()ベル()バサ「曲通風(マガツカゼ)」》

飛ベル津バサ「曲通風」 UC 水文明 (2)
クリーチャー:アダムユニット/デモニオ/鬼レクスターズ 2000
G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、表向きにし、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
ジャストダイバー(このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、このクリーチャーは相手に選ばれず、攻撃されない)
相手が自身の山札を1枚以上見る時または表向きにする時、かわりに相手の山札の上から1枚目を表向きにする。

DMRP-22で登場したアダムユニット/デモニオ/鬼レクスターズ

G・ストライクジャストダイバーを持ち、相手の山札操作関連の行動を置換効果によって1枚目のみに変更し、かつ、それが対戦相手に見せない効果であってもピーピングしてしまう能力を持つ。

3つ目の能力は少しわかりにくいが、サーチリクルートで山札を見れる範囲を山札の上の1枚のみにするというもの。卑近な例を挙げれば、《クリスタル・メモリー》はほぼ《ガード・グリップ》になり、《エンペラー・キリコ》で踏み倒せるクリーチャーも良くて1体しかでない。

《蒼き守護神 ドギラゴン閃》ファイナル革命などにも効果的だろう。参照範囲を大幅に狭めることができ、展開を抑制できる。
後に登場したメクレイドに対しては3枚めくる所を1枚固定にしてしまえるので踏み倒し範囲が著しく狭まり、かなりの有効打となる。
ヨビニオンに対しても現状は対象クリーチャーを絞ってリクルートする運用が主流のためほぼ不発にできる。

ただし裏向きのまま移動、あるいは移動後に表向きになる場合は置き換えられない(ドローマナブーストシールド追加墓地肥やし封印など)。
他にも《百鬼の邪王門》《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》のように、先に2枚以上を別のゾーンに移動させてからカードを選ぶタイプのものには効果がない。
また、そもそもが1枚だけを表向きにする《ホーガン・ブラスター》《ボルシャック・モモキングNEX》などにも結果的に全く意味をなさない。

個性的な能力を持つ一方でジャストダイバーによる耐性も有し、相手への刺さりが悪かった際にも最低限の打点やG・ストライク受け札としての役割を持てるなど、メタシステムクリーチャーながら非常に堅実でハイスペックな一枚。
ジャストダイバーが切れればパワーは2000と非力で除去されやすいが、わずか2マナで少なくとも1ターンの間、一般的な除去やマッハファイターを受け付けずに相手への妨害ができると考えればリターンは十分。

なお、ジャストダイバー発動中でもコスト・パワーが全く同じ《異端流し オニカマス》の処理札を流用することで対策できてしまう。
登場時点の環境における卑近な例では【グルメ墓地ソース】《クリムゾン・ビクトリー》《闇の魔改造》がある。前者は【ハチ公ガチンコ・ジャッジ】にも採用されるため油断ならない。
若干レアケースだが【白青赤鬼羅.Star】《ゼンメツー・スクラッパー》も厄介。

ルール

  • このカードの置換効果は、カードの効果で見たり表向きにする範囲を、「山札の一部、または全部」から「山札の上から1枚目だけ」かつ「表向きにする」に変更する効果。
    • 《天災 デドダム》を例にすると、山札の上から3枚を見るかわりに1枚を表向きにし、そうした1枚を手札に加える。《デドダム》の能力で各ゾーンに振り分ける順番が手札→マナゾーン→墓地の順であり且つ強制であるため、表向きにしたその1枚は手札以外に置くことはできない。

環境において

直前の「全国大会2019」で大活躍した【JO退化】メタカードとして登場[1]。それまで【JO退化】のメタに回る側のアプローチはもっぱら《未来王龍 モモキングJO》コスト踏み倒しを止めることに限られていたため、その前段階の《進化設計図》《禁断英雄 モモキングダムX》に間に合うカードの登場は革命だった。ジャストダイバーによって《バッドドッグ・マニアクス》に抵抗でき、盾落ちしてもG・ストライク《禁断のモモキングダム》以外の進化モモキングを止められる。また、ひっそりとレクスターズを複合しており、【JO退化】に絶対に採用できないようにもなっている。Tier2の【グルメ墓地ソース】《巨大設計図》にも刺さる
惜しむらくは登場が遅すぎた(【JO退化】の成立から7ヶ月後)ことか。前述の通り全国大会には間に合わず、殿堂ゼロデュエル以外でそちらと戦えた期間は2ヶ月にも満たなかった。

