《インフェルノ・ゲート》

インフェルノ・ゲート R 闇文明 (5)
呪文
進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
※プレミアム殿堂

DM-19で登場した呪文

自分の墓地から進化ではないクリーチャーを1体リアニメイトする。

単純明快で短い一文の能力テキストだが、その内容は凶悪。
進化であれば、コスト文明種族能力を問わずリアニメイトできる。
墓地クリーチャーサルベージを挟まず直接場に出せるリアニメイト特有の即効性に加え、このカードは超高コストフィニッシャーですら、たった5コストコスト踏み倒しできるのである。

デュエル・マスターズにおいて、初めて登場したリアニメイトカード
年数を経るごとに踏み倒す対象の質が上がると、このカードも順当に殿堂入りプレミアム殿堂と規制されていった。

《母なる大地》《ミラクルとミステリーの扉》《エンペラー・キリコ》などと共に、コスト踏み倒しの強力さを物語る象徴的カードである。

環境において

DM-19当時から《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》が既に大暴れしており、プレイヤー達は《ダンディ・ナスオ》とのコンボをすぐに見出した。間もなく【茄子サファイア】が確立され、その名を轟かせることになる。これは、リアニメイトコスト踏み倒しすればマナブーストをせずとも《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を出せるという変化をもたらし、【除去サファイア】など新たな【サファイア】を生み出すこととなった。【サファイア】の運用性は跳ね上がり、後に「サファイア地獄」と呼ばれた惨状を生み出すことになる。

当時のカードプールでは踏み倒して出せる強力なフィニッシャー《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》くらいしかいなかったため、プレイヤーのヘイトはその《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》に集中していた。
しばらくして《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》プレミアム殿堂入りとなる。《インフェルノ・ゲート》で呼び出せる強力なフィニッシャーがいなくなってしまったため、この呪文環境から身を引くことになった。

《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》禁止後はDM-22にて登場していた《光神龍スペル・デル・フィン》《母なる大地》で呼べば実質2マナ《インフェルノ・ゲート》を使える《魔龍バベルギヌス》を投入した【茄子サファイア】リペアとも呼ぶべきデッキも生まれた。
特に《光神龍スペル・デル・フィン》は《インフェルノ・ゲート》が待ちわびた優秀な高コストフィニッシャーであったが、やはり高い即効性を持つ《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》の抜けた穴は大きく、環境ではあまり活躍できなかった。
どちらかと言えば、コントロールデッキにおけるグッドスタッフ要員として活躍が多かったといえるだろう。

2008年4月15日に《インフェルノ・ゲート》を含め多くのカードが殿堂入り。特に環境で悪目立ちしていたわけではないが、今後のカードのデザインを考慮しての規制なのだろう。
殿堂入りは痛手ではあったが、シールド送り《魂と記憶の盾》マナ送り《母なる大地》が同時に殿堂入りしたことはリアニメイトデッキにとっては追い風でもあった。

戦国編ではこのカードの調整版である《インフェルノ・サイン》が登場。同時期に登場した《邪眼皇ロマノフI世》と組み合わせた【ロマノフサイン】《龍仙ロマネスク》と合わせた【ロマネスクリアニメイト】が確立。それらがメタゲーム入りを果たすとリアニメイト戦術は最盛期を迎えた。
この時の主力はもっぱら《インフェルノ・サイン》であったが、《魔龍バベルギヌス》と《インフェルノ・ゲート》を使い《光神龍スペル・デル・フィン》コスト踏み倒しを狙うこともあった。

そして神化編2009年12月19日、《インフェルノ・サイン》殿堂入りと共に《インフェルノ・ゲート》もプレミアム殿堂へ。墓地肥やしから目的のクリーチャーに素早くアクセスするためのカードが5枚体制から1枚体制となったことに等しく、従来のリアニメイトデッキは環境から締め出された。この頃《ボルシャック・クロス・NEX》が登場し、《インフェルノ・ゲート》のプレミアム殿堂は新たな高コストフィニッシャーを出すための措置であるといわれた。

