単色速攻

文明を1つに絞ったデッキで速攻すること。
特定の単色で組んだ【速攻】デッキ、もしくはそれによる速攻戦略を「○単速攻」(○には色が入る)と呼ぶが、それの一般化である。

単色のメリットとして、色事故とは無縁で必ず1ターン目に《凶戦士ブレイズ・クロー》などコスト1をプレイするマナを準備できる。また多色カードを使用しないため、タップインも存在しない。この展開のスムーズさは速攻とよく合致している。

また《鬼切丸》《クラウド・メイフライ》《暗黒秘宝ザマル》をはじめ、各種マナ武装持ちなど、単色デッキで力を発揮するカードを活用することができる。

さらに、一撃奪取サイクルの登場により、自然ではない単色デッキでも4コストクリーチャーを入れやすくなった。《早撃人形マグナム》《サイレンス トパーズ》などが出しやすくなったことで、単色デッキの平均カードパワーは上昇したといえる。

しかし欠点もいくつかある。
まず、単一の文明だけでは、その文明の弱点を補い切れないことが多々ある。例えば【赤単速攻】手札補充が苦手なため、すぐに手札が尽きてしまうが、を加えた【ガネージャビート】ならば、手札を確保しながらビートダウンし続けることができる。

汎用性の観点から実際は文明メタというのは影が薄いものの、他の色を加えられないのは特定の文明に対するメタに非常に弱い。例えば《剛厳の使徒シュライバー》《結界するブロークン・ホーン》などの影響をもろに受けてしまう。単色かつ速攻ではこれらに対する対策が非常に少ない。

上2つの複合で、文明メタではなく汎用的なカードで単色速攻の旨味を殺されてしまう場合もある。例えばパワー1000程度の小型クリーチャーが長所の【白単速攻】ブロッカー《ローズ・キャッスル》で行動不能になってしまう、《武家類武士目 ステージュラ》《十番龍 オービーメイカー Par100》をフィニッシャーとする【緑単速攻】《制御の翼 オリオティス》でそれらをバトルゾーンに残せないといったもの。
その場合も当然単色だけで対策の対策を組み込むのはデッキの完成度を下げることになりやすい。

2つ以上の文明で組まれた【赤緑速攻】【黒緑速攻】等に比べると性能は一長一短。好みや環境に合わせてうまく使い分けたいところである。

  • かつては速攻3色以上を使うデッキはほぼあり得ないため、実質的には2色の速攻に対する用語であったが、侵略革命チェンジなどが登場してからは3色以上で速攻が組まれるようになっている。

参考