超音速(ちょうおんそく) ターボ3(スリー)

超音速 ターボ3 SR 火文明 (5)
進化クリーチャー:ソニック・コマンド/侵略者 7000
進化−自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
侵略−火のコマンド
W・ブレイカー
このクリーチャーの攻撃の終わりに、自分の手札をすべて捨ててもよい。そうしたら、カードを3枚引く。

DMR-17で登場した進化ソニック・コマンド/侵略者

コマンドを対象とした侵略を持ち、攻撃後に手札をすべて捨てることで3枚引く能力を持つ。

スペック《戦慄の取引 ビッグ・パルサー》を連想させ、進化クリーチャーになりパワーと打点、ドロー枚数が増え、能力トリガーするタイミングが攻撃後となった。

手札を全て捨てる必要はあるものの、3枚ものカードが引けるのでむしろ得をすることが多い。【速攻】中速はただでさえ手札が切れやすいので噛み合った性能と言えるだろう。

攻撃後に能力が発動するため、S・トリガーなどによってこのカードが除去されてしまった場合は効果を発動することはできない。しかし、このカードを投入するようなビートダウンの場合、S・トリガーによる除去は後続のアタッカーに対して使いたいような状況となっていることが多いので、効果の発動に失敗することは比較的少ない。

侵略によるコスト踏み倒しも可能なので、《轟速 ザ・レッド》《勝利のガイアール・カイザー》などのスピードアタッカーと組み合わせて使うといいだろう。

【レッドゾーン】では連続侵略の最後の一手としても適任。特に《熱き侵略 レッドゾーンZ》からこのクリーチャーに侵略することでシールド焼却しつつ消耗した手札を取り戻し、おまけに《禁断〜封印されしX〜》封印を一気に外せるという膨大なアドバンテージを稼ぐことが出来る。

【レッドゾーン】は準赤単に他文明の強力なS・トリガーを加えて構築されることが多く、カウンターに優れる一方、構築レベルで色事故と隣り合わせである。《ターボ3》の速攻適性は《轟く侵略 レッドゾーン》に比べれば微々たるものだが、手札交換によって事故をリカバリーできる点は登場当初から一貫して評価されている。

《制御の翼 オリオティス》《聖鐘の翼 ティグヌス》を2ターン目に出したい【赤白レッドゾーン】は、色事故を誘発しやすい上に手札が枯れやすいため相性が良く、主要な採用先のひとつとなっている。
ただし、同じ2色構築でも《ターボ3》に頼らず手札を稼げる【赤青レッドゾーン】には居場所がないことが多い。少しでもゲームが長引けば全ディスカードが逆に手札を減らしてしまうことになりかねない。また、どうしても手札に欲しいカードは4枚積み《ドンドン吸い込むナウ》で引っ張ってこればよい。

ルール

《超音速 ターボ3》として攻撃終了ステップを迎える必要がある。《BUNBUN・ヴァイカー》《特攻の忠剣ハチ公》と同じくアタックトリガーの処理で一番上が「このクリーチャーの攻撃の終わりに」以外のクリーチャーに置き換わってから迎えていれば解決できない。

かつてのルールではコスト5以下のコマンドの攻撃時に《轟く侵略 レッドゾーン》を挟みながら最後の侵略を《ターボ3》にすると、《テック団の波壊Go!》カードバウンスを選択された場合、《ターボ3》と進化元が手札に戻り、真ん中の《レッドゾーン》が状況起因処理で墓地に行ってしまっていた。
その後、2021年3月16日ルール改訂により再構築に関するルールが変更され、間に挟んだのが《レッドゾーン》などのコスト6以上の進化クリーチャーでもバトルゾーンに残れるようになった(《ターボ3》は吹っ飛ぶが)。

環境において

初期型の【レッドゾーン】では侵略先の少なさや手札補充という魅力からほぼ確実に採用されていた。当時の【レッドゾーン】のミラーマッチでは先攻側が後攻側の《轟く侵略 レッドゾーン》の火力を食らっても立て直しが効くように優先して場に出されていた。

