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真気楼と誠偽感の決断 SR 光/水/闇文明 (5) |
呪文 |
相手のターンの終わりに、そのターン、クリーチャーが3体以上出ていれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。 |
次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい) |
▶カードを2枚引き、自分の手札を1枚捨てる。 |
▶「S・トリガー」を持つカードを1枚、自分の墓地からコストを支払わずに実行する。こうして呪文を唱えたなら、それを唱えた後、墓地のかわりに山札の下に置く。 |
▶クリーチャーを1体選び、シールド化する。 |
「相手のターンの終わり」というタイミングで使用宣言でき、解決の手番が回ってきた時、そのターン中にすべてのプレイヤーがクリーチャーを合計3体以上出していたらコスト踏み倒しで唱えることができる。
モードで「2ドロー1ディスカード」、「墓地からS・トリガーを持つカードを実行(呪文だったら唱えた後に山札の下に置く)」、「クリーチャー1体のシールド化」の中から重複ありで2回選ぶことができる。
最も自己完結した使い方は、手札交換でS・トリガーを捨てる→墓地からそのS・トリガー使用の流れだろう。
白青黒の範囲に呪文なら《ヘブンズ・ゲート》や《ブレイン・スラッシュ》、クリーチャーなら《光開の精霊サイフォゲート》や《逆転の影ガレック》など強力なS・トリガーが数多く含まれることもこの運用を後押ししている。
また、緊急時にはシールド送りを単純な2面除去として使える。《ブルー・インパルス》のような盤面差条件・同名カード制限もなく、1体当たり3〜4マナの《魂と記憶の盾》や《セレスティアル・スパーク》の存在を考えると手打ちですら超高スペック。
①→②よりは破壊力に劣る①→①のモード選択の手札交換2連打すらも、踏み倒しで唱えればノーコストで《氷柱と炎弧の決断》級の山札掘削をしながら自分のターンを開始できると考えれば破格。
一般に踏み倒し後に除去する順番の場合、コスト踏み倒しメタを除去してから踏み倒すことができないため弱いとされている。しかし、リアニメイトに成功したS・トリガー獣をシールド送りすることで、cipを使いながらそれをシールドとして装填する使い方が可能になっている(このプレイングを狙う場合、《地封龍 ギャイア》といった着地置換効果または《ブラキオ龍樹》の「かわりにトリガーしない」でcipを誘発できない状況においては、除去が後による欠点をダイレクトに受けてしまうので注意)。
緩い条件による自己踏み倒し能力から繰り出せ、極めて高い出力・汎用性を与えられているため、「相性が悪いデッキ」の方が少ない。
自己踏み倒しで唱えつつ《斬隠蒼頭龍バイケン》を捨てようとすると、そのターンは相手のターンなのでマッドネスでかわりに出せる。これによるバウンスは即座に行われるので、S・トリガーにアクセスする前に除去を放つことが可能。
このカードから《ヘブンズ・ゲート》を唱え《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》を踏み倒す場合、シールド化を《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》に当てることで即座にEXライフの消費ができる。唱え終わってから《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》のcipとコスト8以下呪文踏み倒しの2つが待機しているため、シールド焼却で呪文が墓地に落ちていたらそれを手札に回収しつつ、手札からその呪文を唱えるといった動きも可能である。
単独では実施できないものの、墓地が潤っている状態で唱えてS・トリガーを2連打できれば、《マーシャル・クイーン》のようなループ始動が狙える。
コスト踏み倒しの条件は自分のクリーチャーも含むため、デッキ構成次第で満たしやすくできる。例えば相手のヨビニオンに《流星のガイアッシュ・カイザー》や《ZEROの侵略 ブラックアウト》を反応させれば、それだけで条件を満たせる。【ヘブンズ・ゲート】で採用したなら、相手がそのターン1体も出していない状態からですら、S・トリガーの《光開の精霊サイフォゲート》+《闘門の精霊ウェルキウス》+任意のブロッカーなどで3体に到達する。
