【黒緑アビス】概要DM23-RP3で登場した《アビスベル=覇=ロード》を軸に据えたデッキの総称。 コスト5の中量級革命チェンジから《覇=ロード》に繋ぐことができるが、もっぱら《邪幽 ジャガイスト》の規格外の盤面形成能力からおまけのように出た《ア:エヌ:マクア》でチェンジすることが多い。 アビス・メクレイド5で出てくるリソース回復に《謀遠 テレスコ=テレス》が採用されることも多く、一見して赤抜き【赤黒テレスコ=テレス】のような構成になることも。また、実際にこれとそれがハイブリッドになった【黒赤緑アビス】も結果を残している。 王道篇とアビス・レボリューションを対象にした2024年度の2ブロック環境では《邪幽 ジャガイスト》が使用不可能のため【黒緑アビス】の戦績が振るわず、このデッキの正式名称は【黒緑ジャガイスト】ではないかと一部では言われていた。
主要カード
アビスアビス以外
【デアリアビス】型
【ネクラアビス】型
このデッキの回し方序盤は《「倒したいか?」》や《喰土邪覇》など軽量マナブースト呪文を使って、早期に5コストのアビスに繋げる。 5マナまで貯まったら状況に応じた5コストのアビスを出すことで盤面を制圧していく。特に《邪幽 ジャガイスト》の効果で盤面に複数のアビスを並べる動きが強力であり、《謀遠 テレスコ=テレス》を複数体並べてリソースの差を広げる、《ア:エヌ:マクア》の効果で序盤にマナに埋めた《アビスベル=覇=ロード》を回収しそのまま《覇=ロード》へ革命チェンジさせるなど多彩な動き方ができる。 《邪幽 ジャガイスト》や《覇=ロード》の効果で盤面に十分な数のクリーチャーが並んだら、《テレスコ=テレス》複数体の継続ハンデスで手札を完全に枯らしつつ《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》や《フットレス=トレース》等打点の低いクリーチャーで1枚ブレイク→ターンエンドを繰り返し、相手に困難なトップ解決を強いた状態で安全に削っていきフィニッシュする。もしくは、そのままワンショットを狙う。 長所アビスラッシュと革命チェンジの性質が非常に良く噛み合っており、墓地から召喚して即座に殴れるチェンジ元から入れ替わりつつ、ターン終了時のデッキボトム行きを回避しつつ手札から再利用できる。 《邪幽 ジャガイスト》と《謀遠 テレスコ=テレス》の組み合わせによる制圧力は【赤黒テレスコ=テレス】で証明済みであるが、そこに《アビスベル=覇=ロード》が加わる事によってマナゾーンからも展開コンボを始動する事が可能となり、より柔軟な動きを取れる様になった。 《ジャガイスト》によって大量のブロッカーが並ぶのは勿論の事、《覇=ロード》が各ターン1回の攻撃誘導までも持ち合わせている。《テレスコ=テレス》の継続ハンデスも相まって一度展開を決めれば相手にとって突破は非常に困難となる。 自然のマナブースト戦術を取り入れた事で、これまで扱いが難しかったコスト5以上の大型アビスも無理なく扱える様になった。さらに《覇=ロード》自体も素出しで全ての能力が問題無く機能するため、メタカードでの対策を狙う相手にはブーストからの素出しで対応してやるのも一つの手である。 《ア:エヌ:マクア》がコスト5以下の非クリーチャーエレメントを対象とした全体除去を持つため、それらを多用する【白赤アーマード・サムライ】や《最終龍覇 グレンモルト》等に強く刺さる。それ以外の場合でも《覇=ロード》をマナから回収しつつマッハファイターで即座に革命チェンジ可能。 《異端流し オニカマス》に対しても、自慢のマッハファイター戦術で打ち取れる他、メクレイドは召喚扱いなので規制されないなど、非常に強固といって良い。そのためこのデッキは、通常のコスト踏み倒しが増えると環境での立ち位置が良くなる《異端流し オニカマス》にある程度比例した活躍を見せると言える。 《大地門ライフ・ゲート》を使用可能となった事で、相手の《地封龍 ギャイア》で詰むといった事態に陥りにくくなった。【アポロヌス】を相手取る場合でも、上手く行くと相手ターン中にマナゾーンの《ジャガイスト》が起動しかねない。 パワー6000以上のクリーチャーが大半を占めるため、本来展開系デッキの天敵となる《飛翔龍 5000VT》もまるで刺さらない。 《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》のピーピングハンデスや《謀遠 テレスコ=テレス》の継続ハンデスといった質の良いハンデスを早い段階から乱発できるため、多くのキーカードを抱える必要のある【青赤マジック】に有利。妨害系呪文も基本的にツインパクトのため《マーダン=ロウ》等で落とせば問題無く、パワーラインも貧弱なので手札と場を徹底的に枯らしてブロッカー軍団と《アビスベル=覇=ロード》で封殺可能。 《アビスベル=覇=ロード》を使っての盤面処理は《アーテル・ゴルギーニ》の展開力にも追いつくほどである。 こうした汎用性の高さから、【速攻】以外の大抵のデッキに万遍なく対処できると言える。 短所真っ先に挙げられる弱点は受けの薄さだろう。