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聖鎧亜キング・アルカディアス SR 光/闇文明 (7) |
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド/ロスト・クルセイダー 9000 |
進化−自分の多色クリーチャー1体の上に置く。 |
W・ブレイカー |
相手の、多色以外のクリーチャーがバトルゾーンに出る時、かわりに墓地に置かれる。 |
※プレミアム殿堂 |
DM-26で登場した光/闇の進化エンジェル・コマンド/ロスト・クルセイダー。
《聖霊王アルカディアス》のバリエーションの一つで、相手の多色以外のクリーチャーをバトルゾーンに出す行為を墓地送りに置換するという、凶悪なロック能力を持つ。
抜け道こそあるものの、早い話、相手は単色及び無色のクリーチャーを場に出す事が出来なくなる。
クリーチャーに対するロックする能力は、デュエル・マスターズの基本勝利条件がクリーチャーの攻撃によるものである以上、突破出来ないことは詰みを意味する。相手の勝利手段を奪う一種の特殊勝利のようなものであり、解除が不可能になった時点で勝ちとなる。
それを手軽で広範囲かつ強烈な内容で行う《聖鎧亜キング・アルカディアス》は、一線を跨いでしまった存在であるといえるだろう。
長い歴史を誇るデュエル・マスターズの中でも、《エンペラー・キリコ》や《邪神M・ロマノフ》と並ぶ史上最凶の進化クリーチャーといっても過言ではないクリーチャーであった。
少々特殊な方法でロックを行うが、内容的には「○○のかわりにバトルゾーンに出す以外の方法でバトルゾーンに出す事が出来ない」であり、かなり強烈なもの。
「バトルゾーンに出す」行為そのものが置換されてしまうため、相手が出そうとする多色以外のクリーチャーはバトルゾーンを経由せずに直ちに墓地行きとなる。当然ながらcipやpigは発動しない上、「バトルゾーンに出た」「バトルゾーンにあるクリーチャーが破壊された」事をトリガーとする誘発型能力も同様。セイバー等の除去耐性も機能しない。
《聖霊王アルファディオス》等とは異なり、召喚以外での場に出す行為にも適用されるという徹底ぶり。《黒神龍グールジェネレイド》やサイキック・クリーチャーも当然ロックに引っかかる。
呪文に対する耐性はないが、相手単色クリーチャーの能力による除去ができないため場持ちは良好。除去札をもっているか、押し切るだけの盤面を維持できないなら相手の敗北は濃厚。除去札を引けなければそのままゲームエンドである。
多くのS・トリガークリーチャーやニンジャ・ストライクを封じるため、詰めの一手としても非常に優秀。単体では《デーモン・ハンド》一発で沈んでしまうが、呪文ロックと掛け合わればあらゆる行動をほぼシャットアウトできる。現役時は《光神龍スペル・デル・フィン》や《聖鎧亜クイーン・アルカディアス》と組んで即死級のロックを作り上げていた。後の「大王VANナイン」や「単騎ラフルル」と呼ばれる領域に到達していたと考えると恐ろしい話である。
代わりに7コストというそこそこ重い進化クリーチャーであるが、進化元指定は多色クリーチャーと当時としてはかなり緩く、多色クリーチャーの確保とコストの重さの条件さえクリアできれば様々なデッキに投入が検討できる。
それでいて歴代のアルカディアス系とは異なりロック能力は自分には適用されないため、場に出した時の運用性は抜群、デメリットによる構築の制約がかからないため、自分は好きなカードを組み込むことができる。
この手のカードを使用する際はデュエル・マスターズ公式HPのQ&Aで一度確認をしておくとよいだろう。また、当wikiの置換効果をよく参照しておきたい。
一応、ほとんどのケースで墓地行きになってしまうということは頭に入れておきたい。
極神編のDM-26で登場。当時の環境は《母なる大地》の全盛期であり、重い進化システムクリーチャーであるこのカードの運用性は劣悪を極めた。「《光神龍スペル・デル・フィン》と一緒に並べて呪文とクリーチャーの両方をロックできたら強い」「これ本体に加えて多色の進化元に枠を割くと事故率が上がる」と控えめな評価を下す向きも多かった。
このカードと相性が悪く除去手段としても厄介な《母なる大地》が殿堂入りして以降は、既存のデッキでも進化元となる存在がいればそのままフィニッシャーとして採用され、流れるように環境に定着。
DM-10の《無頼聖者スカイソード》やそのサイクルが進化元としてうってつけであった上、《聖鎧亜キング・アルカディアス》と同弾で《腐敗聖者ベガ》や《腐敗無頼トリプルマウス》の同型サイクルが登場。多色のデッキは少しこれらを投入するだけで《聖鎧亜キング・アルカディアス》の運用が可能になった。
