蒼神龍(そうしんりゅう)ヴェール・バビロニア》

蒼神龍ヴェール・バビロニア R 水文明 (5)
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/オリジン 4000
自分がカードを1枚引く時、1枚のかわりに2枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を1枚捨てる。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の手札を見て、その中から1枚選ぶ。相手はそれを自身の山札の一番下に戻した後、カードを1枚引く。

DM-32で登場したポセイディア・ドラゴン/オリジン

cip山札送りピーピングハンデスを放ち、相手に強制ドローさせる。また、自分がカード引く時、それを任意で2ドロー1ディスカード手札交換置換できる。

ターンの最初のドロー以外にも反応するので、《クゥリャン》《ハッスル・キャッスル》《知識の精霊ロードリエス》などと併せることも可能。ドローカードによっては1ターンに何回もドローを行うこともできるが、ライブラリアウトに注意。

「そうした場合」の処理は置換効果には含まないため、このディスカードマッドネスの起動に使える(類似例:《ガイアール・カイザー》[1])。何らかの方法で相手ターンドローする必要があるが、《ハッスル・キャッスル》シノビあたりならS・トリガーを必要としない。

同様の手札交換能力を持つカードとして《起源神エレクトロン》が挙げられる。手札交換という点だけにこだわるならばそちらでも代用は可能なので差別化を図りたい。

何らかの無限ループによってこのクリーチャーのcipを好きなだけ使える状況を作れば、相手の山札が一周するまでピーピングハンデスを繰り返すことでシールド封印を除いた相手のデッキのカードをすべて知ることができる。また、相手の手札が2枚以上あれば引かせたカードを好きなタイミングで山札送りできるため、「相手の手札を任意の内容にする」かつ「相手の山札を任意の順番に並べ替える」という《ヘル・スラッシュ》もびっくりの効果に化ける。

《蝕王の晩餐》【絶望神サガループ】では、まずこのカードで相手の手札をすべてコスト3以下にしてから《ウォズレックの審問》をループさせてそれらを叩き落とし、ターンを返すなり《勝熱と弾丸と自由の決断》をループさせるなりで召喚酔いを消して安全にワンショットする戦法は好んで使われていた。《「本日のラッキーナンバー!」》クリーチャー呪文S・トリガーはそもそも効かず、山札操作によってシールドブレイクで加えた《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の絆》もケアできるのが特長だった。

副次的な効果として、スイスドローやBO3の場合に相手のデッキを把握しておくことで再戦を有利にするという狙いもある。ただ、そのような場合には相手も手の内が割れることは戦略的に避けるのが普通なので、大抵《龍素記号wD サイクルペディア》《蝕王の晩餐》が揃ったあたりで投了されてしまう。

ルール

  • 総合ルール114.2.より、何枚引く場合にでも「その回数だけカードを1枚引くことを繰り返す」扱いのため能力を使える。例えば《エナジー・ライト》を唱えたら2枚引くが、それにも「1枚引く時、1枚のかわりに2枚引いてもよい」効果を使える。この場合、1枚ずつ引こうとする前に置換するかしないかを決める必要がある。もし両方とも置換した場合は「1枚目を引くかわりに2枚引き1枚捨てる。2枚目を引くかわりに2枚引き1枚捨てる」という手順となる。先にまとめて4ドローしてから2ディスカードをすることはルール違反となる。
    • テキスト通りに行うと、《エナジー・ライト》を唱える時点で山札の上から3〜4枚目にあるカードは2回目の置換時にしか捨てることができないが、ルール違反するとまとめて捨てる際に3〜4枚目から引いたカードを捨てることができてしまう。

他のカード・デッキとの相性

  1. 何らかの方法で相手ターン中にドローを行う。
  2. 《バビロニア》の効果を使い、マッドネスで《バイケン》を出す。
  3. 《バイケン》で《バイケン》を戻し、《リップ・ウォッピー》ドロー、1に戻る。
  1. 何らかの方法で相手ターン中にドローを行う。
  2. 《バビロニア》の効果を使い、手札を1枚捨てる
  3. 《宣凶師ドロシア》効果ドロー、1に戻る。
  • 《水上第九院 シャコガイル》との相性も良い。相手のターンのはじめに10枚も自分の山札を削れるため、一気に《シャコガイル》のエクストラウィンに近付ける。