一応回ってしまえば低くはないパワーのブロッカー軍団と《アビスベル=覇=ロード》で壁を築くことは可能ではあるが、メクレイドの関係上デッキをコスト4~5のアビスで固めることになり、受け札はかなり限定されてしまう。そのため、受け札が《フェアリー・Re:ライフ》のG・ストライク4枚のみになるケースも珍しくなく、3ターンキルを狙う速攻は不得手。 また、相手がクリーチャーを展開しないタイプのデッキである場合、妨害手段が《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》や《謀遠 テレスコ=テレス》等のハンデスや《ア:エヌ:マクア》の墓地リセット程度のためやや心許ない。 各種メタクリーチャーがそこそこ刺さり、コスト指定除去などの高パワークリーチャーに有効な除去が無い場合、あるいはあっても採用枚数が少なく手札に安定して引っ張り込みづらい構築の場合、《デスマッチ・ビートル》で詰む場合もある。《ボン・キゴマイム》はこちらのマッハファイターやアビスラッシュを完全に無効化し、除去や革命チェンジによる奇襲を阻害してきて厄介。あまつさえ、こちらが大量踏み倒しで溜めるプランを取ろうものなら、大量ドローによるアドバンテージまで稼いでくる。 パワー12000以上のクリーチャーを多用するデッキ相手だとバトルゾーンの制圧が困難となる。《ド:ノラテップ》や《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》等のスレイヤー、《邪闘 シス》や《漆黒の深淵 ジャシン帝》といった除去持ちを適宜飛ばして対応する必要がある。 クリーチャーのコストが5に偏っているため《奇天烈 シャッフ》や《♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》には要注意。コスト5を宣言されるだけでブロッカー軍団の大半があっけなく沈黙してしまう。また革命チェンジ持ち以外のクリーチャーは単色なので、《聖魔連結王 ドルファディロム》にも弱く、ついでに呪文も止められる。 主に《邪幽 ジャガイスト》→《ドミー=ゾー》の流れで山札を酷使しがちなため、アドバンスの【モルトNEXT】との対面では勝負を長引かせると《伝説の禁断 ドキンダムX》の全体封印でライブラリアウトすることも。 【白緑巨大天門】のような手札が溢れるほど手に入るデッキはハンデスの有効性が薄いため苦手である。《∞龍 ゲンムエンペラー》もこちらのデッキにとっては即死級のロックなので、油断ならない。 環境において多くの弱点を抱えていながらもDMGP2023-2ndではベスト128進出者中13人使用と予選実績3位と好成績。 DM23-EX2期には墓地肥やしとマナブーストで大型に繫ぎ、《暗黒の怨草士 クロユ・レシア》でスピードアタッカー化して一気にワンショットしたり《水上第九院 シャコガイル》で安全に勝ちに行ったりする【青黒赤緑アビス】なる派生型が136人規模のオリジナルのチャンピオンシップで優勝しており、アビスという種族を中心としていながらかなりの拡張性を持つデッキとして知られてきている。 2023年12月初頭には、《奇石 トランキー/アイ・オブ・ザ・タイガー》や《天体妖精エスメル/「お茶はいかがですか?」》の光を足し、キング・セルで光マナを補強した【白黒緑アビス】なる派生形が結果を出している。同月上旬の内に《極閃呪文「バリスパーク」》を入れた型も結果を残している。【白黒緑アビス】は《奇石 トランキー/アイ・オブ・ザ・タイガー》を早出し手段に採用してはいるもののマナが伸びるので、黒赤構築のアビスデッキが早出し手段をプレイしたきりになりがちなのに比べて後が続きやすい。 『ジュニア グランプリ2023』では参加者271人中19人使用と使用率3位。 DM23-RP4で《エリー=ザ=ダーティ》、《機深天 クロフェシー》を獲得。 DM23-RP4発売直後には、《流星のガイアッシュ・カイザー》、《飛翔龍 5000VT》、《ブラキオ龍樹》を採用した【青黒緑アビス】なる派生型がオリジナルのチャンピオンシップで準優勝。 2023年のクリスマスシーズンには《メガ・マグマ・ドラゴン》型の【黒赤緑アビス】も結果を出した。《メガ・マグマ・ドラゴン》にそれほどコスト踏み倒しメタへの対策札として依存しておらず、着地置換効果方式のコスト軽減メタなどに止められて機能しなくても致命打にならないため採用されたのだろう。 2024年1月中旬には、1位から3位までが【黒緑アビス】、4位が【黒赤緑アビス】と、【黒緑アビス】系統が上位を総なめしたチャンピオンシップが確認された。 DM23-BD4・DM23-BD5・DM23-BD6・DM23-BD7発売2日目、ミラーマッチに強い《マナ・クライシス》4枚積み型がオリジナルのチャンピオンシップ(ただし実測参加者41人規模)で準優勝。 『超CSⅥ in福岡』ベスト128進出者の中に6人残っており、【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】、【黒単アビスロイヤル】と並んで予選実績6位タイ。