏み倒す数も3体固定。《エンペラー・キリコ》のリメイクである《真実の神羅 プレミアム・キリコ・ムーン》は、山札に1体も戻せない場合のみ2体の踏み倒しだが、1体以上戻せたら《エンペラー・キリコ》と同じか、それを上回る数のクリーチャーを踏み倒せる。
後の環境で成立した【メンチ斬ルゾウ】は公開ゾーンから《永遠のリュウセイ・カイザー》などを盤面を埋め尽くすほど好きに出せる。

このページでは、実際に環境で活躍した型である「《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《鬼装 オーガ・フィスト》をクロスし、シールド焼却5点+《キリコ》ダイレクトアタック」を主軸にしたタイプを主に解説する。

基盤カード

《エンペラー・キリコ》コンセプト DP殿堂前は3枚採用がテンプレだった
 《無頼妖精ワイルド・リリィ》マナブーストオリジン 《キリコ》をマナに置く
《薔薇の使者》マナブーストオリジン 進化させてデメリットキャンセル
《青銅の鎧》マナブースト 進化元ではないが《神歌の星域》マナ送り要員として利用
《霞み妖精ジャスミン》同上(DMPP-16で獲得したので、NDにて《オーガ・フィスト》型とは共演できず)
《蒼狼の始祖アマテラス》以下の呪文やクロスギアを踏み倒す
 (コスト4以下の呪文を3種類より多く採用した場合、探索《神歌の星域》が登場しない事故が起こりうる)
《神歌の星域》《ワイルド・リリィ》を出していればマナゾーンに《キリコ》の確保はできている
《フェアリー・ライフ》2ターン目のアクション。探索の1枠を埋めてしまうが、初動の枚数確保などの理由から入れざるを得ない
《お清めトラップ》3ターン目以降になるが墓地利用メタマナブーストを1枠に圧縮できる。《フェアリー・ライフ》と選択。
《爆進エナジー・スパイラル》普通に唱えて2ドローもよくある
《キリコ》のcipで出た《アマテラス》から詠唱すれば爆進ダブル達成
《鬼装 オーガ・フィスト》《サファイア》を5ブレイクのパワード・ブレイカー
《蒼狼剣 クサナギ・ブレード》呪文を探索するモードで参照されないのが利点 多色の濁りを気にするなら不採用で
《ノーブル・エンフォーサー》素出しで【速攻】に間に合わせることもある
《氷槍 パラディン・スピア》ブロッカーが多い場合に

大型クリーチャー

《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《鬼装 オーガ・フィスト》を採用できない【バルガライゾウ】とは差別化されている
《サイバー・N・ワールド》手札補充、墓地利用メタ、《キリコ》の進化元(DMPP-16で獲得したので、NDにて《オーガ・フィスト》型とは共演できず)
以下はDMPP-16DMPP-17のNDで《鬼装 オーガ・フィスト》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を失った時期に、代理フィニッシャーとして採用された
《永遠のリュウセイ・カイザー》味方全員スピードアタッカー付与、相手常時タップイン
《ボルバルザーク・エクス》大量マナ回復のスピードアタッカー

その他候補カード

《聖霊王イカズチ》反撃に備えられる自軍全アンタップブロッカー付与《神歌の星域》《オリジナル・サイン》で出せる
《オリジナル・サイン》《アマテラス》や《薔薇の使者》をカウンターで出す
主にS・トリガー枠としての役割
《蒼狼提督・M・ジェスティ》主に呪文を使ったハンデスのカウンターになるマッドネス
《オリジナル・ブレイン》マナゾーンのオリジンの数だけコスト軽減できる手札補充
《DNA・スパーク》1ターンを確実に凌ぐ防御札(DMPP-16で獲得したので、それ以前はその枠に《ホーリー・スパーク》が使用されている)
《母なる大地》《サイバー・N・ワールド》《ボルバルザーク・エクス》cipを使うなど(DMPP-17で獲得)

立ち回り

序盤は《蒼狼剣 クサナギ・ブレード》《無頼妖精ワイルド・リリィ》などでマナを伸ばしていく。

クリーチャー1体以上と、使用可能マナが7マナ[1]になれば、《薔薇の使者》《神歌の星域》(2ブーストで3マナ使える状態になる)で《薔薇の使者》ではないクリーチャーをマナゾーンに置き、《薔薇の使者》の上に《エンペラー・キリコ》を重ねる。

その他、《黙示賢者ソルハバキ》《蒼狼の始祖アマテラス》など、マナ送り要員と進化元が揃うようにうまくやりくりしたい。
普通に9マナ支払って《エンペラー・キリコ》に進化させる選択肢を頭の中から消さないように。

マナゾーンに多色カードが置かれると、そのターン中の使用可能マナが増えないため、《薔薇の使者》《青銅の鎧》を使って思っていた動きができない場合がある。そのためにも山札に残っている多色の枚数は試合中しっかりと考えて動きたい。

