T()()T(トリプル)()T(スリー)

T・T・T R 光/水/火文明 (3)
呪文
次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶相手のクリーチャーを3体まで選んでタップする。
▶カードを3枚引く。
▶このターン、次に召喚する自分のクリーチャーのコストを最大3少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。そのクリーチャーが出た時、このターン、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)

DMRP-18で登場した//呪文

3体タップ、3ドロー、疑似《キリモミ・ヤマアラシ》効果、この3つの内から1つをモードで選べる。

3コストにして《サイバー・ブレイン》と同等の3枚ドローができるのは驚異的。長年基本的なドローソースとして使われてきた《エナジー・ライト》が3コストで2枚ドローだったことを考えると目を見張るものがある。序盤は手札補充ハンドアドバンテージを得て、中盤からはタップブロッカーを寝かせられる。相手が序盤からビートダウンを仕掛けて来るなら疑似《キリモミ・ヤマアラシ》効果で殴り返しによる反撃ができるなど、中速ビートダウンで必要とされる能力が一式揃っていると言える。

ドローによって2枚目以降を引いて持て余しがちになるというドロースペルのジレンマも克服していると言える。

3色かつ色事故防止に優れる自然が含まれていないため、序盤に手打ちで唱えられないこともしばしばある。基本的に白青赤だけで組まれたデッキでの採用となるだろう。ただし《ナゾの光・リリアング》《ミラクル1 ドレミ24》《蒼狼の大王 イザナギテラス》踏み倒しできる範囲内のため、デッキビルディング次第ではある程度ごまかしが効く。

チャージャーのような3→5の動きに繋げることはできないため、主に4コストから動き始めるデッキでの採用となる。文明の縛りもきついため、1コスト重くなっても《サイバー・ブレイン》などを採用した方が安定する場合もある。

《禁時混成王 ドキンダンテXXII》《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》など、相手のターンに唱えることで、3体タップによって相手のアタッカーの足止めができ、防御札としても機能する[1]

登場時の環境を考えると、【5色コントロール】の新戦力として期待できるか。《フェアリー・ミラクル》とのシナジーは当然のこと、手札に抱えた選択肢の数が強さに直結する《ナウ・オア・ネバー》とも相性が良い。劣化《キリモミ・ヤマアラシ》効果も《メガ・マナロック・ドラゴン》アタックトリガーシナジーする。

相手ターン中にS・トリガーとして捲った《ナウ・オア・ネバー》から《龍風混成 ザーディクリカ》を呼び出した際にタップ効果を使えば防御札にもなる。3体もタップできれば打点ずらしとして十分なケースが多いので案外バカにならない。

的に【白青赤ドギラゴン閃】での運用も考えられる1枚。4ターン目に始動する安定性重視の構築・プレイングにおいて重宝するだろう。

環境において

DMRP-18期時点では、【5色コントロール】にピン差しされているケースが散見される。

DMEX-16期に《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》などを採用した【白青赤天門】が確立すると、そのパーツとして出世を果たした。ドローが必要ない時にタップ効果を使って《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》アタックトリガーの的を作るという使い方もある。自身から3→4と繋がる《イグゾースト・II・フォー》との同時採用の基盤もざらになった。

DMBD-16DMBD-17期には【白青赤鬼羅.Star】のパーツとしても流行。オマケのように考えられていた疑似《キリモミ・ヤマアラシ》効果も、《奇天烈 シャッフ》呪文ロック能力を増幅させるために役立てられている。

青黒緑基盤対面ではタップ効果もそれなりに使う。【白青赤鬼羅.Star】には《蒼狼の大王 イザナギテラス》のように意外な角度から軽量級呪文コスト踏み倒しできるカードもあるため、タップキル用カードとしての取り回しは案外良い。また、《流星のガイアッシュ・カイザー》はあくまで相手がこのカードの持ち主のクリーチャーへの攻撃を行うことを制限しないため、タップキルの手筈さえ整えば《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》のパワー500の差が活用できる。

DM23-EX2では、白青赤デッキであっても《T・T・T》を蹴落とす可能性のある対抗馬に《パンドラの記憶》が登場した。
その呪文1枚では《T・T・T》には勝てないものの、《パンドラの記憶》《超次元の王家》超次元送りした場合に限り《T・T・T》より質の高い実質3ドローができる。
そちらは4×2という大きなデッキスロットを奪ってしまうことと、《超次元の王家》が引き込めないと弱体化するという見え見えの欠点が考えられたものの、実際には次々と目新しいアーキタイプが開拓されているのが実情である。
やはり3色カードは3ターン目に使うためのマナ置きが厳しく、初動目的では単色カードに後れを取っていたことと、《パンドラの記憶》自体の3ドローで《超次元の王家》を思ったより集めやすかったのが要因だろう。