しかしベスト8は逃している。 DM23-EX3で《邪騎 スベルニル/「我が愛馬よ!!」》を獲得。 長らく環境では3〜4番手に位置していたが、2024年3月11日の殿堂入りにより不利対面だった【アカシック3】や【青黒魔導具】等が軒並み弱体化したため評価が急上昇し、殿堂入り直後の週の入賞数でトップに躍り出る。 『全国大会2023』ではベスト8に1人残っている。予選のアドバンス使用デッキとして《キャディ・ビートル》を入れた型が確認され、以降アドバンスでのパーツとして流行。 DM24-RP1で《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》、《超化秘伝アビスアサルト》、《邪魂の王道 ジャシン帝》を獲得。 DM24-RP1発売日には《百発人形マグナム》を使ってアビス・メクレイドをループさせ、《「すべてを見通す眼だ」》でフィニッシュする型が74人規模のオリジナルのチャンピオンシップで準優勝。 2024年6月中旬には、《超神星DOOM・ドラゲリオン》で《水上第九院 シャコガイル》を呼び出し、《深淵の怖豪 キャッシュ=キャラッシュ》でエクストラウィンを補助する型が結果を出した(43人参加、準優勝)。 DM24-RP2で《深淵の瘴炉 インシネ=ロウ》、《霊淵 ヒドアノッカ=ノアドッカ》を獲得。 『超CSⅦ in横浜』(オリジナルでの3人1チーム戦)では予選突破のベスト128の384人中11人が使用と予選実績8位。 2024年8月17日殿堂レギュレーション改訂直前には、完全ハイランダー型が32人参加のオリジナルのチャンピオンシップで準優勝。あくまで《邪幽 ジャガイスト》が殿堂入りで1枚になった場合の試験的運用と思われるが、アビスのカードプールの豊富さをうかがわせる実績と言える。 2024年8月17日で《邪幽 ジャガイスト》が殿堂入り。新殿堂施行開始直後には余った枠に《深淵の瘴炉 インシネ=ロウ》を挿してコントロール色を強めた型が見られた。同月末辺りからは、さらに《邪幽 ジャガイスト》をカットし、《悪魔妖精ベラドンナ》を4枚積みした型が流行。 DM24-RP3で《深淵の逆転撃》、《ホルン=ストロン》を獲得。 サンプルレシピDMGP2024-1st(チーム戦)優勝
【黒緑ザビ・ミラアビス】クリーチャーが2体以上いる状態で《復活の祈祷師ザビ・ミラ》を出し、《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》を呼び出すアドバンス限定アーキタイプ。
主要カード
このデッキの回し方通常は【黒緑アビス】と同じ。 環境において『DMGP2024-1st』Day1個人戦(アドバンス)優勝の実績を残した。予選ではベスト128進出者中10人使用と実績5位。 DMGP2024-1st終了後には、《復活の祈祷師ザビ・ミラ》+《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》を決めてから《ラルド・ワースピーダ/H.D.2.》のクリーチャー側を延々と出し入れし、ラスト・バーストで呪文側の効果を無限に相手に宛がう型が確認された。また、流石に無対策は危険なため、グランプリ後のオリジナルではミラーマッチ対策として《とこしえの超人》をフィニッシャー運用で1枚積みするケースも見られるようになった。《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》のcipを《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》で横取りした際に呼び出すことができるドラグハートとしては、《最前戦 XX 幕府》という選択肢も見られるようになったが、そちらはフォートレスなので《∞龍 ゲンムエンペラー》や《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》でロックされない。《魔の革命 デス・ザ・ロスト》、《マキシマムザ亮君(暴天覚醒MAXIMUM神羅曼象)》など様々な呼び出し先に注目が集まり、中には《ガチャダマン》を採用し、無限に《ツタンメカーネン》を出し入れしてライブラリアウトを狙う型まであった。 2024年5月中旬では、《勝利のヴォルグ・サンダー》を相手の防御札に反応させることでワンショットを凌がれた際の保険を掛ける型が見られた。《勝利のヴォルグ・サンダー》が2体並べば、大体のデッキは凌いでも反撃まではできなくなる。 6月に入ると既にアドバンスでは《死海竜ガロウズ・デビルドラゴン》型が主流化し、殿堂入りかつメインデッキに入れなければならず、《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》とちぐはぐな関係の《無双恐皇ガラムタ》型は既に退潮していた。 DM23-RP3ごろから成立した敵対色2色の文明シャッフル種族デッキ
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