【ダーツデリート】

【オールデリート】の派生であり、基本は同じで《禁断〜封印されしX〜》《オールデリート》禁断解放させてダイレクトアタックを決めるデッキである。《ラッキー・ダーツ》を採用し、《トライガード・チャージャー》《黒神龍ブライゼナーガ》などのシールドを操作するカードを軸にして、《ラッキー・ダーツ》から《オールデリート》を唱えるというコンセプトのデッキである。

デッキ自体は【オールデリート】の成立当初から存在していたが《トライガード・チャージャー》の獲得と《サイバー・I・チョイス》の裁定強化によって汎用性が低く不安定なファンデッキからそこそこ環境で結果を残す地雷となり、2018年11月頃からチャンピオンシップ4位以内入賞が目立つようになった。

また、《ラッキー・ダーツ》を4枚フル投入できる殿堂ゼロデュエルでは、【キクチパトロール】を上回る凶悪デッキに仕上げることができる。

オールデリート P(VR) 闇文明 (11)
呪文
各プレイヤーは、バトルゾーン、手札、シールドゾーン、墓地にある自身のカードをすべて山札に加えてシャッフルする。
伝説の禁断 ドキンダムX KDL 火文明 (99)KNDN LEGEND DKDMX KDL Fire (99)
禁断クリーチャー:(種族なし) 99999KNDN Creature 99999
T・ブレイカーTriple Breaker
このクリーチャーが禁断解放した時、相手は自身のクリーチャーすべてに封印をひとつ付ける。When this card is flipped to this creature side, your opponent puts a seal on each of his creatures.
コスト4以下の呪文によって、相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。Whenever a spell that costs 4 or less would cause your opponent to choose a creature, he can't choose this one.
このカードがバトルゾーン以外のゾーンにあれば、自分はゲームに負ける。If this card is anywhere other than the battle zone, you lose the game.
禁断解放前⇒《禁断〜封印されしX〜》
ゲーム開始時にバトルゾーンに存在出来るカード[1]
ラッキー・ダーツ R 光文明 (1)
呪文
自分のシールドをひとつ相手に選ばせ、見る。それが呪文であればコストを支払わずにすぐ唱えてもよい。
※殿堂入り

主要カード

《オールデリート》核。運が良ければ一発で勝てる
《禁断〜封印されしX〜》《伝説の禁断 ドキンダムX》核。ミラーには注意
《ラッキー・ダーツ》《オールデリート》を唱えるための手段
《煌銀河最終形態 ギラングレイル》12回GR召喚。《デリート》に代わるもう一つの勝ち筋。光単色であるため《ラッキー・ダーツ》用のマナを作りやすい
《ロジック・サークル》次ターンの《ラッキー・ダーツ》を確保

候補カード

《黒神龍ブライゼナーガ》《ラッキー・ダーツ》を唱えるための準備として軸になるカード
《トライガード・チャージャー》《黒神龍ブライゼナーガ》に繋ぎつつシールドを操作できる。ゲーム後半にシールドがない状態から《オールデリート》を仕込み《ラッキー・ダーツ》で唱える動きが出来る器用なカード
《唸る鉄腕 ギリガザミ》《黒神龍ブライゼナーガ》から暴発させたときに捲る候補
《ドレミ団の光魂Go!》
《目的不明の作戦》
《サイバー・I・チョイス》
《ロジック・スパーク》状況に合わせて重要なカードをサーチ
《ロジック・キューブ》
《ヘブンズ・キューブ》
《デビル・ドレーン》盾落ちケア
《ホーガン・ブラスター》山札からの呪文踏み倒し
《超次元ガード・ホール》このデッキのサブプラン。除去や自分のクリーチャーをシールドに埋めたり、《時空の支配者ディアボロス Z》を用意したりできる
《パイレーツ・チャージャー》山札の上2枚から1枚を回収してコンボパーツを集められるチャージャー
《セブンス・タワー》《ウーニ》で唱えたいがために自然カードとして。殿堂入り期はこれ1枚を単独採用されることが多かった
《♪面白き こともなき墓地を 面白く》墓地の《ダーツ》を再利用
《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》《ダーツ》、《ブライゼナーガ》と並ぶ暴発手段。間接的な防御手段でもあり、《ダーツ》から唱える際の圧縮にもなる
《貝獣 ウーニ》スーパーシールドトリガーの能力で墓地からプロテクションサークルとラッキーダーツを唱えオールデリートをシールド化し強制的に選ばせる
《プロテクション・サークル》好きなカードをシールド化しトリガーを仕込んだり上記の《貝獣 ウーニ》とのコンボに使用する