登場早々のDMRP-22初期から、【青黒緑デッドダムド】《ロスト・Re:ソウル》《七王無き宮殿》などの大規模ハンデスの早撃ちに特化した【青黒緑ロスト・ソウル】、【白青赤鬼羅.Star】墓地退化系統で活躍。
特に【白青赤鬼羅.Star】にとっては、再び自身をメジャー格に押し上げてくれたキーカードであり、これを入れる際に《緊急再誕》の枠を削ったついでにセットで使われる《ナゾの光・リリアング》を全カットした結果、《メッチャ映えタタキ》を入れるスペースが生まれている。

こうして環境で活躍する中で、次第に色が合うデッキでウィニーを採用できるデッキなら何にでも入るという状況になり、特に青黒緑構築の場合は採用しない理由を探す方が難しいとさえ評され始めた。
このカードの登場以降、このカードの影響を受けにくい【青魔導具】がトップメタの一角に立つなど、まさしくこのカードが環境を定義していると言える。

直後の2022年7月1日殿堂レギュレーション改訂では、《アクアン》等のリソース系を始めとして、このカードが刺さるカードが多数殿堂解除されている。
流石に発売から5日で殿堂解除の指標になるとは考えにくいが、ある程度はこのカードの存在を意識した解除であるのかもしれない。

超CSIV 静岡」でベスト8に入賞した【JO退化】《怒りの影ブラック・フェザー》不採用で、《クリティカル・ラブ》を3枚採用していた。防御札《異端流し オニカマス》対策という側面もあったかもしれないが、このクリーチャーを徹底的にメタったという見方が一般的である。

ゴッド・オブ・アビスに入った頃になると既に【JO退化】は消滅しており、あまり見かけないカードとなった。

DM22-EX1期に《キユリのASMラジオ》が参入すると、生き残りさえすればそちらに刺さるとして採用率が回復。【白青赤鬼羅.Star】【青黒緑デッドダムド】系統に再び入るようになった。

【白赤アーマード・サムライ】【メクレイド刃鬼】などのメクレイドデッキが台頭するとそちらに刺さるとして評価されると思われたが、実際は動き出す前にジャストダイバーが切れたこのカードを除去する展開が多く、2023年8月11日殿堂レギュレーション改訂以降の時点ではいいカード止まりとなった。環境が多様化し、腐る対面がそれなりに見られるのも大きい。

少しずつ手軽な全体除去が増えた影響で、DM23-RP3期時点では安定して採用するデッキが【赤青アポロヌス】程度となり、後は【青黒赤バイク】で偶に使用実績を残す程度。【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】ではもっと攻撃性の高いメタカードが優先されるようになっている。DM23-BD2DM23-BD3期時点では1枚積み20種類から24種類程度の【準ハイランダー青黒緑CRYMAX ジャオウガ】で1枚積み枠として採用されることはある。DM23-RP4期では【青黒緑有象夢造】がわずかな居場所となる。

DM23-EX3DM24-RP1期にメクレイドを展開の要とする【黒緑アビス】《巨大設計図》《ギャラクシー・チャージャー》をリソース源とする【白緑巨大天門】が跋扈しても、2ターン目に水文明を支払ってメタクリーチャーを出す余裕のあるデッキが少ないのか対策として目立った活躍をしていない。また、今や《ストリーミング・シェイパー》を入れなくなった【青赤マジック】にはG・ストライクしか有効でない。精々が【青単カクラリコ】で使われる程度か。

DM24-BD1DM24-BD2期時点でも結果的に【白黒赤ファイアー・バード】【白赤緑ドリームメイト】/【白緑ドリームメイト】といった山札からのコスト踏み倒しを得意分野とするデッキが環境に進出したにもかかわらず、半ば袖にされる状況となった。
ただ、採用例はあり一部の【青黒赤バイク】に2枚程度挿された。既に水単色の枠は《異端流し オニカマス》4枚、《飛翔龍 5000VT》2枚でほぼ飽和状態だが、頑張って枠を作ってねじ込んだと見られる。

【白青緑ドリームメイト】が成立すると、G・ストライク重視で単色枠として4枚積みされるケースも見られるようになった。他にも、DM24-SP2発売直前には【青黒XENARCH】ジャストダイバー重視でムゲンクライム元として採用された事例があった。DM24-SP2期には【青黒緑マルル】対策として【青黒COMPLEXコントロール】が4枚積みするケースが散見されるように。