ところが、徐々に侵略先が充実すると、パワー7000が殴り返しやブロッカーに比較的弱いという点、殴り切るには打点が足りない点、そして能力で引いた3枚と次のターンのドロー1枚だけで次の侵略元と侵略先が都合良く揃うとは限らない点が目立った。そのため、革命ファイナル環境以降では優先順位は《轟く侵略 レッドゾーン》《熱き侵略 レッドゾーンZ》よりも下がっていった。
デュエル・マスターズ グランプリ-5th」で準優勝を飾った【赤緑レッドゾーン】ではこのカードの採用が2枚だったことからも分かるように、新章デュエル・マスターズ環境では数を抑えた形での採用がポピュラーとなった。

再構築をめぐるルールではとことん恵まれず、上記のケースのように墓地に置かれるケースが実戦上でも多い。

《“轟轟轟”ブランド》が登場すると、こちらの手札補充と《“轟轟轟”ブランド》のマスターG・G・Gが噛み合わないことから、1枚も採用しないケースが増えた。

《蒼き団長 ドギラゴン剣》などが殿堂入りした2019年3月1日の殿堂レギュレーション改訂直後に増加した【レッドゾーン】は、速度が近い上により汎用性の高い他のデッキとは禁断解放で差別化する必要があり、速度を追求すると他のデッキの劣りがちであった。このことから、手札補充によって封印外しを促進でき、中速の安定性に貢献できるこのカードの立場が回復した。デッキに3枚程度投入されるようになり、これが手札にあれば侵略して手札補充を図ることが優先された。環境にはS・トリガー面のあるツインパクトや、《デスマッチ・ビートル》《Dの牢閣 メメント守神宮》の組み合わせがよく見られるようになり、他のクリーチャー除去ブロッカーに苦労するようになったので、他の侵略先と比べて除去ブロッカーに弱いという難点も目立たなくなった。

十王篇環境では【赤白レッドゾーン】で採用されることが比較的多いが、マジボンバーのタイミングと手札補充のタイミングが微妙に噛み合わないことからやはり優先順位は低かった。しかし、2020年7月1日付で《熱き侵略 レッドゾーンZ》殿堂入りするとそれにより余った枠でよく採用される事となった。考え方を変えると、マジボンバーの対象外となる侵略先などのカードを山札の上から離すことでより確実に《GOOOSOKU・ザボンバ》で山札からのマジボンバーを使うことができるようにするという見方ができる。

2020年12月18日殿堂レギュレーション改訂で《ヘブンズ・フォース》プレミアム殿堂に指定されるとこのカードも弱体化。パワー7000のコスト5のクリーチャーというのが、最速の2ターン目に出す場合以外では貧弱で除去されやすいためである。

後に《超次元の王家》《パンドラの記憶》手札補充基盤を採用した【青黒赤バイク】アドバンスで台頭すると、かつてのように《超音速 ターボ3》が攻撃している時点で手札が2枚以下という方が珍しく、この頃には既に「発動すると手札が3枚に減るカード」となってしまっている。

そもそもドローソースのない【赤黒バイク】ですら疑似アタックトリガーで手札をリフレッシュするために2打点で殴るというプレイング自体昨今では行われないものであり、攻め込むなら《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》のようにそのままシールド全損まで削れる期待のあるクリーチャーを一番上に構えて殴りたいものである。

その他

  • 《戦慄の取引 ビッグ・パルサー》同様手札が0枚からでも、その0枚を捨てたものとして3枚ドローが可能。ただし1枚でも手札があれば、すべて捨ててからドローしなければいけない。
  • 攻撃の終わりをタイミングにする擬似アタックトリガーは珍しい。おそらくは侵略ターンに通常のアタックトリガーでは効果が使えないことに対する配慮なのだろう。
    どこかブレイク・ボーナスを彷彿とさせるが、あちらと違いクリーチャーを攻撃した時にも発動する。

