【ロージアミラダンテ】
《ドラゴンズ・サイン》を用いて《真・龍覇 ヘブンズロージア》を早出しし、早期に《時の法皇 ミラダンテXII》への革命チェンジ狙うデッキタイプ。
【NEXミラダンテ】を見てもわかる通り、《時の法皇 ミラダンテXII》を5マナ目以前に出すという行為は、ロック性能を最大限に機能し、後続の展開や補助を容易に通せるようにできるメリットがある。このメリットに基づき、白青(もしくはそこに闇を加えた白青黒)のみでの運用を目的としたのがこのアーキタイプである。
革命ファイナル環境の中期、終期に開発が進み、環境のインフレや相性の良いカードの登場に伴って、青白で十分運用可能なパワーを手に入れた。
時の法皇 ミラダンテXII(トゥエルブ) LC 光/水文明 (8) |
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/革命軍/ドレミ団 12000 |
革命チェンジ:光または水のコスト5以上のドラゴン |
T・ブレイカー |
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、光のコスト5以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。そうしなければ、カードを1枚引く。 |
ファイナル革命:このクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、次の相手のターンの終わりまで、相手はコスト7以下のクリーチャーを召喚できない。 |
※殿堂入り |
真・龍覇 ヘブンズロージア R 光文明 (7) |
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/ジャスティス・ウイング/ドラグナー 5500 |
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト3以下のドラグハート1枚、または、光のコスト5以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す) |
マナ武装 5:自分のマナゾーンに光のカードが5枚以上あれば、バトルゾーンにある自分の光のクリーチャーはすべて「シールド・セイバー」を得る。 |
ドラゴンズ・サイン R 光文明 (5) |
呪文 |
S・トリガー |
コスト7以下の、進化ではない光のドラゴンを1体、自分の手札からバトルゾーンに出す。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーに「ブロッカー」を与える。 |
主要カード
サポートカード(クリーチャー)
サポートカード(ツインパクト)
サポートカード(非クリーチャー)
《ヘブンズロージア》で出せるドラグハート候補
サンプルレシピ
「デュエル・マスターズ グランプリ-5th 」優勝
レシピは大会事務局が公表
メインデッキ
超次元ゾーン
デッキ構築について
基本的に極限まで光の比率を上げるのがこのデッキの構築における鉄則であり、《コアクアンのおつかい》以外は全部光が含まれているというケースが大会デッキではざらである。
《異端流し オニカマス》は一見色が合って相性が良いようであるが、《コアクアンのおつかい》のヒット率を下げるので採用されないことが殆どである。ロージアミラダンテの強いところは《コアクアンのおつかい》でほぼ確実に3枚の手札補充ができるところであり、不純物を入れるとその旨味が失われてしまう。
強いて光が含まれないカードが入るとすれば、《パクリオ》や《クリスタル・メモリー》程度である。
カードパワー優先の構築が基本であり、色の合うブロッカー付きのコスト踏み倒しメタである《制御の翼 オリオティス》ですら、【ドギラゴン剣】が《“龍装”チュリス》を獲得するまで敬遠されているきらいがあった。
デッキの動き
メインの動き
《コアクアンのおつかい》、《レインボー・スパーク》等でドローを行い、パーツを集める。
《ドラゴンズ・サイン》で《真・龍覇 ヘブンズロージア》を出し、《龍魂城閣 レッドゥル》でSAに。
革命チェンジで、《時の法皇 ミラダンテXII》を出す。
更にここから、
手札に二枚目のサインがあれば、ミラダンテXIIで唱え、手札に戻ったロージアを出す。
ロージアで、ドラグハートを出す
という鬼のような展開も可能。
既存のミラダンテXIIアーキタイプとの差異
- 利点
- 盤面の展開力、防御力の上がりやすさが、シリンダ型とは比べものにならない。《伝説の禁断 ドキンダムX》の全体封印に対する対策は、ミラダンテXIIのロックで事足りる事が多い。