その他

サイクル

DMRP-22のコスト2メタクリーチャーサイクル。G・ストライクと各文明固有の能力を併せ持つ。
公式アカウントのツイートにて一斉に紹介された。

関連カード

収録セット

参考


公式Q&A

  • 3つ目の能力について

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《ドンドン吸い込むナウ》を唱えました。どうなりますか?
類似例:《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》
A.山札の上から5枚見るかわりに、山札の上から1枚目を表向きにし、それを手札に加えます。それが火か自然のカードなら、クリーチャーを1体手札に戻せます。
引用元(2022.6.24)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《禁断英雄 モモキングダムX》を出しました。「禁断スター進化」の能力はどうなりますか?
A.進化ではないレクスターズが出るまで表向きにするかわりに、山札の上から1枚目だけを表向きにします。表向きにしたカードが進化ではないレクスターズなら、それを《禁断英雄 モモキングダムX》の下に置けますが、そうでない場合は下に置けません。
引用元(2022.6.24)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》と、自分の《時空の賢者ランブル》がバトルゾーンにいる状況です。
自分のターンのはじめに、《時空の賢者ランブル》の「覚醒」によってカード名を言った後、どのカードを表向きにすることになりますか?
A.山札の一番下を表向きにするかわりに、山札の上から1枚目のカードを表向きにします。表向きにしたカードの名前が言った名前と一致していれば、《時空の賢者ランブル》は「覚醒」で裏返ります。
引用元(2022.6.24)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況で、自分の《ドンドン火噴くナウ》を唱えた場合、どのように処理しますか?
A.3枚見るかわりに山札の上から1枚目を表向きにし、そのカードをマナゾーンに置きます。手札と墓地にはカードを置けません。
引用元(2022.7.28)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況で、自分の《天災 デドダム》の「出た時」の能力は、どのように処理しますか?
A.3枚見るかわりに山札の上から1枚目を表向きにし、そのカードを手札に加えます。墓地とマナゾーンにはカードを置けません。
引用元(2022.7.28)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況で、自分は《神の試練》を唱えました。この時、処理はどうなりますか?
A.山札の上から1枚目を表向きにして、そのカードを手札に加えて処理を終了します。
引用元(2022.9.16)

Q.自分の《飛ベル津バサ「曲通風」》がいる状況で、相手が《ドンドン選べナウ》を唱えた場合、どうなりますか?
A.相手は山札の上から1枚だけを表向きにします。自分は1枚と0枚の束を作り、相手は好きな方を手札に加え、残りを墓地に置きます。
引用元(2022.10.28)

Q.バトルゾーンに相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がいる状況で、自分は《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》を出しました。「出た時」の能力はどうなりますか?
A.山札の一番上を表向きにして、カードは1枚も墓地に置かず、表向きにした1枚を裏向きで山札の上に戻して処理を終了します。
《飛ベル津バサ「曲通風」》の置換効果により、《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》の能力で山札をすべて見るかわりに、山札の上から1枚だけを見ます。その中から3枚を選んだ後、残りをすべて墓地に置きますが、「残り」とは「見ている山札のうち、選んだ3枚以外のカード」を指しますので、結果的に1枚も墓地に置かれません。見ていた1枚は山札の上に戻します。
引用元(2022.12.16)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況です。自分は《ガチャンコ ガチロボ》を出し、「出た時」の能力で山札の上から3枚を表向きにするかわりに1枚表向きにしました。それがクリーチャーだった場合、バトルゾーンに出せますか?
類似例:《キング・ザ・スロットン7/7777777》
A.はい、出せます。
引用元(2023.4.10)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況です。
自分の《振舞の超人》の「このクリーチャーとのバトルによって相手クリーチャーが破壊される時、かわりに」の置換効果で「ジャイアント・メクレイド8」する場合、どうなりますか?
A.通常の「ジャイアント・メクレイド8」を行います。
置換効果は連鎖しません。《振舞の超人》の置換効果によって「破壊」を「ジャイアント・メクレイド8」というイベントに置換しているので、それをさらに《飛ベル津バサ「曲通風」》の置換効果で「相手の山札の上から1枚目を表向きにする」に置換することはできません。

+  総合ルール 101.5

引用元(2023.6.23)

Q.相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》がバトルゾーンにいる状況です。
自分の《禁断樹幹 WO-ZERO》の「出た時」の能力はどうなりますか?
類似例:《禁断機関 VV-8》
A.山札の上から4枚を見るかわりに、山札の上から1枚目だけを表向きにして、表向きにしたカードをマナゾーンに置きます。
その後、封印を3つ付けます。
引用元(2023.10.20)