轟炎(ごうえん)竜皇(りゅうおう) ボルシャック・カイザー》

轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー OR 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 5000+
シビルカウント3:自分の火のクリーチャーまたは火のタマシードが合計3つ以上あれば、このクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、バトル中パワーが+50000される。
シビルカウント5:自分の火のクリーチャーまたは火のタマシードが合計5つ以上あれば、このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをアンタップする。
このクリーチャーが破壊された時、カードを1枚引く。その後、名前に《ボルシャック》とある進化ではないドラゴンを1体、自分の手札から出してもよい。

DM22-RP2で登場したアーマード・ドラゴン

破壊された時1ドローして手札から非進化ボルシャックを1体踏み倒す能力と、2つのシビルカウントを持つ。まずシビルカウント3によりスピードアタッカーバトル中+50000の大型パンプアップを得、さらにシビルカウント5を達成するとアタックトリガーアンタップする。

周りに火のクリーチャーが増えてくるとバトルで破壊するのが難しくなり、最後には無限攻撃フィニッシャーになる1枚。素の状態ではブレイカースピードアタッカーも持っていない反面、シビルカウントさえ達成できれば凄まじい決定力を誇る。

ドロン・ゴーと同じく自分自身が踏み倒し対象に入っているため、【赤緑ボルシャック】以外のデッキに入れても最低限能力が腐らない。

アンタップ能力について

シビルカウント5の能力はいわゆる無限アタッカーである。
シビルカウント3のパンプアップにより、相手のブロッカーに対しては滅法強い。《ドンジャングルS7》方式の攻撃誘導にも強く、タップ状態であれば《大樹王 ギガンディダノス》《禁断竜王 Vol-Val-8》ですら殴り返しで破壊できる。
このクリーチャーを正面から打ち取れるブロッカーは、登場時点だと《∞龍 ゲンムエンペラー》のみ。

pigで後続を用意できるため、《デーモン・ハンド》などに代表される単独除去系のS・トリガーにもある程度耐性がある。2枚目の同名カードを抱えておくのがベストか。

弱点は大きく分けて3つ。

まず、アンタップのタイミングが「攻撃する時」であるため、ブレイクのタイミングで使用されるS・トリガーによるタップで簡単に止まってしまう。特にオールタップは天敵で横に並んでいるカードも同時に止められてしまう。
同様にG・ストライクプリン効果で指定されても停止する。

次に、無限攻撃の条件であるシビルカウントを崩されるのにも弱い。このカード自体が除去されなくても、割り振り火力などで周りのクリーチャーを撃破されるとアンタップ出来なくなる。

最後に、打点シングル・ブレイカー止まり点。ダイレクトアタックに漕ぎ着けるまでに初期状態なら6回も攻撃する必要がある。スーパー・S・トリガー《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》に強く、無限攻撃するならあまり気にならないが、無限攻撃が発動していない時にできる仕事が狭まってしまうため基本的にはデメリット
また、パンプアップがバトル時のみなので、パワード・ブレイカーを付与も意味がない。

総合して考えると、シビルカウント5という重めの条件に対して弱点が多い。シビルカウント5を達成していない状態ではやれることが単純な殴り返し程度しか無く、フィニッシャー以外の役割を持てないのも難点と言える。
そもそも、シビルカウント5の条件を達成している状況なら、このクリーチャーがなくても数で押し切れることが多く、数で押し切れない場合は《終末の時計 ザ・クロック》踏むなど、数ではどうしようもない状況である場合が多い。

既存の【赤緑ボルシャック】とは運用方法・コスト的に噛み合わない部分が多く、専用デッキを組んでやるのが吉か。
特に同弾には《ボルシャック・バラフィオル》《ボルシャック・クリスド》のようなシビルカウントの達成を補助しつつ、様々なサポートを共有できるカードが複数登場している。
今後の相性の良いカードの登場、新規デッキの開拓に期待したい。

なお、この能力は過去のシビルカウントアタックトリガーを得るクリーチャーとは異なり、「自分の火の〜合計5つあれば」の文が「攻撃する時」よりも前にある、即ちシビルカウントがアタックトリガーの誘発条件に含まれている。したがって、このクリーチャーが攻撃する時点で5枚のクリーチャーかタマシードがなければ、たとえ《ボルシャック・バラフィオル》《ボルシャックライシス・NEX》で攻撃中に5枚に増えたとしても、そもそも誘発すらせずアンタップできないので注意。

他のカード・デッキとの相性

環境において

発売前は、上述のシビルカウント5の難点から多くのプレイヤーからハズレアの烙印を押されてしまった。

しかし、《十番龍 オービーメイカー Par100》無効、パワーアタッカーによって《百鬼の邪王門》《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の絆》といったバトル除去になるカードの類をケアできる、手札に2枚目以降がありさえすればpigでのボルシャック踏み倒しで事実上すぐに復帰できるなどから、【赤単アーマードメクレイド】【赤黒バクロ法師】で結果を残し、目覚しいとまで行かずとも環境で通用する底力があったことを見せつけた。

そして【白赤バクテラス】が環境に進出すると、《ボルシャック・サイン》で呼び出しては自壊させ、一気に《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》へ繫ぐための札として有名になった。

