革命(かくめい)ファイナル環境(かんきょう)

メタゲーム

スタート・デッキ期

【サンマッドモルト】【赤黒レッドゾーン】がそれぞれマナブーストしつつ《S級原始 サンマッド》にすぐに侵略可能な《風の1号 ハムカツマン》、それまで赤単が主流だった【レッドゾーン】《轟速 ザ・レッド》ハンデスがついた《轟音 ザ・ブラックV》の登場により強化された。

DMR-21発売直前の環境で行われた「デュエル・マスターズグランプリ-2nd」(当日発売のDMR-21のカードはレギュレーション外)は優勝が【マークロループ】、準優勝と3位が【緑単サソリス】、4位が【モルトNEXT】という結果となった。ベスト8(順不同)は【緑天門】【赤黒レッドゾーン】【イメンループ】【白青黒天門ループ】であった。

事前メタゲーム予想では速攻であり中速に強い【レッドゾーン】【モルトNEXT】に強く、コントロールが効かず今引きが強い【モルトNEXT】【超次元デッドゾーン】に強く、速攻に対して有利な【超次元デッドゾーン】【レッドゾーン】に強い、という三竦みが「デュエル・マスターズグランプリ-2nd」で形成されるのではないかと言われた。ところが【レッドゾーン】は徹底的に対策されたためベスト8に残れず、【モルトNEXT】は上々の活躍ではあったが準決勝の最終ゲーム《ボルシャック・ドギラゴン》により《メンデルスゾーン》を捲る不運により決勝進出を逃し、【超次元デッドゾーン】は全体的に「微有利」止まりであり予選を勝ち抜きづらいことから思うような結果を残せなかった。

DMR-21

《蒼き団長 ドギラゴン剣》はカードパワーの高さから発売直後から【ドギラゴン剣3キル速攻】【赤黒ドギラゴン剣】とアーキタイプが誕生し、それぞれの派生も含めメタゲームの中心となった。

ドレミ団からは、最速2ターン目に革命チェンジし、呪文使用を大きく縛る《タイム3 シド》、ブレイク時に相手の呪文を逆利用する《天革の騎皇士 ミラクルスター》cipで1ターンの間、相手の呪文詠唱を一切封じる《音精 ラフルル》といった呪文メタが多く登場した。
これらの採用により、白青【サザン・ルネッサンス】は環境上位にまで押し上げられた。一方、【超次元デッドゾーン】超次元呪文はおろか、守りのキーカードである《目的不明の作戦》すら唱えられなくなり環境トップから退く形になった。

禁断サイド中には封印を6枚まで外すDスイッチを持ち、クリーチャーがバトルゾーンを離れると封印するD2フィールド《Dの禁断 ドキンダムエリア》が環境入り。《伝説の禁断 ドキンダムX》の最大の弱点である特殊敗北をカバーできる事に加え、D2フィールドの使用率が伸びていない環境であったのが一因といえる。
同じくD2フィールドからは《Dの花道 ズンドコ晴れ舞台》【イメンループ】の新たなキーカードとなった。

DMX-23では【赤緑ダイリュウガン】が登場し、その1ショットキル性能と構築費の少なさを武器にして暴れまわった。
《音精 ラフルル》《ワンダーチューン・MOTORS》など強力な新カードも続々登場。

DMR-22

関西初開催となる「デュエル・マスターズグランプリ3rd」開催2日前にDMR-22が発売。発売直後であるにもかかわらず多くの新規カードが大会で活躍した。
優勝したのは【赤黒ドギラゴン剣】。新規カードである《スクランブル・チェンジ》から《メガ・マナロック・ドラゴン》を軽減、最低でも2マナフリーズして《蒼き団長 ドギラゴン剣》に革命チェンジするコンボが猛威を振るった。
第2位は【ラララオプティマス】。ループの潤滑剤である《Dの花道 ズンドコ晴れ舞台》に加え、防御札と除去とライブラリアウトを兼ねる《アルカディア・スパーク》の登場が大きいだろう。
第3位はDMR-22のレジェンドカードである《時の法皇 ミラダンテXII》を軸とする【NEXミラダンテ】
このデッキの核となったのは新規カードではなく、DMC-62に収録された《コッコ・ルピア》《ボルシャック・NEX》、そして《凰翔竜機バルキリー・ルピア》である。
《コッコ・ルピア》さえ除去されなければ最速で4ターン目に《ボルシャック・NEX》を《凰翔竜機バルキリー・ルピア》に進化、ファイナル革命を持った《時の法皇 ミラダンテXII》を確実にサーチ後革命チェンジ、更に《時の法皇 ミラダンテXII》の能力で《超次元シャイニー・ホール》を唱え《時空の雷龍チャクラ》を呼び出し追い討ちを掛けるといった流れるような動きができる。