他にもS・トリガー獣、ニンジャ・ストライク、クリーチャーを踏み倒せるS・トリガーなど、相手のターン中にクリーチャーを出せるあらゆる能力がコスト踏み倒しの助けになる。公開ゾーンに見えていなくてもこれを採用しうるデッキというだけで一定の圧力を与えてくれる。
呪文を唱えている最中にcipや《ハッター・ルピア》の不正メタといった誘発型能力は割り込まず、呪文効果の処理が終了した後に解決されるため、《真気楼と誠偽感の決断》で《光開の精霊サイフォゲート》をリアニメイトしつつ《ハッター・ルピア》を除去した場合、《サイフォゲート》が出た時はまだ《ハッター》がいるので破壊効果が待機して呪文の処理終了後に自身は破壊されるものの、《サイフォゲート》のcipの解決時点で《ハッター》は離れているので、本命のブロッカーたちはメタを回避することができる。
結局は呪文なので、《鎧機天 シロフェシー》《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》などで呪文を禁止された場合は腐ってしまう。[2]
【白青黒緑ペテンシーフシギバース】ミラーマッチ対策が加速すると、これを唱えた時点で相手が呼び出したクリーチャーの能力を解決する前にターンを飛ばす《終末の監視者 ジ・ウォッチ》に白羽の矢が立った。
当たり前だが手札誘発はハンデスが弱点である。《ハンプティ・ルピア》などのピーピングハンデスの価値が上がったのは当然として、《七王無き宮殿》が闇を含む多くのデッキに採用されるようになるなど露骨にメタられるようになった。
墓地からカードを実行するため、《若き大長老 アプル》《ポッピ・冠・ラッキー》といった墓地リセットではない墓地利用メタでは一時しのぎはできる。なお、同時に《真気楼と誠偽感の決断》を2枚宣言された場合は1枚目で2体までメタクリーチャーをシールド送りで対策され、2枚目で悠々と墓地利用ができてしまうので完全ではない。
ターンの残りをとばすことで《真気楼と誠偽感の決断》の宣言機会をスキップしてしまうというものもある。
《偽代助演 スケプティック》《夏だ!デュエル修業だ!!》などのデメリットがメリットになる。
メインステップ〜攻撃ステップなどで3体以上の展開をしながら、そのターンを《終末の時計 ザ・クロック》で〆ると良い。
理論上は《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ'22》《地龍仙ロマネアース/仙なる大地》など「自分のターンの終わり」で誘発した効果でターンの残りをとばす効果を発生させることで、安全に自分のターンを自由に使える時間が最も長くなる。同タイミングで《破滅の時計 ザ・ストップ》のpigを発動させるなどでも可。
力ずくなものでは唱えさせる前に勝つというのもある。
【赤緑アポロヌス】のように、3体以上出すターンにダイレクトアタックまで決めてしまうか、【黒単ゼーロ】のように3体以上出すターンの終わりまでにエクストラウィンしてしまえば《真気楼と誠偽感の決断》を宣言できない。
登場初日から【白青天門】、【白青黒天門】、【青黒魔導具】、【シールドプリズン】、【オボロティガウォック】、【白青黒ライオネル.Star】、【白青赤ゾージア】、【白青赤ゴスペル】、【5色バロム】、【クイーン・アマテラスループ】など、白青黒3色の完全一致にとどまらず、1色または2色が一致しているだけでも多様なデッキで採用入賞が報告され、このカードのためにデッキカラーを寄せた事例も見られた。
登場2日目には【ブレスラチェイン】、【青魔導具】での入賞が報告された。
また、このカードを採用したデッキがベスト4を独占するCSの入賞事例も見掛けられた。
このカードの登場を機に、それまで【白緑ドリームメイト】で採用が確定クラスであった《キャディ・ビートル》が目に見えて採用率を落とした他、《異端流し オニカマス》ですら需要を若干落とすなど、持ち主から見た相手のターン中のみ有効な方式のコスト踏み倒しメタがあからさまに立場を悪くした。逆に持ち主のターン中にも有効な《ハッター・ルピア》や《ベイB セガーレ》が評価を上げた。