超次元ゾーン

《時空の支配者ディアボロス Z》このデッキのサブプラン。覚醒条件で《禁断〜封印されしX〜》の封印を外せる。自身も火のコマンド
《超時空ストーム G・XX》《時空の支配者ディアボロス Z》を覚醒させたときにバトルゾーンに出すことで《禁断〜封印されしX〜》の封印を剥がすことが出来る。超次元ゾーンにあるだけ出すことが出来るので禁断解放のサポートになり、自身は大きなアタッカーでもある

超GRゾーン

《“魔神轟怒”ブランド》《ギラングレイル》で超天フィーバーを達成し、ワンショットを狙う
《無限合体 ダンダルダBB》Jトルネードから《デリート》を唱え、安全に勝つ
《The ジョラゴン・ガンマスター》5コストのジョーカーズ。《ギラングレイル》から出せば実質スピードアタッカー
《The ジョギラゴン・アバレガン》6コストのジョーカーズ。《ダンダルダBB》のJトルネードで戻せば《デリート》を唱えられる
《全能ゼンノー》汎用速攻メタ。決めきれない時の保険。相手ターンに《ギラングレイル》を唱えた際の防御手段にも
《ロッキーロック》
《パス・オクタン》
《C.A.P. アアルカイト》
《愛魂憎男》《“魔神轟怒”ブランド》と《C.A.P. アアルカイト》の超天フィーバーを同時に達成するための数合わせ

概要

基本的な勝ち方は【オールデリート】と同じであるが、禁断解放をする手段、勝ち方を増やしたデッキ。

シールドを扱うカードを大量に入れており、スーパー・S・トリガーと相性が良い《黒神龍ブライゼナーガ》を軸に沿え、耐久力と柔軟性を上げた。【ブライゼシュート】に似たギミックを持つ。

このデッキの回し方

基本的な動きは《ロジック・スパーク》《ロジック・キューブ》などを使い、キーパーツを手札に揃えていき、《トライガード・チャージャー》でシールドを操作し、次のターンに《黒神龍ブライゼナーガ》で呪文を唱えることが出来るS・トリガー暴発して、《オールデリート》をシールドに仕込んで《ラッキー・ダーツ》で唱える。

サブフィニッシュ手段として、《オールデリート》を使わずに禁断解放するギミックがある。《超次元ガード・ホール》から《時空の支配者ディアボロス Z》を出し、《禁断〜封印されしX〜》封印を1枚剥がす。次のターンの始めに覚醒し封印を3枚まで剥がし、覚醒した《最凶の覚醒者デビル・ディアボロス Z》の上に《超時空ストーム G・XX》を2枚以上出すことで《禁断〜封印されしX〜》の封印が全て剥がれるというもの。あらかじめ殴れるクリーチャーを展開しておき、このギミックを使ってダイレクトアタックを目指す勝ち方もある。

長所

《ラッキー・ダーツ》を確実にサーチしたいがために《ロジック・スパーク》及びその相互互換的スペックの呪文サーチカードを合計6枚積む場合もあり、その場合はその副産物として相手のブレイクに乗じて抜群の対応力を発揮できる。

マナが伸びていれば1ショットキルプランも比較的取り易い。流行した頃の環境におけるコスト踏み倒しメタの主流は《異端流し オニカマス》ではなく《奇石 ミクセル》なので、《超次元ガード・ホール》プランにおいてはそこまでコスト踏み倒しメタを重く見る必要はない。

