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凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ UC 闇文明 (6) |
クリーチャー:デーモン・コマンド 6000 |
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、種族をひとつ選び、相手の手札を見る。その中から、選んだ種族を持つカードを1枚選んでもよい。そうした場合、相手はそのカードを捨て、自分自身のシールドを1枚選んで墓地に置く。 |
W・ブレイカー |
先に種族を指定してからピーピングし、選んだ種族のカードを1枚ハンデスするという、特異なピーピングハンデスを行う。こうしてハンデス成功した場合、さらにシールド焼却ができる。
ピーピングハンデスが失敗する可能性があるが、成功した時の働きは大きく、アンコモンとは思えないコストパフォーマンスを発揮する。
デュエル・マスターズでは数少ない、種族デッキに対してピンポイントで刺さる効果を持つ。極神編のゴッドに続き、サムライ、ナイト、シノビといった特殊種族が多く登場した戦国編ならではのカードといえるだろう。
ハンデスクリーチャーとしては《解体人形ジェニー》のような手軽さと確実性はなく、大型ハンデスとしては《ロスト・ソウル》のようなフィニッシャー性もないものの、ピーピングハンデスに加えW・ブレイカーとシールド焼却が付いてくるため、ビートダウンに適した前のめりな性能を持つ。
シノビや革命0トリガークリーチャーなどの防御札を叩き落したり、次に出てくるであろうフィニッシャーを捨てさせて試合を遅延しつつ、相手のシールドに圧をかけていくことが出来る。
能力とパワーの割には安価なコストに収まっており、種族もデーモン・コマンドと優秀。能力抜きでもパワーが1000低い《暗黒の騎士ザガーン》であり、ハンデスを外してもテンポを失いにくいのは評価点。
シールド焼却は相手が選ぶため、シールド・フォースやシールド・プラス、要塞化された城、表向きのシールドを狙い撃ちすることは出来ない。そもそもシールド焼却自体が不確実であるため、確実にかつ選んでシールド焼却したいなら《冥府の覇者ガジラビュート》を使うと良いだろう。
種族を当てるというのは種族デッキ以外だと難しそうに見えるが、環境によってメタデッキの内容やデッキビルディングのセオリーはある程度固まってくる上、試合の流れでもその時に握られやすい札は決まってくるため、下記する当てようのない相手こそ一定数いるが、試合の数をこなしていけば多くのデッキ相手に実践的なレベルで当てることが出来る。上記したシノビなどの手札で待機する防御札や、ゼニスやディスペクターなどの大型フィニッシャー種族などは温存されやすいためねらい目である。
また、相手が直前にマナ回収やサルベージ、相手に見せるタイプのサーチをしていれば、それが種族を持っていれば確実に当てることが出来る。必要に応じてわざわざ手札に加えたカードを叩き落されるのは、相手にとって大きな痛手になるだろう。
《究極神アク》などのモヤシや、《バザガジール・ドラゴン》などの手札に戻るクリーチャーへのメタとしても有効。
相手のデッキの知識がなく予測も全くつかない場合は、相手のマナゾーンや墓地にあるカードから推理すると良い。デッキの狙いがわからなくとも、その中から最も枚数の多い種族を選べば確率的に当たりやすいだろう。
《解体人形ジェニー》など他のピーピングハンデスも同時採用し、先に手札を見てから《ガル・ヴォルフ》を後撃ちすれば、より高確率で能力を発動できる。《ヤミノカムスター》は無種族が多い非クリーチャーをピーピングハンデスするため、互いにハンデス範囲を補完できる。
状況的にシールド焼却に固執しないのであれば、手札に握られていたら致命的なカードをピンポイントで狙っていくのも手。当たっても外れても、結果的に致命的な展開を回避できる。
ただし、ノンクリーチャーや一部コンボデッキなど、種族を持たないカードで大半を構成されたデッキ相手には推理の当てようがない。
手札をすぐ使い切ってしまう【速攻】や、墓地を出力元とし自ら手札を投げ捨てていくようなデッキ達は論外といえるだろう。
手札の推理がつき辛く種族もばらつく上、少ない手札で戦えるグッドスタッフやハイランダーも、当てるのが難しい。
また、様々なデッキが活躍できる混沌とした環境の場合、どうしても知識や推理だけで当て切るのは難しくなってくる。
能力なしでも最低限のスペックを持っているとはいえ、ピーピングハンデスとしての役割を相手に依存するのは《ガル・ヴォルフ》の欠点といえる。