《エンペラー・キリコ》の1ターン1回制限は、むしろ1ターンに2体以上《キリコ》を並べることを許容されるということもポイント。
リーサルが必要なら、召喚酔いしたクリーチャーを《神歌の星域》で砕いて進化速攻することができる。

受けはS・トリガーを重視し、ブロッカーを入れないないしは少数、シールド追加も行わないという構築には、《エンペラー・キリコ》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《鬼装 オーガ・フィスト》を組み合わせることができた時点でゲームセット。サブプランとして、《エンペラー・キリコ》《聖霊王イカズチ》の2体で頑張ることもできる。

コンボデッキながら、こちらは《オリジナル・サイン》などを採用でき、速攻デッキは【エンペラー・キリコ】にS・トリガーを使われないことを祈りつつ特攻しなければならない。相手が踏み抜いてくれたらブレイクされて潤った手札で反撃する。

意外な弱点に、盤面処理により《神歌の星域》マナ送りにするクリーチャーが維持できなかったらドローゴーをせざるを得ないことがある。
手札が2枚あれば小型召喚→《蒼狼の始祖アマテラス》ができるぞというブラフが可能になるが、手札を0枚であることを見せてしまうと公開情報だけで《エンペラー・キリコ》のケアを許してしまう。

環境において

DMPP-12にて成立。TCGに比べて強化された点より弱体化された要素が圧倒的に多い(《エンペラー・キリコ》のコスト増加、cipがターン1回になる、《蒼狼の始祖アマテラス》探索化、《星域》の範囲限定化・《母なる紋章》《サイバー・ブレイン》未登場、《黙示賢者ソルハバキ》の弱体化、etc..)ため当初の評価は低く、【バルガライゾウ】の劣化版ではという冷ややかな見方も多かった。
しかし《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》《鬼装 オーガ・フィスト》コンボの発見や《キリコ》着地が見た目よりもかなり早く安定していることが判明し、【NEX】【剣誠】【キリコ】3強環境の一角を形成することとなった。

その2ヶ月後の2022年3月に《キリコ》高速着地を実現していたサポートカード《薔薇の使者》ナーフされ弱体化。

DMPP-13にて《蒼狼提督・M・ジェスティ》を獲得し、苦手だったコントロール対面のハンデスを対策できるようになった。

DMPP-14になると本格的に超次元環境に入り、サイキック・クリーチャーとあまり相性の良くない【エンペラー・キリコ】はめぼしい強化を得られず、むしろ《時空の精圧ドラヴィタ》によって呪文詠唱を咎められるようになる。
また、同弾の《ジェニー・ダーツ》で最小コスト抜きを選択することで《蒼狼提督・M・ジェスティ》を回避されやすくなったほか、シールドを自然と6つ以上に到達させられる《龍聖大河・L・デストラーデ》の登場により、《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》までたどり着いても勝負を決められない事態も目立つようになった。

《氷槍 パラディン・スピア》非採用時は、《蒼狼の始祖アマテラス》から唱える《爆進エナジー・スパイラル》でさばききれない量の小型ブロッカーも苦手とする。
DMPP-15で成立した、初動に小型ブロッカーを8枚以上積む【M・R・C・ロマノフ】には、《煉獄邪神M・R・C・ロマノフ》着地まで粘られてしまうこともままある。

この頃は環境的な立ち位置はそれほど良くはなくBATTLE ARENA8thでの使用率は落ち込んだが、ベスト8に2人が残るという実績を残している。

DMPP-16《サイバー・N・ワールド》を獲得したことで、【M・R・C】に対して《N》でリセットした後に《キリコ》を出して一気に勝勢に持ち込む動きが可能になった。また、《ボルバルザーク・エクス》《永遠のリュウセイ・カイザー》といった強力な踏み倒し先が登場したことでデッキパワーが大きく上昇し、Nエクス基盤の型も成立した。
一方で、それらがデッキスロットを圧迫することと《鬼装 オーガ・フィスト》New Divisionで使えなくなったことで、《サファイア》と新規パーツの枚数配分が課題になった。

2022年10月27日に《エンペラー・キリコ》DP殿堂が発表され、盾落ちのリスクが跳ね上がったため使用率は大きく落ち込んだ。

DMPP-17《ドンドン吸い込むナウ》《母なる大地》を獲得したことで、使用率はある程度回復した。

サンプルレシピ1

リストはレンタルデッキより

サンプルレシピ2

リストは「新規作成」→「デッキレシピから作る」→「光水自然キリコ」より

サンプルレシピ3

デュエチューブのコーナー「デッキミュージアム」にて、環境デッキの例として出されたレシピ
《薔薇の使者》ナーフ後のDMPP-13がターゲットになっていると思われる。

参考


[1] 下方修正前は6マナ