深淵(しんえん)壊炉(かいろ) マーダン=ロウ》

深淵の壊炉 マーダン=ロウ SR 闇文明 (4)
クリーチャー:アビスロイヤル 4000
スレイヤー
このクリーチャーが出た時、相手の手札を見てクリーチャーを1体選び、捨てさせる。
シビルカウント3:このクリーチャーが攻撃する時、自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計3つ以上あれば、相手の墓地にあるカードを1枚選んでもよい。そのカードの、出た時にトリガーする能力を、自分が1つ使ってもよい。その後、相手はそのカードを山札の下に置く。

DM22-RP2で登場したアビスロイヤル

スレイヤーを持ち、cipクリーチャー限定のピーピングハンデスを放つ。
さらにシビルカウント3を達成していればアタックトリガーで相手の墓地にあるカードを1枚選び、そのカード出ることによって起こる効果任意で使う事ができる。

デュエマは原則として「クリーチャーで攻撃してゲームに勝つ」ルールのため、ノンクリーチャー超次元呪文オーラデッキ以外では、必ずクリーチャーがデッキの大部分を占める。
そのためシビルカウント抜きに考えても、スレイヤー持ちパワー4000の《解体人形ジェニー》に近い動きが可能。《邪侵入》からの早出しにも対応している。
もちろん、シビルカウントで使いたいcipを持つクリーチャーを選んで落とすのもあり。

シビルカウント3達成時の効果は墓地にあるカードはどんなカードタイプでも選べる。そのためクリーチャーだけではなくタマシード出ることによって起こる効果も使える。
また、カードを選ぶかどうか、使うかどうかはすべて任意。相手の墓地利用を妨害するために墓地呪文を選んで山札送りにする事もできる。cipで落としたクリーチャーをそのまま山札送りにして利用できなくしてもよい。

cipによって捨てたクリーチャーの能力も使えることから、実に自己完結したスペックと言える。
タイムラグが生じるリスクはあれど、《アビスベル=ジャシン帝》アビスラッシュを付与できれば、その問題を解消できる。スレイヤーを持っているため、ブロック殴り返しを牽制することもできなくはない。

ルール

  • 奪った能力の発生源は《マーダン=ロウ》自身である。
  • 選んだカードが出ることによってその能力がトリガーするのなら、クリーチャーではないカードのcipなどもコピーできる。フィールドタマシードなどはもちろん、一部の進化クリーチャーが持つ「重ねた時」にトリガーする能力、オーラの持つ「付けた時」の能力なども使用可能。
  • ファイナル革命召喚した時などの条件付きのcipは発動しない。
    • マナ武装シビルカウントなどの条件付きのcip能力は基本的に使うことができる。これらの能力はトリガー自体は無条件で行われ、解決時に条件をチェックするためである。
      • ただし《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》のシビルカウント5のアタックトリガーなどの、特定の条件を満たさなければトリガーしないものもあることが示唆されており、実際に使用できるかはテキスト次第。DM22-RP2現在そのようなcip能力は存在しないが、今後使用できないcipを持つカードが出る可能性が全くないとは言いきれない。

環境において

登場直後から【黒単アビスロイヤル】の序盤を支えるカードとして活躍。この頃の【黒単アビスロイヤル】《Re:奪取 ブラッドレイン》《一撃奪取 ブラッドレイン》を合計6枚程度採用した最速特化型と《ブルーム=プルーフ》《レター=ジェンゲガー》を入れたロングゲーム対応型の2種類があったが、どちらにも4枚積みされた。
また、《マーダン=ロウ》の召喚酔いを消すために相手ターン中に出すプレイングは重要になった。当時は《邪侵入》に加えて《シラズ死鬼の封》を4枚採用した構築が多数結果を残していた。

【赤黒邪王門】では一瞬使われただけですぐに抜けた。《百鬼の邪王門》基盤での活躍は【赤黒テレスコ=テレス】の成立を待つことになる。

DM23-RP4期時点では【黒単アビスロイヤル】【黒緑アビスロイヤル】に4枚投入必須となる、アビスデッキのマストパーツとなっている。特定カードに依存するデッキの中で、事実上刺さらないデッキが存在しないのも大きい。

《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の着地前に出すのが間に合わないcip持ちは、相手からピーピングハンデスされる前にマナに逃がしてcipを横取りされないようにするのは重要となった。
例えば《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》【黒単アビスロイヤル】【黒緑アビスロイヤル】ともに呪文ロックで防げるのがほとんどない(《「力が欲しいか?」》《「……誰を呼びたい?」》《秩序の意志》程度)反面、アビス側がついでで放つ場合は脅威となるcipなため、早急にチャージすべきである。