なお、《蒼狼の大王 イザナギテラス》を採用した【白青赤鬼羅.Star】【白青赤ライオネル.Star】では《T・T・T》と《パンドラの記憶》はライバルというより両採用しやすい関係となる。

《絶望神サガ》殿堂入り後付近から現在(※この執筆時点はDM24-SD1DM24-SD2DM24-SP1期)に至るまで、白青赤メタビート系が環境から自然消滅しており、色拘束の観点から採用できるアーキタイプが皆無とも言える状態になっている。単純に手札を増やしたいデッキなら【白緑巨大天門】など《巨大設計図》基盤、デッキカラーで文明は支払える【5色ザーディクリカ】【白青赤緑ドラグナー】にはこの多色カードを入れる枠がない、コスト踏み倒しで文明を無視して唱えるにも《蒼狼の大王 イザナギテラス》《終斗の閃き マトリクス》を採用したデッキに入っている話もさっぱり聞かない。

DMGP2024-1st』終了後の時点では【白青赤ゴスペル】で選択肢の範囲に入る。
そちらが積極的に多色マナゾーンに逃がしたいデッキで3ターン目に単色マナチャージして3色の呪文を唱えられる保証はないため、5枚目以降の《氷柱と炎弧の決断》という調整枠で、採用するにしても2枚程度多色マナ基盤として挿す程度の扱いになることもある。
一方、多色の問題さえ解決できれば3ドローに使えるだけでなく、合計5マナで《T・T・T》のキリモミモードから《水晶の王 ゴスペル》を走らせることもできる利点がある。

性質について

  • 3色という制約があるとはいえ《エナジー・ライト》以来実に18年の時をかけて3コストでの純ドロー枚数が更新されたことになる。このことから見ても初期のドロー軽視によるゲームバランス崩壊を開発が相当に重く見ていることが窺える。
    • しかし、条件付きのカードも含めるなら《超七極 Gio/巨大設計図》など2マナ4ドローとなりうるカードも許容されたりしている。かつて手札の枚数の多さを理由に環境一強に君臨していた《アストラル・リーフ》が暴れた時代はインフレで過ぎ去っており、ドロー枚数だけで強さを判別できるわけではない。最もその《超七極 Gio/巨大設計図》《巨大設計図》殿堂入りによって5枚積みまでしか積めなくなったように、いくら条件付きといえど再現性を高めすぎることはやはり許されていないため、《T・T・T》の「3色で3ドロー」という調整はちょうどいい塩梅なのかもしれない。

その他

  • 一度に3つの「S」と名付けられた効果が発動する《S・S・S》とは対照的。
  • 白青赤の呪文だが、イラストには「混成」の特徴であるモザイクではなく、白黒緑である「接続」の特徴であるネジが描かれている。
  • 英単語で書くと《The Triple Three》になり、ちゃんと頭文字でTTTになっている。

サイクル

王来篇通常エキスパンションに収録されたアルファベット3文字呪文サイクルレアリティは全てレア
過去に登場した呪文がモチーフとなっている。

関連カード

フレーバーテキスト

収録セット

参考


公式Q&A

Q. バトルゾーンに自分のカードが1枚もない状況で、自分は《T・T・T》を唱えて、手札から《ドラン・ゴルギーニ》のコストを3少なくして召喚しました。その後、同ターン中に自分が光のクリーチャーを3体出した場合、最初に出した《ドラン・ゴルギーニ》は「スピードアタッカー」で攻撃できるようになりますか?
A. いいえ、光のクリーチャーまたは光のタマシードが4つ以上になっても、その《ドラン・ゴルギーニ》は「スピードアタッカー」を得ていません。
《T・T・T》は、召喚してバトルゾーンに出たクリーチャーに「スピードアタッカー」の能力を与えます。この《ドラン・ゴルギーニ》は出たタイミングではタマシードでしたので、「クリーチャーに「スピードアタッカー」を与える」という効果が適用されていません。
引用元(2022.9.20)


[1] 同弾で収録されている《禁時混成王 ドキンダンテXXII》は色が同じである点でも相性がよく、恐らくデザイナーズコンボだろう