切札勝太(きりふだかった)&カツキング -熱血(ねっけつ)物語(ものがたり)-》

切札勝太&カツキング -熱血の物語- DSR 水/火/自然文明 (5)
クリーチャー:アウトレイジ・ドラゴン/ヒューマノイド 5000+
マッハファイター
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から5枚を見る。そのうちの1枚を相手に見せてから手札に加え、残りを好きな順序で山札の下に置く。こうして見せたカードが火または自然なら、クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンから手札に加えるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える。
革命0:自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーのパワーを+10000し、「スピードアタッカー」と「T・ブレイカー」を与える。

DMEX-15で登場した//自然アウトレイジ・ドラゴン/ヒューマノイド

様々なテキストが詰め込まれているが、基本は《ドンドン吸い込むナウ》の効果を内蔵したcipを持つマッハファイター多色ドラゴンである。マッハファイターバウンスで相手のクリーチャーを2体まで除去可能。加えて山札の上から5枚見た中からサーチできるため、6コストのカードに繋ぐのにも適している。

《流星のガイアッシュ・カイザー》を加えればコスト踏み倒しへの牽制となり、マッドネスを加えればハンデスへの対策となる。

ドラゴンゆえに各種コスト踏み倒しなどのサポートに幅広く対応。《メンデルスゾーン》《ボルシャック・栄光・ルピア》などの妨げにならず、《ボルシャック・モモキングNEX》などをサーチして次のターンに重ねることができる。優秀な3つの文明を持つゆえにマナゾーンに置いても色基盤として優秀。

アドバンスならば《邪帝斧 ボアロアックス》によって手軽にマナゾーンから引っ張り出せる。《最終龍覇 ロージア》と組み合わせれば相手のクリーチャーを2体足止めできるS・トリガーになる。

革命チェンジとは凄まじく相性がよい。革命チェンジ先をサーチしながら厄介なメタクリーチャーを先にバウンス除去し、マッハファイターで適当なクリーチャー攻撃できる。さらに革命チェンジすることで自身は手札に戻るためcipを使い回すことが可能。

コスト5の多色ドラゴンであり、様々な革命チェンジに対応している。手札に戻った自身を出し直せばバウンスによってそれらのファイナル革命を再度使用可能。コスト踏み倒し除去召喚ロックなどを延々と使い続けられる。
例えば《蒼き団長 ドギラゴン剣》《蒼き守護神 ドギラゴン閃》ならば相手の盤面を処理しつつ自分だけ横並びさせられる。《百族の長 プチョヘンザ》ならば全体除去の連打が可能。《時の法皇 ミラダンテXII》ならば7マナ以下のクリーチャー召喚を止め続け、呪文主体のデッキ相手には《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》も強烈に刺さる自然という文明も優秀であり、これら以外にも多くの革命チェンジにアクセスできる。

バウンスマッハファイターによる2体除去フィールドアドバンテージの差を大きく広げられ、除去能力持ちクリーチャー革命チェンジすればそれ以上の除去も可能。
また、このカード自身も多色カードなので、《蒼き守護神 ドギラゴン閃》《蒼き団長 ドギラゴン剣》ファイナル革命によって踏み倒すこともできる。バウンス自分自身を含めた全てのクリーチャーが対象。除去対象が居ない場合でも自身を手札に戻す事で何度でもリソース確保手段として使える。攻撃クリーチャーを戻して不必要にシールドを割らない器用な動きもできる。

さらに、《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の絆》などの革命0トリガーで捲れれば、効果バトルブロックと、このカードcipによるバウンスで2体のアタッカーを止めることができる。その上、2体目の《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の絆》をサーチできる。

ここまででも十分強力だが、革命能力も決しておまけのような控えめなものではなく、シールドが2つ以下になると革命2が起動して自らをS・トリガー化する。

ブレイクのされ方で対処される場合もあるものの、コスト5のドラゴンが残る《ドンドン吸い込むナウ》のようになる。S・トリガーで出たあとは《青寂の精霊龍 カーネル》同様《百族の長 プチョヘンザ》《時の法皇 ミラダンテXII》などに革命チェンジが可能なので、見た目以上に防御性能は高い。除去対象が居なければ自身を戻してマッハファイターが無駄になる事を防げる。

ブレイク後の「シールドチェック」タイミングでシールドが2つ以下ならS・トリガー能力を使えるという裁定。つまり、シールド3つでの時点でS・トリガー化が約束される。シールド5つの状態でもT・ブレイカー以上の打点で殴ってくるならS・トリガー化する。

シールドが0で革命0が起動するとわずか5コストにしてパワー15000のT・ブレイカーとなる。自身のcipS・トリガー化で粘り、運よくダイレクトアタックを免れることができれば攻めに転じられる。このパワーは《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》と相討ちを取れるライン。しかもマッハファイターで処理する場合は選んでいる訳ではないためランデスも発動しない。