アニメ・漫画において

  • 第25話のウィン戦(2戦目)では初めてpig能力が使用され、効果で2枚目の《ボルシャック・カイザー》を出した。
  • 第13話のミニコーナーである「今日のカード」としても紹介された。
  • 声優は藤井隼氏だが、第24話までこのクリーチャーにCVは無かった。おそらくネタバレを防止するための措置だと思われる。
  • 初召喚時の召喚口上は「ドラゴンの頂点であるボルシャック!そのボルシャックを統べる苛烈なる帝王!ひれ伏すがいい!轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー召喚!」で、デュエマアニメシリーズでは珍しく(侵略などの効果や特殊な召喚法を除いて)専用の召喚口上や召喚演出が用意されたクリーチャーである。
  • その後は続編の『決闘学園編』ではカイザの切り札が《覇炎竜 ボルシャック・ライダー》に移行したこともあって長らく再登場の機会に恵まれなかったが、第33話から第34話の斬札 ウィン戦(4戦目)で久しぶりに登場し、第34話のミニコーナーである「今日のカード」としても紹介された。
    《ボルシャック・サイン》の効果で踏み倒された直後に破壊され、pig《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》を踏み倒したが、その直後《バクテラス》は暴走してしまう。
    また、第12話の昨年のマイハマ祭りの回想でプラネタリウムの星座として登場し、「ボルシャックカイ座」と表記されており、覚知山 ボウイによるとブラックフェ座と共に新しく発見された星座だという。
  • 背景ストーリーをベースにした第29話と第30話および第48話でも登場。《アビスベル=ジャシン帝》らアビスの脅威に立ち向かう、責任感と正義感に溢れた主人公のように描かれており、本編とはほぼ真逆の扱いとなった。第48話にて太陽を取り込み、本編同様《バクテラス》へとパワーアップを遂げた。

背景ストーリーにおいて

火文明を治める当代の「暴竜爵」。

アビスロイヤルが復活した際は遠征中で火文明にいなかった。
アビスロイヤル復活とドラン・ゴルギーニ敗北の報を受けて火文明に戻り、単独でアビスロイヤルに闘いを挑む。

光文明の盟主「富豪龍」ドラン・ゴルギーニとは互いに幼竜だった頃からの付き合い。

無限に再生する《邪龍 ジャブラッド》《ルベル・ゴルギーニ》との共闘の末完全に粉砕するも、直後の《アビスベル=ジャシン帝》戦にてファイアー・バード達を庇い攻撃を受け敗れる。
その後は強さを求め、《強襲竜 ボルシャック・レイダー》を従えて《覇炎竜 ボルシャック・ライダー》となった。

  • 作中では「仲間との絆で強化される」など歴代ボルシャックを象徴する往年の「主人公ムーブ」を見せた。
  • Deadmanは「ゴッド・オブ・アビス世界のボルシャックはそれまでのボルシャックとは直接的な関係はありません!」と断りを入れつつも「ボルシャックっていう名前の意味っていうものは龍幻郷を通して共有されています」「ゴッド・オブ・アビス世界ではよりボルシャックっていう名前の持つ意味合いがより強くなり、よりボルシャックって名前を大事にしています。なので正統なボルシャックは他のドラゴンと比べて自分達が本物のドラゴンであるという意識は強いです」と解説している。参考

その他

  • 先に登場した《暴竜爵の爪》とはマナコストが合致しており、同じコストである事を参照するあちらの戦術と綺麗に噛み合っている。
    シビルカウント3を達成すればめくって出てきたこのカードも即座に攻撃でき、シビルカウント5を達成しようものならば、相手が倒れるか自分の山札が枯渇するまで無限に展開することができる。
    収録弾は跨いでいるが、1種のデザイナーズコンボなのだろう。
  • アニメ・漫画におけるこのカードの使用者であるプリンス・カイザは弱者や前時代的な者を嫌うのに対し、このクリーチャー自身は仲間との絆で強化され、歴代ボルシャックの歴史を背負って戦うなど、カイザとは対照的な描写がなされている。

サイクル

DM22-RP2で登場したシビルカウント5持ちクリーチャーサイクル

関連カード

背景ストーリーのラスボス

収録セット

参考


公式Q&A

  • 2つ目の能力について

Q.自分の《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》《ボルシャック・バラフィオル》と、他に火のクリーチャーが2体の合計4体がバトルゾーンにいる状況です。
《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》が攻撃する時、先に《ボルシャック・バラフィオル》の「自分の、名前に≪ボルシャック≫とあるクリーチャーが攻撃する時」の能力で、山札の上から火のクリーチャーを出した場合、《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》は自身の「シビルカウント5」で自身をアンタップしますか?
A.いいえ、《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》の「シビルカウント5」は、攻撃した時点で条件を達成していなければアンタップしません。
この能力は《ボルシャック・ヴァルケリー》の「シビルカウント3」などとは異なり、「自分の火のクリーチャーまたは火のタマシードが合計5つ以上あれば」の部分も能力がトリガーする条件に含まれています。
引用元(2022.12.16)