短所

呪文メタ《伝説の禁断 ドキンダムX》メタ《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》のようなサーチメタには非常に弱い。寧ろ、汎用性・対応力重視の双極篇環境終期にそうした局所的なメタが好まれないからこそ流行したデッキタイプと言える。

しかし何と言ってもキツイのが《ラッキー・ダーツ》封印落ち。これがシールドに落ちた場合なら相手のブレイクや《デビル・ドレーン》でどうにかできるが、封印に落ちたら諦めて他の方法で《オールデリート》を打つなり1ショットキルに移行するなりしなければならない。

マナ基盤が弱いので無色の出張カードの枚数を増やし過ぎると事故が起こりやすくなる。

【ダーツアバレガン】

【龍終アバレガン】の派生デッキで、《The ジョギラゴン・アバレガン》《星龍の記憶》暴発ギミックに《ラッキー・ダーツ》を組み合わせたもの。早期の《ダーツ》によってGR召喚呪文が捲れれば2、3ターン目に1ショットキルに走る事もある。シールドを仕込むカードはあまり使われず、《オールデリート》の発動を暴発に頼る点では《トライガード》型とはかなり構成が異なる。

詳細なデッキレシピは【龍終アバレガン】を参照されたい。

【ダーツデリート】(殿堂ゼロデュエル)

《超次元バイス・ホール》《ラスト・ストーム》の展開や小型サイキックの複数展開を行う 相手への妨害としても優秀
《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》ミラーマッチ【転生カリヤドネ】への対策や《ヴォルグ・サンダー》での即死回避に
《ポジトロン・サイン》山札圧縮
《侵略開始!!にゃんこ軍団/にゃんこ砲発射!》《ダーツ》で捲れたらコスト踏み倒しメタを除去しながらSAワールド・ブレイカーが出せる。《ヴォルグ・サンダー》での即死回避にも
《ヴォルグ・サンダー》ミラーや【転生カリヤドネ】に刺さるデッキ破壊札。

殿堂ゼロデュエルでは常にトップメタに存在するデッキ。
《オールデリート》に《ギラングレイル》はもちろん、《ホーガン・ブラスター》に《ポジトロン・サイン》、《超次元バイス・ホール》といった錚々たる殿堂入り呪文が4投可能となり、その理不尽さは殿堂ゼロにおいてもトップクラス。
《オルデリ》や《ギラングレイル》以外にも、1ターン目に《ダーツ》で超次元呪文を引き当て、《最凶の覚醒者デビル・ディアボロス Z》を呼び出して《超覚醒ラスト・ストーム XX》による1ショットキルを狙えるので、《オルデリ》への依存度は殿堂レギュレーション型よりもさらに低い。
しかしどんな状況でも《ダーツ》から即勝利の可能性がある理不尽さは殿堂ゼロ環境においても驚異的。その圧倒的速度により大抵コスト踏み倒しメタが立つ前にサイキック・クリーチャーの着地が可能。S・トリガーの《ホーガン・ブラスター》や《ドレミ団の光魂Go!》からの《ダーツ》によるカウンターも狙えるため殴ってくるデッキにも強い。ミラーマッチの場合、弱点である《ヴォルグ・サンダー》を先に出したい。
その影響度たるや、《滅亡の起源 零無》を採用したいなどの理由がない限り、ほとんどのデッキがこのデッキ対策のためだけに《禁断〜封印されしX〜》を採用する事が定石とされているほどである。だが上述した通り《デリート》以外にも様々なフィニッシャー呪文が採用されているため、《封印されしX》を採用するだけではこのデッキの完璧な対策とはなり得ないのが恐ろしいところである。

アビス・レボリューション時点では《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」》4枚積みした型が主流化。そちらの呪文側で目ぼしい呪文にアクセスすることができる上に、クリーチャー側がバトルゾーンと手札に1枚ずつあれば永久に相手の呪文を封殺することができ、呪文が不可欠なデッキはこれだけで詰む恐れもある。

その他

参考


[1] 1つのデッキに投入できるのは該当するカードいずれか1セットまで