革命編以降殿堂解除が行われたり、新たな無制限リアニメイトがたびたび製作されているが、依然としてこのカードプレミアム殿堂のままである。殿堂入りに降格した《ミラクルとミステリーの扉》殿堂解除された《ミステリー・キューブ》といったガチャ系と比べ、墓地肥やしさえすれば余りにコスト踏み倒しとして確実性が高すぎるのが大きい。

その他

デュエル・マスターズ プレイスでは

インフェルノ・ゲート VR 闇文明 (7)
呪文
自分の墓地から進化でないクリーチャーを探索し、1枚をバトルゾーンに出す。

DMPP-07で登場。ベリーレアに格上げされたが、コストが5から7になり、例の如く探索に変更されるという2つの弱体化を受けた。

探索が入ったことにより、《プライマル・スクリーム》などの墓地肥やしをして墓地を第2の手札として使う戦法は不安定になった。しかし、TCG同様に《ロスト・チャージャー》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を落としてこの呪文でリアニメイトする戦術は健在である。

環境において

DMPP-07では【グレートメカオー】【アポロヌス・ドラゲリオン】といった強豪は存在していたが、それらもどうにかして序盤を凌げれば10マナより3マナも少なく《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を出せるので、一定数使われた。

DMPP-08DMPP-08EX《竜極神》《超鎧亜キングダム・ゲオルグ》《連珠の精霊アガピトス》《驚天の超人》《烈流神》といった錚々たるメンツを輩出した弾であり、コスト7の呪文でフィニッシャーを踏み倒すというコンセプトが回りくどく、使用率は低かった。

それ以降もダイレクトアタックまでの高速化が著しく進行した。さらには墓地を経由しない《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》の踏み倒しを行うデッキ(具体的には【バルガライゾウ】【エンペラー・キリコ】)まで登場してしまった。

トドメとなったのはDMPP-13で登場した《魔龍バベルギヌス》だろう。グッドスタッフでの採用ならそちらは呪文メタも効かず、相手への除去やcipの強制発動にも使えることから《インフェルノ・ゲート》の上位互換として使うことができてしまう。そちらには《コッコ・ルピア》《フェアリー・ギフト》が使え、コスト軽減も容易い。

それと同時に、コスト無制限リアニメイトでも素ではコスト7の重さなら「非進化1体が出るだけでゲームの勝敗が決まると言っても過言ではないカード」と組んでも環境は壊れないと判断されたということでもある。

ただ、DMPP-15以前のカードということで、墓地から選ぶのに探索がある。DMPP-16以降の探索廃止カード(《ミラクル・リ・ボーン》など)とは、致命的な差ができてしまった。
なお、DMPP-16では【カチュアガロウズ】という、《インフェルノ・ゲート》がコンボに必須のデッキが誕生したので、再評価の機会をもらうことには成功した。
《邪眼皇ロマノフI世》アタックトリガーでタダで唱えられる点で《魔龍バベルギヌス》と差別化ができた。

DMPP-20では《暴走龍 5000GT》が登場した。
しかし、いかに《眠りの森のメイ様》といったカードを駆使しても、コスト7呪文をまともに唱えて《5000GT》を出すのは環境的にあまり有効ではない。

狙う場合、3ターン目《ロスト・チャージャー》で墓地に確定で《5000GT》を落とす→4ターン目まで《スクランブル・タイフーン》などを使って墓地に《邪眼皇ロマノフI世》も落とす→5ターン目に《煉獄と魔弾の印》から墓地の《ロマノフI世》を踏み倒し、cipで《インフェルノ・ゲート》を落としながら《5000GT》をリアニメイトさせるという手順で、【青単ジャバジャック】【ダイヤモンド・ブリザード】程度の相手には間に合わせることができる。

その他

関連カード

フレーバーテキスト

  • DM-19DMPP-07
    地獄の扉を開くことなど、悪魔神にとっては容易いことだ。

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考