D(ディー)牢閣(ろうかく) メメント守神宮(もりじんぐう)

Dの牢閣 メメント守神宮 UC 光文明 (4)
D2フィールド
S・トリガー(このD2フィールドをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ展開してもよい)
自分のクリーチャーすべてに「ブロッカー」を与える。
(他のD2フィールドが出た時、このD2フィールドを破壊する)
Dスイッチ:いずれかのプレイヤーが自身のターンに最初のカードを引いた時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーをすべてタップする。
※殿堂入り

DMR-23で登場したS・トリガーD2フィールド

能力は二つあり、一つは自軍全てにブロッカーを与えるというもの。クリーチャーや呪文を対象としたS・トリガーメタやロックをすり抜けつつ、ブロッカー化したクリーチャーで相手からの追撃を防ぐ事ができる。ただし、S・トリガーが発動した際に自分のクリーチャーが十分に揃っている必要があるため、相手の1ショットキルを防ぎきれない事もある。

二つ目の能力は、いずれかのプレイヤーが最初にドローした時に、Dスイッチで敵クリーチャーをオールタップする。アンタップステップはドローの前なので、相手ターンの初めに使えば、そのターンの攻撃を大きく阻害出来る。だがスピードアタッカー持ちからの侵略革命チェンジなどの展開には通用しないので完全とは言い難い。
自分のターンに使っても有効で、タップキルやブロッカーを寝かせて一斉攻撃に使える。

いろいろと弱点も有るが、4コストと素出しできる軽さでありながら、ここまで器用な動きができるのは強力である。

さらに使い終わっても、《スーパー・エターナル・スパーク》でシールドに埋め直すこともできる。
デッキによっては龍解させるのが少し難しい《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》を安定して運用させる事もできる。

しかし何と言っても強力なのはシノビサイキック・クリーチャーを相手ターン中に出すことで疑似的な《光牙忍ハヤブサマル》として使用できることである。この点は《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 〜土を割る逆瀧〜》《怒流牙 佐助の超人》の登場によってカードプール的に容易になった。

他のカードとの相性

環境において

新章デュエル・マスターズ環境において、文明基本カードとして定着している。【赤青ブランド】における《単騎連射 マグナム》《音精 ラフルル》のロックをすり抜けられるS・トリガーであることや、D2フィールド《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》を上書きできることが大きい。
メタリカDMBD-02【シノビドルゲーザ】戦術とブロッカー付与が相性がいいのも追い風。

ただ、4コストを支払ってプレイするのは登場以降の環境ではデッキによっては後手後手とも言えるプレイングなので、S・トリガーでのコスト踏み倒しを前提としてカードがほぼこれ単独の採用というデッキもざらにある。

双極篇環境では【チェンジザダンテ】【白青赤ドギラゴン剣】に入る必須パーツとして活躍。オールタップは選んでいる訳ではないので《異端流し オニカマス》をタップキルするのに使える上に、ブロッカー付与の常在型能力がカウンターでクリーチャーをバトルゾーンに出す戦術に合致する。コスト踏み倒しメタへのメタとしては汎用性を損なわないのも美味しい。クリーチャー主体のデッキなら色の合わないデッキにも出張するようになった。

超天篇環境、特に「DMGP-8th」では【赤白“轟轟轟”ブランド】に防御札、持久戦プラン用の札として入れるプレイヤーが散見された。因みに《紅の猛り 天鎖》は同大会で【赤白“轟轟轟”ブランド】の札として流行しておらず、このカードと手札補充が【赤白“轟轟轟”ブランド】において併存している訳ではなかった。このように手札補充が無いウィニー中心の速攻にすら入るあたり、このカードの汎用性の程が分かるだろう。

ただ、2019年7月1日の殿堂レギュレーション改訂で【赤白“轟轟轟”ブランド】が消滅するとこのカードの採用率にも陰りが見えていった。DMBD-09DMBD-10期には採用先であった【黒緑ドルマゲドン】【チェンジザドンジャングル】もめっきり減り、これも採用率が低迷する要因となった。その頃の環境がどちらかというとビートダウン合戦となっているのも関係しており、何より【赤緑ジョーカーズミッツァイル】にほとんど刺さらないのが大きい。【青赤緑ミッツァイル】が成立すると【赤単ブランド】対策としてそちらにタッチされるケースも見られるようになったが、ミラーマッチには見切り発車的な1ショットキルに睨みを効かせることができる以外はほぼ無力なので、一気に環境から姿を消した。

