青黒(あおくろ)ゲンムエンペラー】

《∞龍 ゲンムエンペラー》能力でコスト5以下のクリーチャーの能力(ブロッカーなど)とコスト5以下の呪文を無視してダイレクトアタックを決めるデッキ

∞龍 ゲンムエンペラー KGM 水/闇文明 (∞)
クリーチャー:∞マスター・ドラゴン/チーム零 ∞
<ムゲンクライム>4(自分のクリーチャーを4体タップして、[水/闇(4)]支払って、このクリーチャーを自分の手札または墓地から召喚してもよい)
∞ ブレイカー(「∞ブレイカー」を持つクリーチャーは、相手のシールドを好きな数ブレイクできる)
ブロッカー
コスト5以下のクリーチャーの能力とコスト5以下の呪文の効果を無視する。

主要カード

《∞龍 ゲンムエンペラー》核。ムゲンクライム4。攻撃できない能力やコスト5以下のクリーチャー・呪文を無視できるフィニッシャー
《戯具 ザンボロン》ムゲンクライムでタップすると手札補充
《バブル・ボール》
《滅亡の起源 零無》/《零龍》サブプラン。展開を邪魔してくる相手への牽制手段となる

候補ムゲンクライム

カード名ムゲンクライム備考
《幻龍 ゲンムエンペラー》水/闇4cipで3体バウンス攻撃時に3枚ハンデス
《龍月 ドラグ・スザーク/龍・獄・殺》水/闇4cipで4回GR召喚/手札交換+GR召喚
《無量大龍 ドゥエ・ミリオーニ》水/闇3cipまたは攻撃時に-11000ものパワー低下。敵獣破壊時に1ドロー
《無量大龍 ノヴェ・シエントス》3cipまたは攻撃時に1体相手依存山札の上または山札の下
《罪無 ビコハン極》水/闇3バウンスランダムハンデスを放つS・トリガー獣
《罪無 スピンナ極》3cipで敵全体-3000のパワー低下ミラーマッチにも強くなる
《那由多 アストロ宙ノ》水/闇2cipタップしている味方の数手札交換
ムゲンクライムタップした味方をスレイヤー付与で守る
《罪無 ウォダラ垓》2cipで2ドロー。《ザンボロン》を種に大量ドローを狙う
《罪無 ミズゲム垓》2cip手札交換する攻撃できないブロッカー
《罪無 ドロキオ垓》2S・トリガー獣ブロッカータップ誘発プリン効果
《罪無 ジョイダム垓》水/闇2cipでコスト3以下をリアニメイト
《罪無 バドミン垓》2cipセルフハンデスするスレイヤー。クライム元として優秀
《闇参謀グラン・ギニョール》水/闇2S・トリガー獣cipバウンスor墓地肥やし&手札補充
《罪無 ビカビカ兆》1水の最軽量ムゲンクライム持ち。準バニラだが維持が効く
《罪無 ターボ兆》1闇の最軽量ムゲンクライム持ち。攻撃できないブロッカー
逆スレイヤー持ちだがムゲンクライムを何度も起動できる

候補メタカード

《デュエマの鬼!キクチ師範代》様々なデッキに刺さる妨害札。逆に自分にはほとんど影響がない
《禁術のカルマ カレイコ》
《星空に浮かぶニンギョ》GS。手札以外からのマナブーストマナ送り墓地送り置換
《飛ベル津バサ「曲通風」》GS。相手の山札確認全般を「山札の上1枚を表向きにする」に置換
《異端流し オニカマス》の合うアンタッチャブル持ちのコスト踏み倒しメタ
ダイレクトアタック要員にも
《マタドール・マルクーゼ》闇のコスト踏み倒しメタ
耐性がなくパワーも低いが《轟く侵略 レッドゾーン》には狙われにくい
《凶鬼77号 ビムナム》
《封魔ゴーゴンシャック》呪文を2コスト加重。前者は自分も対象だがパワー重視での採用もアリ
《ガチャンコ ミニロボ1号》
《虚構の影バトウ・ショルダー》の同上。刺さる相手にはとことん刺さる
《幽影アイザック・フック》同上。コスト加重は1で固定だが超GRゾーンへアクセス可能
《埋め立てロボ・コンクリオン》墓地利用メタ。素のコストが軽い
《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》同上。G・ゼロブロッカー。自分も対象だが山札回復ができる
《停滞の影タイム・トリッパー》相手のマナタップイン。素のコストが軽い
《凶鬼02号 ドゴンギヨス》同上。パワーが6000と高い上にスレイヤーまで持つ強力クライム元。
ムゲンクライム持ちを捨て《手札の儀》《墓地の儀》に貢献
《ガチャンコ ミニロボ3号》仕込み・ギャラクシールドメタ
《堕呪 ウキドゥ》こちらは盾落ちケアやキャントリップ墓地肥やしまで可能。
ただし呪文であるため《Wave All》がなければ頭数は増えない