当然ながら【キング・アルカディアス】や【5色フェアリー・ミラクル】など《聖鎧亜キング・アルカディアス》を軸にしたデッキも出現。同極神編のエースである【ゼン&アク】や《龍仙ロマネスク》入りのデッキにも平然として投入され、存在を知らしめた。
夫婦ロック、《光神龍スペル・デル・フィン》とのロック突破のために、《戦攻竜騎ドルボラン》や《執拗なる鎧亜の牢獄》に注目が集まるのも、《聖鎧亜キング・アルカディアス》盛期の特徴である。
《戦攻竜騎ドルボラン》は「エンドレス・オール・デリート」で再録され、盤面を捲り返しつつ次の進化元や《光神龍スペル・デル・フィン》をも同時に破壊できる可能性を秘めていた。
《執拗なる鎧亜の牢獄》は、戦国編に入ると《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》にも同時にメタを張ることで大いに注目を集め、クセのなさも相まって幅広く使用された。
極神編の段階でも十分に強力だったが、戦国編に入ると、その凶悪さを遺憾なく露呈させる。
DMC-46での再録を果たし、入手難易度が大きく低下。《腐敗聖者ベガ》も同時に再録されたほか、《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》など優秀な進化元を獲得。運用性に磨きがかかる。
戦国編は単色カードを推進する弾であったが故にロック能力の強力さはひとしおであり、多色がプッシュされていた極神編以上に多くのプレイヤーが、《聖鎧亜キング・アルカディアス》のもたらすデッキ構築時の制約に苦しめられることになった。戦国編ではサムライに乗じてドラゴン強化が図られたが、《聖鎧亜キング・アルカディアス》のロック能力と高いパワーの前には為す術もなかった。
反面で【キング・アルカディアス】の系譜は、優秀なサブフィニッシャーである《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》を獲得し、よりグッドスタッフな構築が可能に。ロックに特化したものはそのままで、【ギャラクシーコントロール】や【ネクラギャラクシー】等グッドスタッフ型が派生し、活躍した。
《デーモン・ハンド》など呪文による除去が多く詰まれるのがこの環境の常識であり、闇入りのデッキが増えるのも自然な流れであった。言い換えると、呪文ロック持ちを立てないうちに焦ってこのクリーチャー本体を早出しすると除去呪文で出落ちになることがこのカードが使えた環境では多かった。
既存のデッキで《聖鎧亜キング・アルカディアス》を使わないデッキでもコントロール寄りにすることで適応できたが、逆に言えばそれが出来ないデッキの多くは生き残れなかった。特にビートダウンは、闇入り【マルコビート】以外すべて死滅したといってもいい。
神化編期の2009年12月19日、《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》などとともに、ついに殿堂入り。進化クリーチャーとしては4例目の殿堂入り。相手に出された場合、とりあえず眼前の一体を潰せば回収のひと手間でもないと再度出てこなくなった。これにより、別のコンセプトのデッキが《聖鎧亜キング・アルカディアス》のためだけ進化元を確保するのがリターンにあわなくなったため、採用できるデッキは確かに減った。
しかし、運用性が下がったかといえばそうでもなく、【キングロックキリコ】にはあまり痛手にならなかった。というのも《母なる星域》と《神秘の宝箱》を合わせることで、1枚であろうと相変わらず簡単に引っ張り出すことが可能だったのである。シールドに埋まってしまう事故が増えたほか、任意的にそれを引き起こす《パクリオ》が脅威になるようにはなったものの、構築的には《聖鎧亜キング・アルカディアス》が2枚から1枚になった程度の変化しかなかった。
また、もともと進化元が豊富で難なく《聖鎧亜キング・アルカディアス》を採用できる【5色フェアリー・ミラクル】などには相変わらず投入され、それらはもともとハイランダー気味であったために痛手にならなかった。
神化編末期の2010年5月15日、プレミアム殿堂入りが決定。前回殿堂入りしたばかりであるため、いかにこのカードがメタで活躍していたかがわかる。同時に《スパイラル・ゲート》も殿堂入りしたことから、新たに登場するサイキック・クリーチャーに対する強烈なメタカードになってしまうのも要因の一つと考えられるか。これにて数々の単色デッキを苦しめてきた夫婦ロックは消滅した。ちなみに、進化クリーチャー初のプレミアム殿堂である。
