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Dの博才 サイバーダイス・ベガス R 水文明 (5) |
D2フィールド |
S・トリガー |
自分のターンの終わりに、カードを1枚引いてもよい。 |
Dスイッチ:相手のクリーチャーが自分を攻撃する時、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、水のコスト7以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。 |
博打好きのマジック・コマンドを思わせるカード名だが、それに似合わぬ非常に堅実な能力を持っている。
通常の能力は自分のターン終了時の置きドロー。引くタイミングの都合上、ドローしたカードを次のターンまで使えないという弱点はあるものの、手打ちすれば最低1枚は引ける。加えて比較的除去されづらいD2フィールドなので、複数ターンに渡って手札を稼ぎやすい。また、後述するDスイッチで使う呪文を手札に加えやすくなる点も優秀。
Dスイッチは、相手クリーチャーがプレイヤーを攻撃した時、水のコスト7以下の呪文を唱えるというもの。水のコスト7以下の呪文がすべてカウンターで使えるようになるため、相手に与えるプレッシャーは大きいだろう。
加えてS・トリガーも持っており、他のカードとの組み合わせは必須となるものの防御用S・トリガーとしての運用もできる。
踏み倒し候補としては、同じくDMR-23にて登場した強力S・トリガー《テック団の波壊Go!》、バウンスを行いつつ、サイキック・クリーチャーを展開できる《超次元ガロウズ・ホール》や、《英知と追撃の宝剣》も唱えられる。
マナ武装次第では《英雄奥義 スパイラル・ハリケーン》、《謎帥の艦隊》、変わったところでは《アナライズ・チャージャー》や《偶発と弾幕の要塞》なども面白いかもしれない。
これらの重い呪文すべてがカウンター呪文に化けるという事はやはり大きい。小〜中型を一気に吹き飛ばす《テック団の波壊Go!》や、《伝説の禁断 ドキンダムX》を狙い撃ちにしたり、追加でサイキック・クリーチャーを出すことで逆転も狙える《超次元ガロウズ・ホール》との相性は最高。《勝利のプリンプリン》を呼び出せば一気に2体も止められる。このカード自身がS・トリガーを持っているという点も大きく、相手の攻撃をためらわせる抑止力としては十分。
ただし《超次元ガロウズ・ホール》はその特性上サイキック・クリーチャーは選べないので敵がサイキック・クリーチャーで攻撃してくる場合に備え《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》も用意しておくと心強い。デッキによってはビートダウンすればするほどこのカードと《ガロウズ・ホール》によって首が締まる状況となる。
しかし、逆に言えば相手が攻撃をしてこなければDスイッチは使えないという事である。また、注意点としてクリーチャーを攻撃する場合はDスイッチが使えないという事。
このようにDスイッチの発動タイミングにはやや癖があるが、それを補って余りあるカードパワーを持つD2フィールドである。
このフィールドのDスイッチは、アタックトリガーと同じタイミングで自動的に誘発する。使用に際して使用宣言は不要。Dスイッチは公開ゾーンであるバトルゾーンでのみ誘発するため。(総合ルール506.3a[1]、506.3b[2] )
ニンジャ・ストライクなどと併用する場合、ニンジャ・ストライクなどの使用宣言を先に行う。使用宣言したニンジャ・ストライクとDスイッチは好きな順で解決できる。(総合ルール506.3d[4]、506.3e[5] )
登場以降【青黒ハンデス超次元】や【青黒赤ドギラゴン剣】の必須カードとして活躍。
当初は【白青黒超次元】にも使用されていたが、このカードや踏み倒し先となる水の呪文に構築を寄せたいこともあって、そこから光が抜けた【青黒ハンデス超次元】が【白青黒超次元】からシェアを奪うに至った。
新章デュエル・マスターズ環境では【モルトNEXT】対面の場合、《異端流し オニカマス》で牽制してから《闘将銀河城 ハートバーン》呼び出しでのジャスキルプランを《超次元ガロウズ・ホール》で耐え、そちらで《ヴォルグ・サンダー》を呼び出してから《S級不死 デッドゾーン》を墓地に装填するために敢えてcipの対象を自分にするという必勝パターンがよく取られていた。こうすれば6ターン目に《S級不死 デッドゾーン》での1体除去と《異端流し オニカマス》でのダイレクトアタックを含む6打点でのワンショットが決まった。ただ、【緑単ループ】はそもそもメインの勝ち筋では攻撃せずに勝てる上に、《テック団の波壊Go!》でもない限り過剰打点を捌きづらいため、そちらとの対面において展開してターンを返すこちらは非推奨の手であった。