デッキの色構成が4色になるが《百鬼の邪王門》のような鬼エンド系統のカードと組み合わせると強力。パンプアップにより《百鬼の邪王門》のバトルで倒せるクリーチャーの範囲が広がり、攻める際にはスピードアタッカーT・ブレイカーで攻撃できる。これに加え、cipによるバウンス《龍装者 バルチュリス》や二枚目の《百鬼の邪王門》でさらなる攻撃を加えられる。《一王二命三眼槍》をサーチして保険をかけることもできるので、攻めと守りの両面で非常に使いやすい。同時にcipによってデックボトムの操作ができるので《一王二命三眼槍》鬼エンドで踏み倒すカードを決められる点も相性が良い。

他にも《黒神龍ブライゼナーガ》G・ブレイカー1ショットキルを狙うデッキとも相性がいい。

リソースを確保しながら大型ファイナル革命獣に革命チェンジという流れは、元殿堂入りカードである《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》張りで、そこにバウンスと2つの革命能力がついてくるため、かなりのオーバースペックと言える。

山札の下への山札操作を伴うサーチを持った5コスト以上のドラゴンなので、《時の法皇 ミラダンテXII》フィニッシャーとした【オボロティガウォック】にも適する。

《ドンドン吸い込むナウ》内蔵型のドラゴンなので【カイザー「刃鬼」】にも入る。サーチとして使うのは勿論のこと、《百族の長 プチョヘンザ》などの繋ぎ役への革命チェンジ《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》のガチンコ・ジャッジの再チャレンジのための回収など、八面六臂の活躍をしてくれる。

この汎用性から、青赤緑の3色が入るか、何らかの踏み倒し手段があればまず採用を検討される。

カードそのものとしての弱点は、スピードアタッカーを素で持たない点ぐらいである。

旧テキスト

DMEX-15

革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンにあるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える。

DMEX-15発売日が2021年5月22日、ブレイク後の数でシールドチェックを行うQ&Aの日付が2021.5.21なので、こちらのテキストでも当時はメインの挙動において違いがなかった。

+  数少ない差異
  • DMBD-19以降は総合ルール113.6cの『シールドゾーンから手札に加えるカードに「S・トリガー」を与える能力』に該当するテキストへ変更されている。DMEX-15時点ではこの2つのテキストに違いはなかったが、2024.02.15より全く別の挙動をするように裁定変更された。

ルール

このクリーチャーの革命2は「シールドゾーンから手札に加わる時」に発動するため、ブレイク後のシールドの枚数を基準に発動する。そのため、シールドが5枚の状態でT・ブレイカーで攻撃された場合はS・トリガーとして使うことができる。(113.6c)

  • このルールに関して、2024年1月19日に《レオ》および《正義ノ裁キ》の裁定変更に伴ってこれを可能とするよくある質問が削除されていた。これは大きく物議を醸し、同年1月22日に一部の文面を変更した上で、謝罪文と共に同質問が再公開された。だが、当時のルールや他のカードの裁定との矛盾点が多く、不明確な部分が多かった。
    同年2月15日に待機状態のルールが制定されたことで、このカードについては元通りの挙動に戻っている。
    +  当時の懸念

環境において

登場早々【5色グレンモルト】に採用され、結果を残した。《邪帝斧 ボアロアックス》でのコスト踏み倒し範囲内であるのも評価点であり、そちらを装備した《最終龍覇 グレンモルト》で1ターンに2体射出して合計最大5面除去できるのが強力。バウンスマッハファイターを併せ持つため革命チェンジを絡める事で、逆に相手の《最終龍覇 グレンモルト》《聖魔連結王 ドルファディロム》の除去も狙える点から、それらの対策札としても注目されている。

【青赤緑ドギラゴン閃】《ボルシャック・モモキングNEX》系のデッキにも投入されている。踏み倒し易いリソース兼防御札として採用されるためか、デッキによっては水文明自然文明がこのカードのみという構築も散見されている。

サーチに付随するバウンスで自身を選ぶことで何度もサーチを繰り返すことができ、このおかげで【青赤緑ドギラゴン閃】のデッキ掘削力には相当なものが認められ、殿堂入りカードでの圧殺が普通に期待できる。

【青赤緑ドギラゴン閃】《“龍装”チュリス》から《蒼き守護神 ドギラゴン閃》革命チェンジしてファイナル革命でこれを呼び出した場合、早いターンであれば敢えて《蒼き守護神 ドギラゴン閃》バウンスしてごり押しキャンセルするのが1つの手。このクリーチャーは素でスピードアタッカーを持たず、折角呼び出してもワンショットが途切れるため、このような選択肢を取って《蒼き守護神 ドギラゴン閃》の能力の再チャレンジに懸ける場合は実際に少なくない。ファイナル革命の権利を既に使った状態で敢えて2体目の《蒼き守護神 ドギラゴン閃》に革命チェンジしてマッハファイターによるバトルで処理できる範囲を広げる使い方もある。

革命0発動に関しても、【5色コントロール】系統なら重量級ニンジャ・ストライク《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》Dスイッチなどのカウンター手段が豊富に備わっているため、シールド0枚から粘るのも困難ではない。特に《怒流牙 サイゾウミスト》はこのクリーチャーS・トリガーで捲るチャンスを作りやすくしてくれるので好相性。