1週間ほど経過すると、オリジナルでは《真気楼と誠偽感の決断》を唱えさせない前提のプレイングが周知されたことにより初日ほどの活躍は難しくなった。【青黒COMPLEXコントロール】が《七王無き宮殿》で、【白赤緑ドリームメイト】が《お騒がせチューザ》で露骨に対策するケースも見られるように。相性の良いデッキで《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の積極採用がされるようにもなった。【黒単アビスロイヤル】もコスト2初動コスト軽減から《アーテル・ゴルギーニ》に繫ぎ、そちらの山札掘削とリアニメイトにより2枚採用がデフォルトの《奇天烈 シャッフ》に早期に繋げることが自然にできるとして立場を保っている。
メタゲームに存在していて、ブラフか本当に持っているのかを惑わせることこそが重要であるため、【白青赤ゴスペル】や【青黒魔導具】といったデッキでは《真気楼と誠偽感の決断》の投入枚数を0〜1枚まで削るのがトレンドになっている。
依然として2〜4枚のまとまった数を入れるデッキタイプは、S・トリガーを持つカードが戦略の基礎なデッキとS・トリガーシナジーを前提としたデッキの2種に大別される。
具体例としては、
これらのデッキの共通点は「《真気楼と誠偽感の決断》の能動的な使用(手打ちまたはコスト踏み倒し)が現実的かつ強力」なことが挙げられる。
このカードがいかに強力と言えど、対策が進んでいる中で相手依存の踏み倒しのためだけに使いたいS・トリガーカードと一緒にキープし続けるのは難しいということだろう。
同時期には【白青黒赤ドリーム・ボルメテウス】の入賞も報告された(1枚積み)。マナ基盤と汎用2面除去の採用だろうか。
この頃のアドバンスでは【白青赤BAKUONSOOO】でまとまった数採用した事例も報告された(ただし42人参加のリモートデュエマで3位入賞)。3枚積みの《斬隠蒼頭龍バイケン》、2枚積みの《流星のガイアッシュ・カイザー》、殿堂入りスーパーサブの《光牙忍ハヤブサマル》といった手札誘発で強引にこのカードのカウンター発動条件を満たすレシピだった。
2025年4月末にはこのカードを3枚投入した【白青黒DOOM】での入賞も見かけられた。
《逆転の影ガレック》が単独で3枚×3回=9枚墓地肥やしできるので、《DOOM》の進化元にならない非クリーチャーという点に目を瞑って3枚投入されたと見られる。
また、フィニッシュ自体は《超神星DOOM・ドラゲリオン》の攻撃時に《DOOM》効果で《魔光神官ルドルフ・アルカディア》→《白騎士の聖霊王 ℵHEAVEN》を連鎖させターンの終わりにエクストラウィンするというものであり、このカードが直接のフィニッシュパーツになる訳ではないが、《シャコガイル》と異なり相手に《真気楼と誠偽感の決断》を誘発させない意図も含んでいる可能性がある。
同時期のアドバンスでは【トリガーデリート】のパーツとしても結果を出した。
5月初頭には【マーシャルデリート】の基盤の一部を受け継いだ【星龍デリート】での入賞も確認された。手打ちする場合、単純に《アクア・スペルブルー/インビンシブル・オーラ》や《アクア・スペルブルー》を疑似的な《ホーガン・ブラスター》として使用できる他、相手も《禁断 ~封印されしX~》を使用している場合、《テック団の波壊Go!》をS・トリガーで捲ることとセットで状況次第で即死を狙える。
同時期には【青黒COMPLEXコントロール】にブラフ主体で1枚程度挿される事例も見られた。
また、同月第1週末にはこれを4枚入れた【知新ジャスティス】(【ペテンシージャスティス】)が50人参加のオリジナルのCSで優勝。これを含めてコスト踏み倒し系防御札が怒涛の19枚積みというカウンター構築だった。また、この呪文ミラーマッチへの対策として《七王無き宮殿》3枚、《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》3枚を搭載していた。
同時期に【5色ガイアハザード退化】に除去力向上メインに3枚程度挿された事例が確認された。
同じ頃に【ロマノフシャコガイル】の系譜を継ぎながら純粋なループにチューンナップされて《水上第九院 シャコガイル》がカットされた【ペテンシーロマノフループ】の入賞も報告された。
同月の中頃には白黒赤構築の【暴発ベンゾゼニス】なるデッキに2枚タッチされた(オリジナル、57人参加、4位)。
しかし「DMGP2025‐1st」では徹底的に対策された結果として、Day1(アドバンス)、Day2(アドバンス)共にベスト8進出者中の使用実績が2人に留まり、上位を一色に染める事態には至らなかった。
「嘘」を司る上位存在《サファイア・ペンダット》がモチーフになっており、彼らしい嘘やいい加減さが盛り込まれている。