デュエル・マスターズ プレイスでは

超音速 ターボ3 SR 火文明 (5)
進化クリーチャー:ソニック・コマンド/侵略者 7000
進化:火のクリーチャー
侵略:火のコマンド
W・ブレイカー
バトルゾーンに出た時、自分の手札をすべて捨ててもよい。そうした場合、カードを3枚引く。

DMPP-25で実装。

手札交換の誘発タイミングがcipに変更されるという大幅な上方修正を受けた。

これによりS・トリガーで攻撃終了前に除去されたり、連続侵略して中間に挟んだ場合でも不発にならなくなった。侵略によってこのクリーチャーとその上に《轟く侵略 レッドゾーン》を出すことで、手札を3枚確保しながらパワー12000の3打点で殴りに行くことができる。さらに《熱き侵略 レッドゾーンZ》も挟めば、事実上手札を全く減らさずに、4打点を生成するトンデモムーブもできてしまう。

cipであることから、手打ちしてメインステップ中に手札を確保できるのも強み。適当に《一撃奪取 トップギア》あたりを絡めて手打ちで進化してcipで上バイクを探し出し、そのままこの《ターボ3》を《轟く侵略 レッドゾーン》の侵略元にするというものが生まれた。

環境において

2色構築の【レッドゾーン】のお供として使われるのはTCGから変わらず。

DMPP-25期はタッチ《終末の時計 ザ・クロック》と色を無駄遣いしないよう手札リソースに《超合金 ロビー》を入れたもの、純粋に上バイクが少なかったので《超音速 ターボ3》は入っていた。しかし、青に手札補充を任せるようになってからは《超音速 ターボ3》が青赤構築に入らない。これはTCGの歴史と全く同じ。

大きな違いは、TCGでは新章デュエル・マスターズ《異端流し オニカマス》を獲得してからトップメタに登りつめた【青赤レッドゾーン】が、革命編相当のDMPP-26ですでに環境トップになっている部分だろう。《獣軍隊 ヤドック》が実装されなかった影響を諸に受けている。

また、TCGでは《革命の鉄拳》火力の期待値を上げるために進化ソニック・コマンドの枚数を増やす意味があったが、12000火力を貫通する《豪勇者「猛攻の面」》《我臥牙 ヴェロキボアロス》、事前にハンデスしてくる《爆霊魔 タイガニトロ》が跋扈しているため《革命の鉄拳》自体の採用率が芳しくない。
当時はまだ《禁断〜封印されしX〜》が未実装で連続侵略の旨みが非常に少なかった。

様々な要素が積み重なった結果、進化ソニック・コマンド8枚かそれ以下という構築も登場し始め、同時期のTCGに比べると格段に見かける機会が減っている。
BATTLE ARENA 2024 SUMMERの優勝デッキは《轟く侵略 レッドゾーン》4枚《熱き侵略 レッドゾーンZ》3枚の進化ソニック・コマンド7投レシピだった。

後に《禁断〜封印されしX〜》が登場すると、それに合わせて【火単レッドゾーン】や受けにをタッチした【白赤レッドゾーン】が勢力を伸ばし始め、それらのデッキのドローソースとして再び採用が目立つようになった。

その他

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

Q.自分の《超音速 ターボ3》が攻撃し、相手のシールドをブレイクしました。「S・トリガー」などによって攻撃が終わる前に《超音速 ターボ3》''がバトルゾーンを離れた場合、「攻撃の終わりに」の能力は使えますか?
A.いいえ、使えません。《超音速 ターボ3》のように、バトルゾーンで誘発する「攻撃の終わりに」の能力は、そのカードがバトルゾーンを離れてしまっていた場合には使うことが出来ません。
引用元

Q.《超音速 ターボ3》でシールドをブレイクした後、「攻撃の終わりに」の能力でカードを3枚引きました。その中に「キリフダッシュ」を持つカードがあった場合、続けてその「キリフダッシュ」能力を使うことはできますか?
A.いいえ、できません。攻撃の終わりに誘発する効果の解決中に「キリフダッシュ」を持つカードを引いたとしても、それを使用することはできません。
引用元