環境において

過去には【イメンループ】【ジョラゴンループ】【ヨミジループ】系統にループパーツとして使われた。

【絶望神サガループ】においてもミラーマッチ用のハンデスやドロー・墓地肥やしエンジンに使われる。
ただし初期のころはオリジンシナジーがあるカードのひとつ程度の評価に甘んじており、徐々に墓地肥やしの加速要員として評価が上がっていった。

【青魔導具】《ガル・ラガンザーク》を立てられても継続的に墓地肥やしできるのが強みであり、《疾封怒闘 キューブリック》を引き当てて《ガル・ラガンザーク》を退かすことで本来のループに入れるようにするのがこのカードを採用する狙い。その山札掘削性能から、時には《絶望神サガ》をループさせることができないままであっても一気に《超神星DOOM・ドラゲリオン》着地まで持っていけるようにしてくれる。《絶望神サガ》を見切り発車的にリアニメイトしてループに入れないならとりあえず《絶望神サガ》からこれを出しておけばよく、見切り発車しやすくなったことで結果的に最速コンボ成立確率を上げている面もあった。

そして『DMGP2023-1st』Day1(アドバンス)準優勝の【青黒サガ】に投入されたことが報告されるとたちまちそちらにおける主流パーツの座を射止め、チャンピオンシップでもよく見るカードとなった。このカード自体5コストと素出しするなら【青黒サガ】パーツとしてはそこそこ重いため、《コダマダンス・チャージャー》などのチャージャーとの同時採用が殆ど。5コストというコストは《U・S・A・BRELLA》のメタ能力避けになる長所でもあり、そちらが立っていても問題なく《絶望神サガ》リアニメイトできる。
しかも《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》のメタ能力が働いていても十分なペースで墓地肥やしすることができる。

《蒼神龍ヴェール・バビロニア》そのものには除去耐性はないが、墓地リセットと盤面処理の両立は《コッコ・武・ルピア》《床弾坊》ぐらいしかなく、現実的には相手が除去札が持っていないせいで対処されないという場面は少なくない。

DM23-RP2期辺りになると、《蝕王の晩餐》型の【絶望神サガループ】ドローエンジンではなくループパーツ運用特化で1枚積みされるケースが増加。

DM23-EX3期のアドバンスでは、《超神星DOOM・ドラゲリオン》を複数体並べて圧殺するプランのための大量墓地肥やしに使う札として、《13番目の計画》【青黒緑DOOM・ドラゲリオン】に投入された事例も見られた。

その他

  • 名前の由来は、メソポタミア南部を占める地域、及び興った国「バビロニア」からだろう。首都はバビロン。使用者のバベルにもかかっている。

デュエル・マスターズ プレイスでは

蒼神龍ヴェール・バビロニア R 水文明 (5)
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/オリジン 4000
各ターン、初めて自分がカードを引いた時、カードを1枚引き、その後、手札を1枚捨てる。
バトルゾーンに出た時、相手の手札が1枚でもあれば、相手は自身の手札から最もコストの大きいカード1枚を公開してから山札の一番下に置く。その後、相手はカードを1枚引く。(複数あるなら、その中からランダムに1枚)

DMPP-13で実装。

  • カードを引いた時の手札交換能力が大きく変更されている。置換効果ではなくなり、初めて引いたカードにしか適用できなくなった上に強制になった。
    • この変更により、基本的にはターン開始時のドローステップのみで使える能力となった。《エナジー・ライト》のようなカードには「出したターン中に併用はできず」「2枚引いても一度しか交換できない」と二重の弱体化を受けている。
    • 強制になったため、捨てたくないカードしか手札になくても手札交換を強要される上、ライブラリアウトにも注意。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


[1] ブレイクされるシールドを手札に加えるかわりに自分の墓地に置いた場合でも、そこから出されるハンター・サイキック・クリーチャーに着地置換効果は効く。