ところが2018年7月14日の殿堂レギュレーション改訂を受けて【白青赤ドギラゴン剣】が【赤青ドギラゴン剣】に取って代わると《Dの牢閣 メメント守神宮》の採用率が大幅に上昇。それに伴い、貼り換えの危険性や【ジョット・ガン・ジョラゴン】がcipループするとこのカードで踏み倒した呪文で手に負えなくなることから、このカードの採用率が低下。
超天篇環境ではGR召喚の登場から【青黒ハンデス超次元】が強化され、加えてGR召喚系統のデッキに自身が刺さることから使用率が回復した。
それがDMRP-11以降の環境では踏み倒し先の《テック団の波壊Go!》が露骨に数字選択形式の呪文ロックで包囲されるようになり、このカードもそれに伴い環境から姿を消している。ドローという役割も水のマナドライブ群で事足りるのが痛い。そもそもこれを出せる5マナがあれば多くのデッキがソリティアに入ってそのまま勝ちに行けるカードプールになったというのも大きい。
DMBD-15期になると《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》を引っ提げて【青黒緑シャコガイル】が環境に復帰し、それに伴いこのカードも出番を取り戻した。
王来篇環境ではEXライフの登場によりDスイッチ先の呪文を唱えてもダイレクトアタックを防げない場面が激増したこと、置きドローとしてより汎用性の高い《龍風混成 ザーディクリカ》が登場したことから、【5色コントロール】系統においてすら確定での採用とはならなくなった。それでも、《龍風混成 ザーディクリカ》との最大8枚体制とすることで置きドロー着地の再現性を高めること、《超英雄タイム》と合わせて採用することで【ゼロ・ルピアループ】対面での《希望のジョー星》の連打に対応できるようにすることなどを理由に、依然採用自体はされる。《超英雄タイム》は敵に回しても範囲に収まらない点でこちらが優位。アドバンスではDMRP-20期になると、【青黒緑デッドダムド】ですらも防御機能があまり高くない《全員集合!アクア・三兄弟/超次元ジェイシーエイ・ホール》3枚しかDスイッチ先として採用せず、事実上の単採用に近いケースも見られるようになった。
ゴッド・オブ・アビス環境では【青単Drache der'Zen】のような受けデッキが主な居場所。
《英知と追撃の宝剣》の殿堂解除直後、【青黒緑サイクルペディアランデス】での実績を作った。【我我我ブランド】対面の場合、生半可な打点でのワンショットはこのカードのDスイッチにより《英知と追撃の宝剣》をコスト踏み倒しで唱えることで通さずに済む。
アビス・レボリューション環境では白青の《フォーチュン・ドンキッキー》基盤の【ナウ・オア・ネバーループ】に採用されるぐらいか。この頃になると《フォーチュン・ドンキッキー》に引っかかるという点が採用の主たる要因であり、要するにスペックそのものは重視されていないということである。後は一部の【ブレスラチェイン】に水単色マナ要員として1枚積みされるのが関の山であり、やはり戦力としては勘案されていないと言える。
王道篇環境では【白青黒スワン】系統に、《偽衒学者の交渉》や《ドレミ団の光魂Go!》との相性で採用される場合がある。
Q.相手の《ウラミ入道》の「攻撃する時」の能力で、相手はその《ウラミ入道》自身を破壊しました。攻撃クリーチャーがバトルゾーンを離れてしまいましたが、自分は《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》の「Dスイッチ」を使えますか?
類似例:《ガロウズ・セブ・カイザー》の「相手のクリーチャーが攻撃する時」の能力
A.はい、使えます。公開ゾーンにあるカードの「相手のクリーチャーが攻撃する時」の能力がすでにトリガーしている場合、攻撃クリーチャーもしくは攻撃先のクリーチャーがバトルゾーンを離れても、その能力を解決できます。
(総合ルール 505.6a) 引用元(2022.5.20)
Q.相手が《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》の「メテオバーン」で自分のシールドをすべてブレイクした際に、自分は《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》を「S・トリガー」で展開しました。自分は《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》の「Dスイッチ」を使えますか?
類似例:《ガロウズ・セブ・カイザー》の「相手のクリーチャーが攻撃する時」の能力
A.いいえ、使えません。《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》が攻撃した時点で、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》がバトルゾーンに無いため、「Dスイッチ」がトリガーしていません。
公開ゾーンでトリガーする能力は、トリガーする時点で公開ゾーンになければトリガーしません。
(総合ルール 603.2) 引用元(2023.4.10)