しかし、それから音沙汰がなかったにもかかわらず、2020年1月1日付でまさかの殿堂入りが決定された。同時期に《BAKUOOON・ミッツァイル》《禁断機関 VV-8》の殿堂入りも決定したため、それによる環境の低速化でこのカードと相性のいいデッキが出現し、再び暴れ出すことを危惧されたからだろう。実際に、上述の通り半年前までは殿堂入りを危ぶまれるほど、環境で活躍していた。他にも、DMEX-08で収録される《天井院さま/床弾坊》と組み合わせると、運が良ければどんなに早いターンでも疑似無限ブロッカー体制が整ってしまうことも殿堂入りした理由と挙げられる。D2フィールドフィールドとしては、かつてこのカードより殿堂入り候補に挙がっていた《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》を差し置いて初の殿堂入りを果たした。

殿堂入り後も【ドロマーGRハンデス】では《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》サーチして《青守銀 シルト/解体事変》手札からシールド送りにすることを前提に採用される場合がある。

後に十王篇キリフダッシュが登場しており、このカードの殿堂入りはキリフダッシュの障害になるため行われたとも言われるようになった。

DMEX-19発売直前のアドバンスで、これを採用した型の【白ガイアッシュ覇道】が成立。高い山札掘削能力のおかげで終盤のフィニッシュ時までに引っ張り込むことは比較的容易で、ワンショット失敗時の保険として有用。カード指定除去にはもちろん弱いが、相手がそれを握っていない適切なタイミングで展開すればどうということはない。

だがアビス・レボリューション環境に入ると【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】の台頭により再現性が重視される風潮が漂い、殿堂入りの防御札という再現性の低いこのカードはあまり重要視されなくなった。その後も、エレメント除去の普及によって苦境に立たされ続けている。

その他

  • チャンピオンシップベスト64賞版とDMGP-6th参加賞版はいずれも「逆さま」の読みが「かささま」となっており、ルビの誤植が認められる。
  • メメント・モリ(Memento mori)は「死を忘れるな」などといった意味のラテン語で時代や芸術などで細かい表現などが変わるが、基本的に戦争や病で死が身近だった昔に「死を前提とすることで今を大切に生きよう」という意味で生まれた言葉と考え方。これに神宮を掛け合わせている事から、この場所は文字通り「プレイヤーを安全や勝利祈願をお祈りする場所」としての意味合いになり、その祈願の結果ブロッカー追加やタップという効果が付与されるのだろう。実際その結果防御や反撃の札として活用され、殿堂入りまでになったことを考えると名前に相応しい神社といえる。

サイクル

DMR-23で登場したS・トリガー付きD2フィールド

関連カード

収録セット

参考


公式Q&A

  • 2つ目の能力について

Q.自分の場に《Dの牢閣 メメント守神宮》が展開されている状況で《ハッチャキ》が攻撃しました。「ブロッカー」を持たないコスト5以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出せますか?
A.いいえ、 出せません。どのゾーンで機能するかが書かれていない能力はバトルゾーンでのみ機能します。
《Dの牢閣 メメント守神宮》のような常在型能力で「ブロッカー」を与える効果は、バトルゾーンのクリーチャーにのみ影響を及ぼします。
手札にあるクリーチャーはまだブロッカーを得ていないので、《ハッチャキ》の能力で出すことはできません。
引用元(2020.5.22)

Q.バトルゾーンに《∞龍 ゲンムエンペラー》がいる状況で、自分は《Dの牢閣 メメント守神宮》を展開しました。自分のコスト5以下のクリーチャーの「ブロッカー」能力は無視されていますが、ブロッカークリーチャーを進化元にする《白騎士の開眼者ウッズ》を、そのクリーチャーから進化することはできますか?
A.はい、コスト5以下のクリーチャーの能力は無視されているためブロックすることはできませんが、得ている「ブロッカー」能力を失っているわけではありませんので、《白騎士の開眼者ウッズ》に進化できます。
引用元(2020.11.13)