このカードが存在する環境では、【速攻】や【マッドロマノフワンショット】といった超速度以外の多くのデッキが「単色クリーチャーに頼らない除去手段」を多めに積むことを要求された。
今後に登場する単色クリーチャーやデッキコンセプトに悪影響を及ぼしかねない存在であり、プレミアム殿堂入りは必然であったといえる。
《闇鎧亜キング・アルカディアス》や《聖鎧亜キング・アルカディアスP'S》といった調整版が登場し、それらのロック性能が徐々に本家に近くなっているのを見るに、ロックの性質のためにプレミアム殿堂の解除に慎重なのが窺える。
後に《天災 デドダム》、《Disジルコン》、《Disメイデン》といった進化元、《幻緑の双月/母なる星域》のようなサポートカードが登場しているが、前述の調整版が環境内で見られることは少ない。
聖鎧亜キング・アルカディアス SR 光/闇文明 (7) |
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド/ロスト・クルセイダー 9000 |
進化-多色クリーチャー |
W・ブレイカー |
相手の多色でないクリーチャーがバトルゾーンに出る時、かわりに墓地に置かれる。(自分の《聖鎧亜キング・アルカディアス》のこの効果は、各ターン中1回のみ発動する) |
DMPP-09で実装。着地置換効果が各ターン中1回しか発動できない調整を受けて登場。
ただ、大幅な弱体化とは言えず、1ターンに2体以上非多色クリーチャーを出す余裕のないデッキにはTCG版とほぼ同じロックを発揮するため、かなり原作に近い性能のまま登場したとも取れる。
仮にクリーチャーを2体出ししてかいくぐったとしても、1体目のコストは支払った上で墓地に置かれるので、実質コストを加重した上でハンデスしているようなものになる。
単色クリーチャーも被害甚大だが、DMPP-18で登場した無色はさらに辛い。まだ軽量無色が登場していないため、別の小型単色を犠牲にしないと抜けられない。《霞み妖精ジャスミン》が手札にあればマシだが、ない場合は抜けるのがかなり困難となる。
相手の多色でないクリーチャーがバトルゾーンに出る時、かわりに墓地に置かれる。(この効果は、各ターン中1回のみ発動する) |
TCG版に比べてターンに1度の制限は付いたものの、置換効果である点や単色クリーチャーすべてを対象にする点など全体的にTCG版と使用感はほぼ変わらず、5コスト2000サイクルの一部強化や《霊騎幻獣ウルコス》などTCGより進化元が充実したという強化点もあり、猛威をふるうのではないかと懸念された中でリリースされた。
しかし、デュエプレ環境は極神編環境及び戦国編環境よりも実践的な大型フィニッシャーが充実している上に着地も早く、《聖鎧亜キング・アルカディアス》のロックよりも先にパワー10000超えのクリーチャーが展開されてしまいやすい。またそれ以外のデッキも、全体的にクリーチャーの展開速度が早く、このカードを立てる余裕が無いケースが多々ある。
TCG版環境で《聖鎧亜キング・アルカディアス》が高い運用性を発揮できた背景には、《母なる紋章》・《母なる星域》による素早い着地とロック完成や、《ソウル・アドバンテージ》・7コストの《ロスト・ソウル》といった高性能なオールハンデスによるお膳立てなど、非常に優秀なサポートによって支えられていた面があり、それらがないデュエプレでは活躍しやすい土壌にあるとは言い難い。
また、ボード・アドバンテージの取り合いに優れた多色クリーチャーや優秀な除去が本家よりも揃っており、汎用的なカードで容易にロックに対抗されることも少なくない。
初出時には中堅どころの位置には収まっているが、対処法が少ないデッキに対して致命的なロックを与える性能は十分強力であり、環境次第では突如トップメタになる可能性も秘めている。
DMPP-10期になると単色クリーチャーを中心にしたデッキが増え、結果としてロックの性能が高くなっている。
特に白黒のカラーに《霊騎幻獣ウルコス》や《腐敗無頼トリプルマウス》など緑のマナ加速獣を追加した白黒緑型・白黒赤緑型は大きく躍進した。
DMPP-11期は、対策困難な【バルガライゾウ】を運要素なしでほぼ封殺できる。それ以外のデッキに対しても、ロックが効く相手は多いため、コントロールデッキには準必須となっている。
DMPP-12期以降も、出せさえすれば主流デッキの決定打になることが多い反面、自身の進化元になる多色クリーチャーの候補があまり獲得できておらず、また、コスト7という重さで出すのが間に合うか間に合わないかの瀬戸際という弱点と付き合っていく必要がある。
