威牙(いが)(まぼろし)ハンゾウ》

威牙の幻ハンゾウ VR 闇文明 (7)
クリーチャー:デーモン・コマンド/シノビ 5000
ニンジャ・ストライク7(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、自分のマナゾーンにカードが7枚以上あり、その攻撃中に「ニンジャ・ストライク」能力を使っていなかったら、このシノビをコストを支払わずに召喚してもよい。そのターンの終わりに、このシノビを自分の山札の下に置く)
このクリーチャーに出た時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーのパワーを-6000する。
このクリーチャーが破壊される時、自分のマナゾーンに闇のカードがあれば、かわりに自分のシールドを1つ墓地に置いてもよい。

DM-29 で登場した大型デーモン・コマンド/シノビ

《威牙忍ヤミノザンジ》上位種で、cip能力により破格のパワー-6000を叩き出す。
重量級シノビの中では頭一つ抜けた汎用性を持つ。

置換効果破壊を免れる能力も持っており、場持ちもいい。普通に召喚すれば最後のひと押しや進化元に使える。
ただし、その能力トリガーとなるシールド1枚破棄が自殺行為になる場合もあり、きちんと状況を見て使うことが肝要。
また、《インフィニティ・ドラゴン》などと同じように、パワーが0になったり、《無限掌》攻撃され続けられたりすると、能力を使っても結局は破壊される。

ニンジャ・ストライクで出すか召喚するか一長一短なので、かなり使い道を迷うところ。いずれにしろcip能力が安定して使いやすいため、それだけ使えれば十分ともいえる。

環境において

登場するなり当時のプレイヤーをアタッカーから守り、大活躍を果たした。パワー6000はW・ブレイカーの圏内であり、当時の多くのアタッカー破壊できた。ニンジャ・ストライクで使えばノーコスト火力のように働くため非常に強力であった。

当時としては《光神龍スペル・デル・フィン》などでロックをかけられてもパワー次第で問題なく処理できる点が強かった。マナブーストを行うデッキならば広く採用されたので、最後の最後で勝利を確信している相手のど肝を抜くことができた。

ギャラクシーマスターリーグ2008優勝デッキである【ギャラクシーコントロール】に3枚投入される実績を残した。【ギャラクシーコントロール】では《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》やこのクリーチャーの耐性を活かして雑殴り的にワンショットするだけでも強かった。

2011年1月15日より殿堂入り。今まで多くのパワー6000以下のクリーチャーにプレッシャーを与えていたが、殿堂入りにより手札に握れる可能性がかなり低くなった。とは言え《土隠雲の超人》などで容易にサーチできるので相手の手札が一枚でもあれば油断はできない状況であった。

また、これにより《威牙忍ヤミノザンジ》《不知火グレンマル》など、このカード《光牙忍ハヤブサマル》の影に埋もれていた除去能力持ちシノビが注目されるきっかけにもなった。

《伝説の禁断 ドキンダムX》が登場すると、コマンドであるシノビとして目をむけられるようになる。《ドキンダムX》によって1つ封印が付いたを持つクリーチャーは、《ハンゾウ》の登場によって封印が外れ、行動できるようになる。封印を付けて油断した《ドキンダムX》本人の攻撃に合わせて、ニンジャ・ストライクスレイヤーを持つブロッカー封印を外し、そのままブロックで《ドキンダムX》を破壊すればゲームに勝つ。

さらに《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》が登場すると、コスト文明種族ニンジャ・ストライク能力がその封印を外すことのできる条件と見事に噛み合っているため、相手ターン中にも封印を外すことができる防御札として、再び注目された。殿堂入りしていた時期にも、【ドルマゲドンX】では詰めに使うとカウンターで禁断爆発できる切り札としての立場を確立。

時代が進むにつれてクリーチャーの基礎パワーの上昇やゲームスピードの高速化などこのクリーチャー1枚では対処できない場面が増えてきたり、そもそもこのクリーチャーを出す前にゲームが終わることが多くなった為か殿堂解除が始まった辺りくらいから解除の声が聞こえ始め最終的には2019年1月21日に殿堂解除された。

殿堂解除当時は【黒緑ドルマゲドン】が環境で流行しており、ニンジャ・ストライク7を発動することは比較的容易になった状況であったため、それ以降そちらではこのカードの複数搭載が当たり前になった。しかし、後に《“轟轟轟”ブランド》の殿堂入りで【“轟轟轟”ブランド】系デッキが消滅すると、受けの固さが売りの【黒緑ドルマゲドン】の立場も悪くなり、このカードの姿もあまり見られなくなった。

DMRP-17期には《FORBIDDEN STAR〜世界最後の日〜》採用型の【5色グレンモルト】で需要を取り戻した。同じ禁断爆発が可能な《轟牙忍 ハヤブサリュウ》と比べ、《天災 デドダム》召喚に貢献できる単色であることや、《S級宇宙 アダムスキー》を《FORBIDDEN STAR》の1111火力と合わせて除去できることが強みと言える。パワー低下継続的効果なのでEXライフにも強い。この型はその後はDMBD-21DMBD-22期に一瞬流行しただけであまり見かけなくなり、このカードも需要を失った。

その後、DMBD-21DMBD-22期に強化を受けた【赤黒ドルマゲドン】アドバンスのトップメタに立つと、既に重量級ニンジャ・ストライクの条件達成を待つゲームスピードの構築ではなくなっていたため、相性の良いデッキが大幅強化されたにもかかわらず袖にされる格好となった。ニンジャ・ストライクなら大幅に条件の緩い《終断χ ベガスランチャー》で事足りる。

他のカード・デッキとの相性

アニメ・漫画などでの活躍

その他

  • その効果の強力さゆえにレートが高く、複数枚の入手に苦労するカードだったが、DMC-63DMX-08再録されたのでかなり集めやすくなった。
    殿堂入り以降はデッキに複数積む必要も無くなったことでさらにレートが下がり、入手もより簡単になった。
    • 2019年1月21日に殿堂解除されたが、十分流通している上に終盤に禁断爆発を助けるために使われる性質上4枚積みの必要が無いことから、プロモ版以外は高騰はしていない。
  • ネーミングのモチーフは徳川に仕えた武将(忍者として語られることも多い)服部正成(通称服部半蔵)であろう。「威牙」も、ちょうど「伊賀」。
  • このデーモン・コマンドは爬虫類か両生類といった姿をしている。同種族の中ではかなり異質なデザインである。漫画「SX」では「ゲコ」と鳴いていることから両生類のイメージが近づく。DMC-63版のカードイラストでは水かきらしきものも確認でき、さらに両生類に近い質感になっている。
  • 勝-1グランプリのエリア代表決定戦に参加すると貰えるプロモーション・カードでは、「人型」になっている。
    デュエ友ブログの「T2・オガプー奮闘記」曰く、シノビとして暗躍するためにオラクルに変装(忍術で変身)しているとの事。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

参考