ハンデスは基本的に相手の手札が少ない時ほど効果的とされるが、《ガル・ヴォルフ》のハンデスの場合、相手の手札が多い程ピーピングハンデスが成功しやすくシールド焼却まで付いてくるという、真逆の性質を持っている。予測以前に、相手の手札が少なければ当然当たる確率は下がってくるし、そもそも種族持ちカードを握っていないということも起こりえる。
そのため、序盤からハンデスを仕掛けるタイプのコントロールデッキとは運用において相性が悪く、どちらかというとビートダウンやグッドスタッフで要所でピーピングハンデスを刺していく運用が主になるだろう。積極的なブレイクが出来るデッキなら、合理的に相手の手札を増やしていくことが出来る上、シールド焼却の圧力も大きい。
特に【連デモ】や【黒ラムダ】、【青黒緑デッドダムド】などはW・ブレイカーで攻め立てるデッキのため、シールド焼却でシールドを偶数に出来る意義は大きい。
優秀な種族を生かして、ピーピングハンデスをしながら進化元にしたり侵略元にするのにも有用。
ピーピングハンデスに成功した時は強力なクリーチャーであるが、成功率を高めるには知識や読みが必要な上に、環境にも振り回されやすく、ピーピングハンデスでシールド焼却を狙うのか・確実な致命打回避をするのかの判断力、さらには《解体人形ジェニー》などの他のハンデス手段との適切に使い分けなど、多くのプレイヤースキルを求められる玄人向けの一枚だといえる。
逆に言えば、ピーピングハンデスからシールド焼却、パワーと打点に種族までポテンシャルは高く、有効に使えたならば他の汎用ハンデス札には真似できない働きが出来ることだろう。
とはいえ素の性能が良好であるため、難しく考えずともマナが伸びるデッキでの最大値の高い妨害札として、十分採用を検討できる。
【黒ラムダ】では、エピソード2環境ではゼニスが環境を支配していため恰好の的であり、試合を引き延ばされてしまってもピーピングハンデスで着地を遅らせつつ、あと一歩を詰める手段として有用であった。【ターボゼニス】の防御札としてほぼ必ずシノビが採用されており、《超電磁コスモ・セブ Λ》と相打ちしてくる《光牙王機ゼロカゲ》を叩き落せるのも魅力であった。《超次元ホワイトグリーン・ホール》でゼニスやシノビをマナ回収しつつスパークや《スローリー・チェーン》をシールド追加されるような展開も、相手のシールドを削り切っていれば、《ガル・ヴォルフ》ですべて綺麗に刈り取ることが出来る。
後にDMEX-12期のチャンピオンシップではこれを2枚入れた【青黒緑デッドダムド】が4位入賞している。要因としては、【バーンメアジョーカーズ】のような種族デッキや【レッドゾーン】のような同じ種族が固まるデッキが環境上位にあったこと、【青黒緑デッドダムド】ならば《ガル・ヴォルフ》のシールド焼却や種族を有効に扱うことが出来、コントロール色の強いビートダウンとしての性質が《ガル・ヴォルフ》と運用面で噛み合っていたことなどが挙げられる。
DMBD-21・DMBD-22期に強化を受けた【赤黒ドルマゲドン】がアドバンスのトップメタに立つと、5枚目以降の《悪魔龍 ダークマスターズ》感覚で使われるようになった。《FORBIDDEN SUNRISE 〜禁断の夜明け〜》と《鬼寄せの術》の組み合わせで最速3ターン目に召喚できるハンデスコマンドという意味では同じだからである。
凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ R 闇文明 (6) |
クリーチャー:デーモン・コマンド 6000 |
バトルゾーンに出た時、相手の手札から最もコストの大きいクリーチャー1枚を捨てさせる。(複数あるなら、その中からランダムに1枚)そのクリーチャーと同じ種族を持つ相手のクリーチャーがあるなら、相手のシールド1つを墓地に置く。 |
W・ブレイカー |
DMPP-12で実装。レアに昇格した。
変則的なピーピングハンデスからクリーチャー限定の《解体人形ジェニー》(デュエプレ版)になった。
また、シールド焼却の条件は、ハンデスに成功した場合から、ハンデスしたクリーチャーと同じ種族のクリーチャーがバトルゾーンにある場合になった。シールド焼却する際のシールドは自分で選べる。
ほぼ確実にハンデスできるようになったかわりに、シールド焼却の条件がやや厳しくなり、種族デッキかクリーチャーに横並びされている状況でもなければ条件の達成が難しくなった。
相手の場にクリーチャーがいない時に、マッドネスクリーチャーが捨てられる場合、このカードの処理に割り込んでマッドネスクリーチャーがバトルゾーンに出るため、シールド焼却が発動する。