DMPP-17では《超次元リュウセイ・ホール》や《超次元フェアリー・ホール》で《勝利のガイアール・カイザー》などを出すことで状況に応じた動きを取りながら進化元を用意しつつ5→7の動きができるようになり大幅に強化されたものの、一方でカードプール内に汎用性の高い除去札が充実するようになっており、特に《ドンドン吸い込むナウ》を打たれると致命的なテンポアドバンテージを取られるようになってしまったため、環境で姿を見かける機会はめっきり減った。更にその1ヶ月後にはNew Divisionで使用不能になってしまった。
DMPP-18で登場したゼニスに対してはエターナル・Ωでの抵抗も許さず完全な封殺が可能であるため、All Division限定ではあるが【5Cコントロール】での需要が生まれた。
ただし、この時期のAll Divisionではゼニス系デッキの使用率が低く、それらには天敵の《ドンドン吸い込むナウ》が4投されやすい上、そもそも【5Cコントロール】自体がメジャーではないため、相変わらず遭遇する機会は少ない。
Q.《聖鎧亜キング・アルカディアス》の一番下の能力「相手は、多色以外のクリーチャーをバトルゾーンに出す時、バトルゾーンに出すかわりに墓地に置く。」はどのようにプレイしますか?
A.相手がバトルゾーンにクリーチャーを出す状況には、クリーチャーを召喚した時、あるいは呪文や能力がそうするよう指示した時などが考えられます。そして、この一番下に書かれた能力もまた、そういった状況で発動します。バトルゾーンに出されたクリーチャーが多色ならば、通常通り相手はそのカードをバトルゾーンに置きます。 しかし、単色クリーチャーの場合は、バトルゾーンの代わりに墓地に置かなければなりません。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.相手が《黒染妃ゼノビア》をバトルゾーンに出していて、そのカードには「バトルゾーンにある自分の水のクリーチャーと火のクリーチャーはすべて、闇のクリーチャーでもある。」と書かれています。相手が水のクリーチャーを召喚すると、バトルゾーンで多色クリーチャーとなりますが、自分の《聖鎧亜キング・アルカディアス》がいる場合、その後はどうなりますか?
A.バトルゾーンの代わりに墓地に置かれることになります。《黒染妃ゼノビア》の能力は、すでにバトルゾーンにあるカードにのみ影響を及ぼします。 水のクリーチャーがバトルゾーンに置かれる前は、そのカードの文明は水のみのため、《聖鎧亜キング・アルカディアス》の能力が発動されてバトルゾーンに出ることを阻止し、墓地に置かれることになるのです。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.《聖鎧亜キング・アルカディアス》をバトルゾーンに出していて、相手があるクリーチャーを墓地からバトルゾーンへ戻す呪文を使いました。 そのクリーチャーは単色文明のものでした。どうなりますか?
A.何も起こりません。そのクリーチャーは墓地から墓地へ移動する、つまり移動はなし、ということです。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.相手が《聖鎧亜キング・アルカディアス》をバトルゾーンに持っていて、自分は《剛勇霊騎エシャロット》がバトルゾーンにいます。 そこに、自分は手札から単色クリーチャーを出そうとしています。 どうなりますか?
A.そのクリーチャーは墓地に置かれることになります。置換能力は連鎖しないため、《聖鎧亜キング・アルカディアス》の影響を受けているクリーチャーに、《剛勇霊騎エシャロット》が影響を与えることはありません。
引用元(過去のよくある質問より)
Q.相手のバトルゾーンに《聖鎧亜キング・アルカディアス》がいて、自分のバトルゾーンに《薫風妖精コートニー》がいる時、マナゾーンから単色のクリーチャーをバトルゾーンに出すことはできますか?
A.はい、出来ます。クリーチャーをマナゾーンからバトルゾーンに出す際、バトルゾーンに置かれるまではそのクリーチャーはマナゾーンのカードという扱いになります。マナゾーンからクリーチャーを出そうとしているタイミングでは《薫風妖精コートニー》の能力で多色になっているので、《聖鎧亜キング・アルカディアス》の能力の対象にはならず、バトルゾーンに出たのと同時に単色のクリーチャーになります。
引用元(2020.2.26)