秩序(ちつじょ)意志(いし)

秩序の意志 R 闇文明 (4)
呪文
S・バック:闇(闇のカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、そのカードを捨ててもよい。そうしたら、コストを支払わずにこの呪文を唱える)
相手のクリーチャーを1体選び、相手はそれに封印を1つ付ける。
(カードを封印するには、自分の山札の上から1枚目を裏向きのままそのカードの上に置く。コマンドが出た時、その持ち主はそのコマンドと同じ文明を持つ自身のカードから封印を1つ、墓地に置く。封印されているクリーチャーは無視される)
+  公式の禁断文字版を英語化したもの

DMEX-12で登場した呪文

S・バックを持ち、相手のクリーチャーを1体封印する。

少なくとも使用したターン中の攻撃ブロックは阻止することができ、相手のデッキタイプによっては確定除去に等しい効果を発揮する。
破壊パワー低下以外の除去に乏しいで、《卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺》など破壊しても意味が薄いクリーチャーを無力化できるのが特長。

また、耐性として強固な「離れない」や「離れる時、かわりに」の能力を気にせずバトルゾーンから疑似離脱させる呪文としても最軽量級。場合によっては手打ちも考慮したい。

類似カードに相手クリーチャーを破壊する《ファンタズム・クラッチ》があるが、タップされていない攻撃待ちのクリーチャーも除去できるため防御面ではこちらが勝る。
相手がコマンドを出すことで封印を外せて戦線復帰を許してしまう欠点はあるとはいえ、1ターン凌げれば勝敗が逆転するほど高速化している現在、《秩序の意志》より対応範囲が狭い《ファンタズム・クラッチ》が優先されることはほぼない。

他のカードとの相性

  • S・バックはS・トリガーより手札を1枚多く消費してしまうが、逆に言えば使った際にささやかながら墓地肥やしができる。

環境において

性能こそは代替カードのない高パフォーマンスなものだが、唱えて起こるイベントは「封印を1つ付ける」のみ。言い換えれば基本除去以外の目的では使えない汎用性の低いカードには違いないため、採用枚数は環境によってかなり左右される。

十王篇環境では【カリヤドネループ】におけるカウンター札として使われた。このデッキではS・バックによってシールド捨てることで2枚分の墓地肥やしとなり、シナジーを生み出していた。

DMBD-18期にはオリジナル【青黒退化】で、死活問題となる《奇天烈 シャッフ》呪文ロック対策、および《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》などに対する詰み防止手段として投入されるケースも見られるようになった。《奇天烈 シャッフ》には「4」を宣言されてすぐにロックされてしまいそうだが、実戦では他の止める必要性の高いコスト帯を宣言されることが多く、刺さりやすかった。
《我我我ガイアール・ブランド》などの厄介なスター進化への対処としても評価された。pig持ちやltb持ちに有効な防御札という点も大きく、前者は《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》、後者は《我我我ガイアール・ブランド》などが該当する。特に【我我我ブランド】はコマンドが必要最小限しか採用されず、速攻対策としても有効に働いた。

その後も【白青黒ギャラクシールド】【超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン】対策として採用されたり、防御札兼墓地肥やしとして【黒単アビスロイヤル】に投入されている。

DM22-BD1発売直前、【青黒緑有象夢造】の防御札として流行。

DM23-RP1期時点では仮想敵は【我我我ブランド】程度しか存在しないが、それでも採用されるあたり、この時点における【我我我ブランド】の存在がそれだけ大きいと言って良い。

アビス・レボリューション環境では色の合うデッキ全般に採用されているようになった。

DMGP2023-2ndで優勝を果たした【青黒魔導具】にも投入されていた。決勝戦は【青黒魔導具】同士の対戦であったが、2本両方この呪文で相手をライブラリアウトに追い込む形でのストレート勝ちであった。ちなみに「他のカードとの相性」欄のテクニックである《エアヴォ》利用ではなく、《神の試練》を唱え終わる前の自身の山札を酷使した隙を狙われ、1試合目は2枚の《秩序の意志》、2試合目は1枚の《秩序の意志》であっけなく試合が終わる結果となった。

DM23-BD2DM23-BD3発売時点になると刺さりの良い【我我我ブランド】が環境からほぼ完全に死滅し、【青黒魔導具】同士のミラーマッチも往時に比べて減少した。刺さる対面が少なくなったことを受けて不採用とするケースが増加し、採用する場合でもフィニッシャーとして使うための1枚積みに抑えられるようになった。

2024年始辺りになると、【青黒魔導具】には使いやすい除去として2、3枚程度入るようになった。コマンドの比率がそれほど高くないデッキであればそうそう復帰されないのが実情であり、メインデッキの半数近くに闇が入るデッキならば採用候補に挙がるほどである。

【青赤マジック】《芸魔隠狐 カラクリバーシ》【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】《DARK MATERIAL COMPLEX》に対して、一度宛がえばそこそこの期間ゲームから除外同然の威力を発揮する。前者は《芸魔隠狐 カラクリバーシ》ゲーム・コマンド、後者は《天災 デドダム》トリニティ・コマンドで復帰可能。

DM23-BD4DM23-BD5DM23-BD6DM23-BD7期のオリジナルでは、【黒単アビスロイヤル】【青赤マジック】対策メインで4枚積みされるケースもある。『超CSⅥ in群馬』準優勝構築の【黒単アビスロイヤル】にも4枚積みされていた。

2024年3月11日殿堂レギュレーション改訂により最大の仮想敵であった【青赤マジック】が弱体化によりトップメタから陥落すると、1枚からせいぜい2枚程度に落ち着き、相性の良いデッキで闇単色マナ感覚であっても流石に3、4枚のまとまった数は入らないようになった。

DM24-RP1発売近くになると仮想敵の【青赤マジック】が激増した影響で、【黒単アビスロイヤル】では往時のように4枚積みするケースが主流化。

DM24-EX1期には【白黒赤ファイアー・バード】《雷炎翔鎧バルピアレスク》封印して追加ターン獲得を防ぐという用途が考案された。この時期に【白黒赤ファイアー・バード】に次ぐ入賞数がある【青黒COMPLEXコントロール】に対しても、《同期の妖精》を出されない限りは役割を持てた。

《深淵の逆転撃》が登場すると、相性の良いデッキからも押しのけられるケースが激増。

その他

関連カード

収録セット

参考


[1] 外すのみの《Dの禁断 ドキンダムエリア》は除く。