シビルカウント能力で相手の墓地のカードを山札の下に置かせること自体はクリーチャー以外も対象に入るため、例えば《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》《卍 新世壊 卍》で墓地から唱えさせないために山札の下に置かせるという手もある。

その他

  • モチーフは暖炉。
  • カード名の「壊炉」は恐らく同じく体を暖める「懐炉」(カイロ)との引っ掛けと思われる。
  • シークレット版のイラストの元ネタはフィンセント・ファン・ゴッホの自画像。
    元ネタと同じタッチで帽子を被ったマーダン=ロウが描かれている。
    • ゴッホは多くの自画像を描いたが、その中でもこのイラストのモデルになったのは1887-88年冬の「灰色のフェルト帽をかぶった自画像」[1]
  • アドバンスでこのクリーチャーを使う場合、仮に使う予定が無くても超次元ゾーン超GRのカードは用意しておくのが望ましい。相手が外部ゾーンを利用するcipを持つカードを用いた際に、それらを逆利用できる可能性があるからである。

漫画・アニメでの活躍

サイクル

  • アビスロイヤルの《◯◯=ロウ》。いずれも現実世界では大きい器具を依代としている。デュエチューブにて《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》と《ベッドウ=ロウ》は兄弟であると明かされている。[3]

関連カード

収録セット

参考


公式Q&A

  • 3つ目の能力について

Q.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント」は、どういう能力ですか?
A.相手の墓地にあるカードを1枚選び、そのカードが持つ、そのカードが出ることによってトリガーする能力を1つ使える能力です。《青銅の鎧》《アストラルの海幻》の「出た時」や、《SSS級天災 デッドダムド》の「上に重ねた時」、《キング・マニフェスト》の「バズレンダ」など、そのカードが出ることによってトリガーするそのカードの能力であれば、どれでも使えます。
なお、《蒼き団長 ドギラゴン剣》の「ファイナル革命」や《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》の「召喚によってバトルゾーンに出た時」の能力のように、特定の条件下で出た時にしかトリガーしない能力は使うことができません。
引用元(2022.12.16)

Q.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント」は、フィールドやオーラのような、クリーチャーでもタマシードでもないカードの能力も使えますか?
A.はい、使えます。例えば《禁断の月 ドキンダムーン》の「このD2フィールドがバトルゾーンに出た時」の能力や、《斬罪 シ蔑ザンド》などが持つ「これをクリーチャーに付けた時」の能力も使えます。
引用元(2022.12.16)

Q.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント3」で、相手の《特攻人形ジェニー》を選んでその能力を使う場合、どうなりますか?
A.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》を破壊すれば、相手の手札を1枚捨てさせられます。
引用元(2022.12.16)

Q.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント3」によって、相手の《禁断機関 VV-8》を選んだ場合、どうなりますか?
A.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の持ち主の山札の上から5枚を見て、その中から2枚を手札に加え、残りの3枚を《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》に封印として付けます。
引用元(2022.12.16)

Q.《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント3」で、相手の墓地にある「出た時」の能力を持たないクリーチャーや、呪文を選べますか?
A.はい、選べます。使える効果は無いので、何もせずに選んだカードを山札の下に置きます。
引用元(2023.5.19)

Q.自分の《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント3」で、相手の墓地にある《ヨービリン=リリン/「……誰を呼びたい?」》を選びました。
この「アビス・フレンド・バースト」は使えますか?
A.「アビス・フレンド・バースト」は使えますが、呪文の効果は使えません。
「アビス・フレンド・バースト」によって、自分のアビス・クリーチャーをタップすることはできますが、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》は呪文側を持たないため、何も唱えられません。相手は選ばれた《ヨービリン=リリン》を山札の一番下に置いて処理が終了します。
引用元(2023.11.17)

Q.自分の《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント3」で、相手の墓地にあるゴッド・クリーチャーを選びました。
このゴッドの持つ「リンクした時」の能力は使えますか?
参照:《罪神イザナ》《「黒幕」》《堕天左神エレクトラグライド》
A.いいえ、使えません。「リンクした時」の能力は、ゴッドが他のゴッドとリンクした時にのみトリガーする能力です。出た時に必ずトリガーするわけではありません。《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》の「シビルカウント」では、特定の条件下で出た時にしかトリガーしない能力は使えません。
相手は選ばれたゴッドを山札の一番下に置いて、処理が終了します。
引用元(2023.11.17)


[1] Moopic氏のtwitterより。
[2] 登場したとしてもハンデスcipや、《デス・ザ・チョイス》の進化元としてのみであった。
[3] ソース