この他【ジョバンニスコール】が環境に適応。メタゲーム上での相性の良さを買われ躍進を果たした。

グランプリ後は《時空の支配者ディアボロス Z》の覚醒条件と相性が良い《禁断機関 VV-8》を投入した【白青黒超次元】も活躍している。

また、【赤黒レッドゾーン】《轟音 ザ・ブラックV》《復讐 ブラックサイコ》等といったハンデスが横行する環境に対するメタとして、《熱血提督 ザーク・タイザー》《斬隠蒼頭龍バイケン》《提督の精霊龍 ボンソワール》といった革命チェンジのチェンジ元にもなれるマッドネスのドラゴンの評価が見直された。

【緑単サソリス】《邪帝斧 ボアロアックス》の不採用の流行を受け、《蛇手の親分ゴエモンキー!》を主戦力とした【緑単ループ】に出番を奪われ没落した。

DMR-23

例年とは異なり、次世代への移行に伴いデュエル・マスターズでは初めて3弾で終了したエキスパンションになった。
主人公の切札 勝太の最後のエキスパンションということもあり、強力な面々が揃った。特にレジェンドカードの《龍の極限 ドギラゴールデン》《終焉の禁断 ドルマゲドンX》の2つのカードは大きな影響を与えた。

《龍の極限 ドギラゴールデン》《終焉の禁断 ドルマゲドンX》メタの能力が目立つが、革命チェンジを行いつつ、除去を行える大型ドラゴンである為、【モルトNEXT】などのドラゴンデッキを強化させた。

《終焉の禁断 ドルマゲドン》は《伝説の禁断 ドキンダムX》と比較すると禁断爆発させるまでの制約が厳しくなっているが、禁断爆発させた後は封印を外せない、除去を2回まで耐えるなどスペックが大幅に向上している上、同時に強力なサポートカードが登場したために、専用のデッキが生まれることになった。禁断爆発する前もコマンドであれば攻撃できる為、フィニッシュ力の増強として同じく【モルトNEXT】などのドラゴンデッキにも投入された。

他には、マッドネスで呪文をまとめて回収できる汎用カードである《時の秘術師 ミラクルスター》や、【緑単ループ】を易化させた《ベイB ジャック》などが注目された。

その後、1月に殿堂が発表された。《天雷王機ジョバンニX世》《奇跡の精霊ミルザム》のプレミアム殿堂入りにより、【ジョバンニスコール】は消滅、【天門ループ】はこれまで通りの運用は不可能になった。
殿堂入りは《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》《復讐 ブラックサイコ》《メガ・マナロック・ドラゴン》。これによって、【赤黒ドギラゴン剣】の墓地戦略を活かしづらくなり、マナロックによる時間稼ぎもできなくなった為、大幅な弱体化をした。《S級不死 デッドゾーン》も《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》の制限は勿論、ハンデスで相手の行動を狭めることが難しくなってしまった。
また《蛇手の親分ゴエモンキー!》《常勝ディス・オプティマス》も殿堂入りし、多くのループデッキが弱体化を受けることになった。

《蒼き団長 ドギラゴン剣》を主軸とした相手の戦略の妨害と素早いスピードでのダイレクトアタックを両立させる戦略が困難になったことから、速さに特化した【レッドゾーン】【成長ドギラゴン剣】が復権した。
【モルトNEXT】《メガ・マナロック・ドラゴン》殿堂入りしたものの、主に《メガ・マナロック・ドラゴン》に使われていた《スクランブル・チェンジ》を《超戦龍覇 モルトNEXT》等に割り当てられる余裕ができたこと、《爆熱天守 バトライ閣》革命チェンジの相性もあって相対的に躍進を遂げることになる。

その後DMX-25DMX-26といった2つのメモリアルパックが発売され、登場から長く環境入りしている【モルトNEXT】【カイザー「刃鬼」】などの多くのパーツが再録されたことによって、強力なアーキタイプがライトユーザーにも普及した。

新殿堂施行の当日に行われた革命ファイナルカップ全国大会2016では、《モルトNEXT》入りの【モルト「王」】が優勝。【黒ランデス】が準優勝となった。

当時の主流デッキ(通常環境)

新戦力カード

既存の有力カード

参考