単騎連射(ショートショット) マグナム》

単騎連射 マグナム P(R) 火文明 (3)
クリーチャー:アウトレイジ 3000
自分のターン中に、相手のクリーチャーが出る時、そのクリーチャーはかわりに持ち主の墓地に置かれる。
※殿堂入り

DMD-27で登場したアウトレイジ

マグナムの名を持つコスト踏み倒しメタの一種であり、自分のターンに出た相手のクリーチャーバトルゾーンを経由せずに直接墓地に置いてしまう能力を持つ。

これを出されると相手はS・トリガー獣はおろか、シノビS・バック《ヘブンズ・ゲート》などのトリガー呪文で出すクリーチャーまで全て出せなくなってしまう。
《早撃人形マグナム》なら破壊されたとしてもcipは使えるため、能力で対処することができたが、こちらはそれすら使えないので防御札クリーチャーだけのデッキだと実質防御札が完全に封じられたのと同義である。

S・トリガー獣以外にも、手札誘発およびS・トリガー呪文で効果バトルを行う防御札が充実するにつれてこのカードの価値も高まっていく。
《ボルシャック・ドギラゴン》《百鬼の邪王門》《灰燼と天門の儀式》などを無力化できる。

《早撃人形マグナム》と比べると、コストが1下がった代わりにスピードアタッカーを失ってしまったため、自身のビート性能は低い。また相手のターン中は効果が一切及ばない為、超次元呪文にも無力であり、《早撃人形マグナム》で封じることのできた《勝利のガイアール・カイザー》には殴り返されてしまう。
返しのターン除去されてしまっては意味がないので、あらかじめ隣に殴れるアタッカーを置き、除去される前に積極的にシールドを割っていきたい。

役割はマグナムというより、どちらかというと軽くなった《無双恐皇ガラムタ》、自身が殴る必要が無い《式神シシマイ》のようなもの。ゆえに1ショットキルなどの詰めには積極的に採用されやすい。

ルール

他のカード・デッキとの相性

環境において

このカードの登場当初は、強力な性能が評価された反面、革命編で強化されたS・トリガー獣【ヘブンズ・ゲート】へのメタであること、また販売を控えていたDMR-19《ボルシャック・ドギラゴン》革命0トリガーをも否定しかねない能力であったため、否定的な声の方が大きかった。一方、このカードを緊急で登場させなければならないほど【天門ループ】が環境を荒らしていたのも事実である。

しかし、その強力な性能により真っ先に除去され対策されるようになった事で、革命編環境ではそこまで猛威を振るうことはなかった。また、同時期の《伝説の禁断 ドキンダムX》の予想外の流行により、話題がそちらに移ったので、否定的な意見も収まった。当時としては「出したターン中にほかの行動ができない」という点が課題であり、出すタイミングを間違えるとターンスキップも同然でありプレイングスキルが問われることもそれほど活躍しなかった要因であった。
どちらのカードも【レッドゾーン】で採用されているが、禁断解放するタイミングでは既にシールドが0枚になっていることが多いので、《ドキンダムX》と並んでいる場面でこちらが能力を発揮できる機会は少ない。

このクリーチャーの登場で《凶殺皇 デス・ハンズ》の登場によって立場を失っていた《デーモン・ハンド》が再び注目されたように、S・トリガー呪文による除去が再評価されるきっかけとなった。

革命ファイナル以降の環境では、出たターンの相手の呪文を封じる《音精 ラフルル》とのコンボによって真価が発揮される形となった。
通称「単騎ラフルル」と呼ばれるこのコンビは、コスト3と軽いこのクリーチャーと、革命チェンジによって簡単に着地できる《ラフルル》の組み合わせによって一切の逆転を許さずとどめを刺す事が可能。
実際には、盤面に二つを揃えるというよりは、相手や状況によって使い分けることも多い。そのユーティリティの高さこそがこのコンビの恐ろしさである。

主に【5色ドギラゴン剣】の最後の詰めとして採用されていており、安易な逆転を許さない強烈なメタとして活躍していた。そちらのデッキでは《Mの悪魔龍 リンネビーナス》などのおかげでこれを出したターン中にワンショットできるため、大体の場合においてこれを除去されるタイミングを与えずに済んだ。【赤青ブランド】でも《音精 ラフルル》と共に「ほぼ全てのカウンター札をロックしての4ターンキル」を量産した。

