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地獄スクラッパー R 火文明 (7) |
呪文 |
S・トリガー |
相手のクリーチャーを、パワーの合計が5000以下になるように好きな数選び、破壊する。 |
DM-14で登場した火の割り振り火力のS・トリガー呪文。スクラッパー呪文のひとつ。
《地獄万力》から火力を落とした代わりにS・トリガーが追加された呪文である。
最大火力は3000下がったとはいえ、S・トリガーが付いたことは大きい。
このカードの登場以前の火文明は有力なS・トリガー呪文が不在であった事もあり、柔軟な火力範囲でのウィニーの大量処理から中型クリーチャーの除去まで幅広くこなせる防御札として多くのデッキで活躍した。
同じく火文明のS・トリガー呪文には《バースト・ショット》があるが、あちらと違って自軍を巻き込まないのが利点。
勿論《バースト・ショット》とは一概な優劣関係はなく、後に自軍を巻き込まない《スーパーバースト・ショット》も登場したものの、ウィニー処理のS・トリガーの主力を勤め続けた。
その後パワーインフレの進行や多くの上位互換が登場したことで一線を退いたものの、デュエマの歴史に名を刻んだ防御札の1枚と言える。
特に登場直後の転生編環境では【ボルバルブルー】に入るウィニーを根こそぎ除去することができた。例えば相手のクリーチャーが《無双竜機ボルバルザーク》以外に《幻緑の双月》、《シビレアシダケ》、《アクア・ハルカス》、《青銅の鎧》各1体という状況で、《無双竜機ボルバルザーク》の最初のW・ブレイクによりこのカードが捲れたら、それらウィニーをすべて破壊することができ、後は《無双竜機ボルバルザーク》の特殊敗北を待つのみであった。
極神編環境に進出した【ボルメテウスコントロール】は当時としても1枚積みが20種類近くある構築が普通であったが、防御性能が優秀という事で3枚程度積まれることがザラであった。
戦国編にはいるとシノビが登場したことにより、S・トリガーの需要が大きく低下する。《地獄スクラッパー》のみならず、多くの汎用S・トリガーは採用率を落とした。
ただウィニー処理の観点では《地獄スクラッパー》にはまだ需要があり、【速攻】やビートダウン対策としてはもちろん、【シノビドルゲーザ】の小型ジャイアント達や、【白黒緑コントロール】で多用されるcip能力持ちウィニーを一掃する役目を持っていた。
神化編では【サイバー青単】と【黒緑速攻】の2種の強力な【速攻】が登場した。【サイバー青単】はパワーが高く刺さるとは言い難かったが、ウィニーを主体とした【黒緑速攻】には強烈に突き刺さった。
【黒緑速攻】は長らく環境に残り続け、以降《地獄スクラッパー》が採用される時は【黒緑速攻】を意識してのことが多い。
覚醒編に入ると4,5ターン目にサイキック・クリーチャーが飛んでくる環境に変化。5,6ターン目には12000越えの大型サイキック・クリーチャーが単独で切り込んでくるようになった。
サイキック・クリーチャーは覚醒前からパワーが高いものも多く、また《超次元ボルシャック・ホール》や《超次元ミカド・ホール》といった火力を備えた超次元呪文の登場により、覚醒編で既存の多くの火力は死滅した。この頃はビートダウン全般が下火であった。
ただ、その中でも【黒緑速攻】の存在故に、《地獄スクラッパー》は完全には死滅していなかった。《光牙忍ハヤブサマル》の殿堂入りにより、しっかりブロッカーかS・トリガーを用意しないと止めることが出来なくなったからである。
DMR-01で完全上位互換の《スーパー炎獄スクラッパー》が登場。このカードの仕事はそちらが引き継ぐことになる。
もうこの頃は【ラムダビート】や【ギフトミランダ】など、4ターン目にはパワー6000以上のクリーチャーが切り込んでくる環境になっており、《地獄スクラッパー》の火力範囲では力不足になってきていた。
火のウィニー処理に多くは《ボルシャック・スーパーヒーロー》が使用され、《勝利のガイアール・カイザー》の登場以降は超次元呪文で容易にウィニー処理が出来るようになった。
《スーパー炎獄スクラッパー》に関して、この時点では《黒騎士ザールフェルドII世》・《ガイアール・カイザー》・《星龍王ガイアール・リュウセイドラゴン》など、コストを参照にするカードと併用する場合に、《地獄スクラッパー》が優先されることがあった。
特に手打ちすることがまずない赤単などでは、自分と相手の双方のガチンコ・ジャッジの使用を想定して、こちらを優先することもあった。
エピソード2環境では6コスト以内の割り振り火力である《めった切り・スクラッパー》などが優先されることが多くなっていった。環境の高速化により早期にパワーの高いクリーチャーが出てくるようになり、基礎パワーの上昇もあって環境に通用しなくなるという問題は、全ての火力に当てはまるため仕方のないことだろう。
革命編のDMR-17にて、同コストで割り振り6000火力のS・トリガー獣である《破壊者 シュトルム》が登場。クリーチャーか呪文かの違いはあるが、ますますこのカードの出番はなくなってしまった。
双極篇では《龍装車 マグマジゴク/地獄スクラッパー》としてツインパクト化を果たす。あちらの登場によって成立した【マグマジゴクワンショット】では、S・トリガースクラッパーの種類が不足しているため、このカードまで動員されている。上位互換が多く存在する中、名称カテゴリのお陰で首の皮一枚繋がった形となった。
初出 | カラーリング | 犠牲者 |
DM-14 | オレンジ | 《原始の棍棒》と《怪力の化身》 |
DMC-23 | ピンク | 《マッチョ・メロン》と《鼓舞の化身》 |
DMC-25 | 黄色 | 《盗賊の盾》と《スナイプ・モスキート》 |
DMC-33 | 青 | 《剛力の腕甲》と《カラテ・キャロット》 |
DMC-41 | 白(パンダ) | 《封魔カメレオス》と《アクア・スーパーエメラル》 |