また、《Dの牢閣 メメント守神宮》のDスイッチとミラダンテXIIの相性が凄まじく良く、シリンダ型では対処し辛い盤面の処理とロックを同時に行える。
ミラダンテXIIのファイナル革命発動したターンの終わりに、ヘブンズヘブンで、カーネルを出す動きも盤面の処理という点で強く、中盤から終盤に、フォートレスの展開を許されれば、粘り強い動きで相手を制圧できる。
- 不利点
- 4ターン目(《王機聖者ミル・アーマ》を挟んで4ターン目に《ドラゴンズ・サイン》を出す動き)からミラダンテXIIを展開できるが、必要パーツの多さから、3,4ターン目にドローを挟まなければ事故率が高い。故に、5ターン目からの展開が定石であり、故に(ファイナル革命環境では)展開が遅い。4ターン目までは手札を溜め込むデッキなので、5ターン目に動き出す前に《爆霊魔 タイガニトロ》や《ニコル・ボーラス》などの大量ハンデスを食らってピタリと止まる危険性も無視できない。
《禁断機関 VV-8》のエクストラターンといった至高の隠し玉も、シリンダ型特有の機能で、ロージア型では、こういった動きは成しえないだろう。
- 利点
- 先述したロージア型の防御性能、シリンダ型のリーサルウェポンである《禁断機関 VV-8》のエクストラターンといった戦術が乏しく、ミラダンテの最速召喚や、《凰翔竜機バルキリー・ルピア》のサーチ能力の高さによる状況対応に重きを置いているデッキのため、些細な手札事故や、相手の妨害によって動きが止まりやすいため、ドラグハートといったサブウェポンでもバトルゾーンで牽制できるロージア型の強さは光っている。
バルキリールピアが、「山札から必要パーツを確定サーチ」だが、
ロージアは、「超次元ゾーンから必要パーツを確定サーチ」とでも解釈してしまえばよいだろう。
また、NEX型の速度を補っていた《スクランブル・チェンジ》が殿堂入りしたため、安定度はこちらに軍配があがるか。
- 不利点
- 《凰翔竜機バルキリー・ルピア》の確定サーチという安定感は、NEX型特有のアドバンテージであり、さらに、バルキリールピアは火・光のコスト5ドラゴンであるため、革命チェンジ先が、ミラダンテXIIに留まらず、《百族の長 プチョヘンザ》、《龍の極限 ドギラゴールデン》といった除去カードにもつながる。ロージアの展開と防御か、バルキリールピアの柔軟性か、二択といったところ。尚、バルキリールピアの進化条件の厳しさから、合体は難しいだろう。
タッチ闇型(通称:白青黒ミラダンテ)
闇文明のハンデス、汎用除去などをタッチしたデッキカラー。
コスト踏み倒しメタに対する除去や《蒼き団長 ドギラゴン剣》の速度に合わせたハンデスなどで妨害性能を増したタイプである。
通常のロージアミラダンテに闇をタッチしたもののほかに、【白青黒超次元】にロージアミラダンテのパーツを出張させたデッキもある。
やはりというか、《コアクアンのおつかい》以外は極力光か闇が含まれるように構築するのが鉄則である。
候補カード
サイキック・クリーチャー
タッチ自然型(通称:トリーヴァミラダンテ)
自然文明のマナ加速、汎用除去などをタッチしたデッキカラー。
《百族の長 プチョヘンザ》などの対象を取らない大型除去やコスト踏み倒しにあまり頼らないマナ加速による速度を追求したタイプである。
《コアクアンのおつかい》で拾えるように光の比率をなるべく高めたタイプ、《コアクアンのおつかい》とのシナジーを犠牲にした代わりに【シノビドルゲーザ】の機構を加えたタイプ、水のドラグナーを折衷したタイプなどがある。
通常のロージアミラダンテと比べるとやや超次元ゾーンを圧迫するのが難点。
革命編環境で偶に見られた《時の革命 ミラダンテ》を主軸とした白青緑デッキもこの名前だが、普通はまずこちらを指す。
詳しくは【白青緑ミラダンテ】を参照されたい。
候補カード
タッチ火型(通称:ラッカミラダンテ)
候補カード
このデッキの歴史
革命ファイナル環境終期のメタゲームに進出し、「デュエル・マスターズ全国大会2016革命ファイナルカップ 日本一決定戦」のベスト8の内1人が使用していた。
新章デュエル・マスターズ環境でもDMRP-01期には《異端流し オニカマス》の存在が重かったが、《蒼き団長 ドギラゴン剣》系統のデッキを相手にする場合は《ドギラゴン剣》を抜き取れば相手の勝ち筋が狭まるため、踏み倒しを封じられても1ターンずつゆったりとクリーチャーを並べることで何とかなった。採用率はそれほど高くなかったものの、《学校男》でも《オニカマス》は対処可能であった。
DMRP-02期には《“罰怒”ブランド》が登場し、《オニカマス》に加えて《音精 ラフルル》や《単騎連射 マグナム》などの長所をいいとこ取りにした【赤青ブランド】がメタゲームの一角を支配したことで、S・トリガーによる守りを前提とする中低速ビートダウンであるこのデッキタイプは環境から一歩下がったが、あちらの流行はすぐに収束した。