このカードは《音精 ラフルル》ほど手軽に場に出せる訳ではなく、色の合わないデッキにも寄生する性質は持っていなかったため、「殿堂やプレミアム殿堂に指定される事は無い」という見方の方が強かった。
とはいえ、S・トリガー革命0トリガーなどと言ったデュエル・マスターズの逆転要素を手軽に封殺できる事が良くないと判断されたのか、2018年3月1日より殿堂入りが決定した。このカードの採用の際に共に採用される事が多かった《音精 ラフルル》も同日殿堂入りとなり、いわゆる「単騎ラフルル」は現実的な手段としては消滅した。

殿堂入り後も、低コストでフィニッシュの安定性を高めることができるので、色の合うビートダウンではよく採用されていた。ただ、《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》が登場した辺りから、無くても十分勝てるという事情、あるいは再現性の問題から、採用されないケースも目立っていった。G・ストライクに無力なのも、採用率を下げた理由としては大きい。赤緑系ならわざわざ殿堂カードのこれを引っ張り込むためにデッキ掘削するぐらいなら、マナを伸ばして《地封龍 ギャイア》着地を目指した方が強いというのもある。それでも、DMEX-17期のオリジナル環境【赤黒バクロ法師】が流行すると、ミラーマッチ対策として投入するケースが目立った。

【絶望神サガループ】成立を機にそちらに刺さるカウンター封じスーパーサブとして【白青赤ライオネル.Star】を中心にまた採用されるようになった。【白青赤ライオネル.Star】の場合、そのデッキ掘削能力、ソリティア力のおかげで殿堂入りのこのカードも中々の確率で引っ張り込める。

DM23-EX2期には【青赤マジック】を主な居場所とする状況。当たり前だが、あくまで過剰打点を作り、ついでのようにこれを出す機構がないと活躍しないためであり、その要求は【青赤マジック】程度でしか満たせないのである。他には墓地肥やしで落ちていた《単騎連射》を《漆黒の深淵 ジャシン帝》アタックトリガーで釣る【黒単アビスロイヤル】

《氷柱と炎弧の決断》【青赤マジック】の標準装備となるとそちらを繰り返し唱えることで当たり前のように3ターン目にこのクリーチャーを立てることができるようになった。これにより、出せたほうが上振れだった時代の【青赤マジック】にはそれ次第の対面であった【白赤カウンター】が明確な有利に変わった。

環境に激増すると次第に【白赤カウンター】《革命の鉄拳》《アンヤク夜叉》を投入するなど、露骨に対策されるようになった。

DM24-RP1期時点では、一部の型の【青黒COMPLEXコントロール】にスーパーサブとして投入される状況。《電脳の女王 アリス》《DARK MATERIAL COMPLEX》の下に仕込む、《アーテル・ゴルギーニ》《忍蛇の聖沌 c0br4》を使うことで運に多少左右されはするが結構な確率でバトルゾーンに着地できる。

DM24-EX1期時点で新規成立したビートダウンである【白黒赤ファイアー・バード】【白赤緑ドリームメイト】でも採用されるケースがあった。
確定枠ではない理由は、前述の通り《単騎連射 マグナム》が活躍するためには「あくまで過剰打点を作り、ついでのようにこれを出す機構がないと活躍しない」という条件がネックとなっている。攻撃ステップにクリーチャーを増やしてリーサルを目指せるためメインステップに3マナ支払ってポン置きするといった方法を試みられている模様。一応、前者は《アリスの突撃インタビュー》[1]、後者は《ピザスターのアンティハムト》を経由することでコスト踏み倒しにて《単騎連射 マグナム》を着地させる機構はある。

《アクア・ギャクテンポインター》が登場すると、そちら側が非ターン・プレイヤーなら、このカードが捲れた時点でループをシャットアウトできるとして話題となった。

その他

  • 名前の由来は能力の元となった《早撃人形マグナム》。またアウトレイジに車に関係する名前が多く見られることから、クライスラー社が販売していた自動車「ダッジ・マグナム」ともかけられていると思われる。
  • アウトレイジとしては《疾封怒闘 キューブリック》に続いて2例目の殿堂入り。あちらが絶対的なカウンター封じであったはずのシールド焼却に対する抜け道として活躍する素地があったのに対し、こちらは「単騎ラフルル」という並びで絶対的なカウンター封じを可能にした。ある意味で《疾封怒闘 キューブリック》とは対極にある存在と言えよう。
  • アニメ『VSRF』では第49話でバサラのマナゾーンに置かれていた。
  • DM24-EX2のフレーバーテキストは王道篇のキャッチコピーである「逆転こそが、カードゲームだ。」のセルフパロディとなっており、またそのキャッチコピーの否定とも考えることもできる。