登場早々に環境へ大きな影響を与えるカードとなった。

5つあるシールドに向かってT・ブレイカー以上が突撃すると、ブレイク後の残りシールドが2つ以下=革命2が発動するということでS・トリガー獣として使用を許してしまう。よって、5つあるシールドにはまずW・ブレイカーで3つ残してブレイクするプレイングが意識されるようになった。
その性質上、まず先陣を切るT・ブレイカーである《蒼き守護神 ドギラゴン閃》に対しては強固。

【青赤緑ドギラゴン閃】ミラーマッチにおいても《王来英雄 モモキングRX》が革命2避けとして《アルカディアス・モモキング》への進化を控えて2点ブレイクで様子を見るケースが激増した。
ただ、自身のバウンス能力や革命チェンジ先の革命チェンジ能力は文明を参照するので《希望のジョー星》に滅法弱く、普通にプレイしているとまず間に合うそちらのカードへの対策は必須。

DMEX-17終期から一時期、これをタッチで入れて《百鬼の邪王門》革命0を活かせるようにした【赤黒ドギラゴン閃】オリジナルで結果を残していた。またこのデッキに青黒緑の優秀なリソースを加えた後継デッキ【青黒赤緑邪王門】でも活躍。【邪王門】系列のデッキでは《一王二命三眼槍》とのコンビが強力で、こちらの能力で山札操作してあちらの鬼エンドをサポートし、その鬼エンドからこのカードを踏み倒せると抜群の相性を誇る。勿論《百鬼の邪王門》《一王二命三眼槍》は火のカードなので、このクリーチャーのバウンス発動条件として参照できる。

【5色コントロール】系統ではというと、DMRP-19期あたりからデッキを巨大ファッティに寄せ、《ヘブンズ・ゲート》やササゲールギミックを基盤としたものが中心となったため、【ドギラゴン閃】【ガイアッシュ覇道】【5色グレンモルト】などのビートダウンかビートダウン寄りのデッキが主な採用先の主体となり、純粋なコントロールにおける採用は陰りが見えてきた。重量級主体のコントロール向けのカードなら《流星のガイアッシュ・カイザー》が後に登場し、そちら単採用のビッグマナも目立つようになった。

DM22-BD1期には、《コレンココ・タンク/ボント・プラントボ》でサポートできるパワー12000以上がメインデッキの7割となる型の【ミステリー・キューブ】オリジナルチャンピオンシップで4位入賞した。パワー12000以上基盤デッキに入る辺りからも汎用性の程が窺い知れよう。

だが、アビス・レボリューション環境では主な採用先である【青黒赤緑邪王門】【ドギラゴン閃】が失墜し、それまでほど環境で見るカードではなくなった。
また同じ頃に手札補充バウンスを両立するドラゴン《五番龍 レイクポーチャー ParZero》《流星アーシュ》が登場、使い分けが重要になった。

王道篇環境では既に【青赤マジック】への対策となる、通常のコスト踏み倒しに反応するコスト踏み倒しメタが増加していた影響で、ドラゴン基盤においても革命チェンジとの組み合わせというよりは単体として考慮されることが増えた。

《王道の革命 ドギラゴン》が登場すると、そちらと色の合うデッキとしては相性の良かったドラゴン基盤でも採用を見送られるケースが増加した。というのは、ドラゴン基盤においてそれまで碌に無かったマナ回収をそちらが担ってくれることは画期的で、上手く回れば他でどうとでもなる除去力に寄ったこちらよりもそちらの優先度が高くなってしまうということである。一方でその後も【白青赤緑ドラグナー】など色のバランスからこちらの優先順位が高いデッキはある。

2024年11月初頭にはS・トリガー重視で《王道の革命 ドギラゴン》と8枚体制とした【白ガイアッシュ覇道】が結果を出した(オリジナル、55人参加、3位入賞)。

その他

  • 2021年11月初頭に公開されたデュエチューブの動画では、遂に出演者のYouTuberが公式関係者にこのカードの高騰をぼやく事態となった[1]
  • その後DMBD-19で再録が決定した。念願の再録、まさかの構築済みによる再録の衝撃から発表直後にtwitterで「カツキング」「カツキング再録」でトレンド入りを果たした。
  • 尚、この再録自体は半年前から決定していたと開発のしゃば氏は語っている。[2]

サイクル

DMEX-15で登場した歴代主人公&切り札サイクル。全てが大先生レア

関連カード

収録セット

参考


[1] 念の為断っておくと、この発言は「今のデュエル・マスターズに物申したいことはあるか」という質問に対して「クレームではない」と前置きを付けた上での発言である。
[2] https://twitter.com/syaba3/status/1502253508384342017
[3] 編集者注:当時、「シールドゾーンにあるカード」と「シールドから手札に加えるカード」にはテキスト上の差がなかった。2024年1月19日に一度非公開になるまでは、このカードの裁定が《雪精 エリカッチュ》を参照していた事がそれを裏付けている。