DMRP-03期になるとデュエル・マスターズグランプリ-5th優勝に輝くなど再び結果を残している。【レッドゾーン】がベスト8進出者8人中3人に使用されるなど、この大会は「超CS in 熊本」と比べると【速攻】に寄せた環境になっていたため、【速攻】に強いこのデッキタイプは活躍の機会を得たのだと思われる。この大会では《ヘブンズ・ゲート》などを採用して受けに完全特化した型が流行していた。
2018年3月1日より妨害手段の1つである《裏切りの魔狼月下城》、光のドラグナーを呼び出す戦術の要である《真・龍覇 ヘブンズロージア》が共に殿堂入り。前者に関しては枠の都合それまで中々入れられなかった呪文でリペアすれば良いが、後者のドラグナー戦術に関しては壊滅的な被害を受けたため諦めて【白単天門】に寄せたトリガーデッキ構築にするか《煌龍 サッヴァーク》の枚数を増やすなどの対応が望ましいと見られるようになった。幸い《単騎連射 マグナム》と《音精 ラフルル》も同日の殿堂レギュレーション改定によって規制されたため、S・トリガーなどによる受けを重視する構築には追い風となった。
デュエル・マスターズ全国大会2017ではリペアとして《煌龍 サッヴァーク》を3枚、《唸る鉄腕 ギリガザミ》を2枚投入したタッチ闇型が3位に入賞しており、環境に居座ることが難しいと見られていた中でリペアに成功したことを示した。以降は《煌龍 サッヴァーク》を通すためにフィニッシュ枠を最小化し、デッキのドラゴン枠を10枚強程度(従来より5,6枚程度減)に抑えた分だけ手札補充や除去、システムクリーチャーに寄せた構築もまま見られるように。
2019年3月1日に本体である《時の法皇 ミラダンテXII》が殿堂入りし、今度こそデッキとして成立しなくなったかと思われたが、《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》によるサーチ、5コスト主流ブロッカーによるコントロール戦術によって回せることが判明し、新殿堂施行直後のチャンピオンシップにて準優勝した。また、根本的な勝利ルートが《煌龍 サッヴァーク》による革命チェンジを用いないビートダウンに寄せられるようになった。
DMEX-06で《ケンザン・チャージャー》を獲得。手札を減らさずに最速で4ターン目には《音感の精霊龍 エメラルーダ》や《ドラゴンズ・サイン》を使用できるようになった。
2019年8月ごろからは環境で多く見られた【青黒緑デッドダムド】に刺さる《無双の縛り 達閃/パシフィック・スパーク》を無理なく組み込めること、同様に増えた速攻系のデッキに対して持ち前の防御力の高さが生きることなどからそれまで途切れていたチャンピオンシップ4位以内入賞報告がポツポツとされるようになった。
それでもやはり《真・龍覇 ヘブンズロージア》に加え《時の法皇 ミラダンテXII》を殿堂入りで失ったことは大きく、トップメタに進出するには至っていない。
DMRP-12で《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》を獲得。
2020年7月1日に《真・龍覇 ヘブンズロージア》が殿堂解除し、救済された。
DMEX-12期に《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》を獲得。これにより、《時の法皇 ミラダンテXII》本体が引けなくともクリーチャーによるカウンターを封じることがある程度できるようになった。というより、《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》自体が事実上のメインフィニッシャーとなったと言っても過言ではない。
DMEX-16で《未来の法皇 ミラダンテSF》が参入。
DMRP-20で《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》と並ぶ事実上のメインフィニッシャーの1体となる《覚醒連結 XXDDZ》を獲得。DMEX-18で打点補強手段として《轟く覚醒 レッドゾーン・バスター》を獲得。
DM23-EX2で《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》を獲得。以降の活躍は【ロッド・ゾージア】が詳しい。
その他
光のドラグハートと革命チェンジを全て詰め込んだルシファーの集大成と言えるデッキ。
実際、アニメVSRF第48話ではルシファーが切札 ジョー戦にて使用し勝利を収めている。
参考