デュエル・マスターズ プレイスでは

単騎連射 マグナム VR 火文明 (3)
クリーチャー:アウトレイジ 3000
自分のターン中、相手のクリーチャーがバトルゾーンに出る時、かわりに墓地に置かれる。(自分の《単騎連射 マグナム》のこの効果は、各ターン中1回の発動する)

DMPP-26で実装。ベリーレアになった。

名前指定のターン1が追加された。この際、回数指定のある着地置換効果が使用可能状態であることの専用アイコンが追加された。程なくして、回数制限のない《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》《龍世界 ドラゴ大王》にも着地置換効果つながりで同一のアイコンが出るように改善された。

関連カード

フレーバーテキスト

  • DMD-27DMPP-26
    インチキ見抜いたら、オレの早撃ちがBANGだ! ---単騎連射 マグナム
  • DMX-26
    きれいじゃねぇか...。
    紅く輝いてやがる...。
    まるで、もう1つ太陽がのぼったみてぇだ...。
    ---『デュエル・マスターズVS』 7巻 P140より バサラのセリフ
  • DMBD-15
    単騎連射 マグナムが最後に呼ばれ、逆転の手段を封じた。そして「蒼き守護神」が戦場に飛来した。その瞬間が、伝説の瞬間となった。
  • DM22-BD2
    マグナムがいる状況で一斉攻撃するなら、マグナムから攻撃した方が良い状況もあります。なぜなら、除去呪文S・トリガーしたとしても、相手は追加の打点を除去するか、攻撃済みのマグナムを除去してさらなるS・トリガーに期待するかのどちらにするか悩むことになるからです。
  • DM24-EX2
    逆転を封じることもカードゲームだ!
  • プライズ(ver.1)
    インチキはよくねえな?――単騎連射 マグナム
  • プライズ(ver.2)
    楽しみだな!――ルビー

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

  • 能力について

Q.相手のターン中、《インフェルノ・サイン》の効果で《凶鬼04号 ビビム》をバトルゾーンに戻そうとしましたが、相手に《単騎連射 マグナム》がいたのでかわりに墓地に置かれました。どうなりますか?
A.何もおこりません。このクリーチャーが墓地からバトルゾーンに出るということを墓地に置くということに置き換えられてり、墓地から墓地に置くことはずっと墓地にあったとみなされます。
引用元(2019.7.2)

Q.《Q.Q.QX.》とスマッシュバースト能力持ちのツインパクトカードがバトルゾーンにあり、《ビックリ・イリュージョン》を唱えて、種族のダイナモを与え、《Q.Q.QX.》にスマッシュバースト能力が付与されている状態で、《Q.Q.QX.》でアタックをする場合、スマッシュバースト能力によって《終葬 5.S.D.》を唱えると、《終葬 5.S.D.》の「このカードをバトルゾーンに出す」という効果はどうなりますか?相手に《単騎連射 マグナム》《悪魔神バロム・クエイク》がいると新たに《Q.Q.QX.》がバトルゾーンに出ようとしているので、能力がトリガーして《Q.Q.QX.》を除去することができますか?
A.元々カードとしてはバトルゾーンにあり、ゾーン移動をしているわけではないため、「このカードをバトルゾーンに出す」という能力は意味をなしません。そのため、《単騎連射 マグナム》《悪魔神バロム・クエイク》の効果はトリガーしません。
引用元(2019.9.30)


[1] ただ、《単騎連射 マグナム》を墓地に用意するのは難しい。《マジシャン・ルピア》《アリスの突撃インタビュー》ディスカードで《単騎連射 マグナム》を捨てると追加効果が発動しないので積極的に狙うには厳しく、《ルピア&ガ:ナテハ》シールド焼却で偶然墓地に落ちるでもないとスムーズにリアニメイトの下準備が整わない。