その他候補カード

《戦略のD・H アツト》水/闇2コストcip手札交換
《戯具 ドゥゲンダ》同上。こちらは手札交換強制
《【問2】ノロン⤴》
《戯具 ザンブロク》ディスカード代替コストに出せるムゲンクライムの種。
前者はクリーチャーかつマナゾーンが4枚以上、後者はを2枚
《神出鬼没 ピットデル》
《ステニャンコ》《復活の儀》を達成しつつムゲンクライム持ちを再利用できる。
自身もスレイヤーでありクライム元として優秀
《暗黒鎧 ザロスト》ターンのはじめに自己リアニメイトできるブロッカー
頭数も増えるがシールド焼却である点は注意
《ねじれる者ボーン・スライム》コスト1の出しやすいブロッカー
後者は2体にプリン効果を与えるS・トリガー
《水面護り ハコフ/蓄積された魔力の縛り》
《戯具 ヴァイモデル》S・トリガー獣。3枚の墓地肥やしウィニーリアニメイト
《終末の時計 ザ・クロック》ターンの残りをとばすS・トリガー獣
《ヴァイモデル》で墓地からもカウンターが可能
《エメラル》シールド交換S・トリガーを仕込む。
後者は1コスト高いがブロッカーも併せ持つ
《アクア・スーパーエメラル》
《伊達人形ナスロスチャ》狙いのムゲンクライム持ちを山札から墓地へ落とす
《暗黒鎧 ダースシスK》1体スーサイド手札山札の上1枚を代替コストに召喚
《ドンドン吹雪くナウ》S・トリガーサーチバウンス
《無限皇帝の顕現》墓地肥やししつつコスト2以下になるように2体までリアニメイト
《闇王ゼーロ》このデッキコスト踏み倒し条件が満たしやすい。
墓地肥やし後、無条件でクリーチャーを1体をリアニメイト
《戒王の封》S・トリガー《幻龍 ゲンムエンペラー》リアニメイト
《ブラッディ・タイフーン》墓地肥やしサーチ
《罪恐!零MAX》モードで2体にプリン効果/墓地肥やし&墓地回収
《Wave All ウェイボール》各ターン、最初の呪文詠唱後にGR召喚。呪文を多く採用するなら。
パワー5000かつクリーチャーに対するアンタッチャブルと破格
《*/零幻ルタチノ/*》手札交換。さらに超GRゾーンへアクセス
《幽具リンリ》超GRゾーンへアクセスできる墓地肥やし
《キクチ》《カレイコ》の影響を受けるので注意
《幽具ギャン》

候補GR

このデッキの回し方

序盤は小型クリーチャーを並べムゲンクライムで中型クリーチャーを出す。終盤はムゲンクライム4で《∞龍 ゲンムエンペラー》を出し相手の受け札と自軍小型クリーチャー攻撃できない能力無視して総攻撃を仕掛ける。
除去の激しいデッキ相手には零龍卍誕を狙い、相手の場を壊滅させた所でワールド・ブレイカーと除去耐性に任せて殴りきる。

長所・短所

低コストのクリーチャーが全体的に多く、除去手段の乏しいデッキ相手ならばバトルゾーンを一瞬で埋め尽くす。圧巻のコスト∞を持つ《∞龍 ゲンムエンペラー》も大体4ターン前後で着地可能であり、余程ファッティ重視のデッキ相手でない限り強烈な被害を与える事が可能。

  • その関係上、ほぼすべてのカードがコスト5以下のクリーチャー・呪文であり敵獣除去にも手を回しにくい【カリヤドネループ】は格好の標的。序盤に墓地肥ししている間に展開する事で《∞龍 ゲンムエンペラー》のストレート着地も決まりやすく、その上一度着地すると除去手段も含めて封殺してしまうためデッキコンセプト自体を完全崩壊させられる。

ムゲンクライム墓地からでも使えるため、手札が枯渇しても大丈夫でありハンデスデッキなどにも強い。4マナ以上溜まれば手札を1枚切る事でノーコスト召喚が可能な《戯具 ザンブロク》の存在も大きく、ムゲンクライム持ちを捨てていけばノーダメージで展開・墓地肥し・蘇生が可能。
手札を経由する踏み倒しや墓地肥やしがほとんどであるため《デュエマの鬼!キクチ師範代》《禁術のカルマ カレイコ》もさほど脅威とならず、むしろこちらが使用する事すら可能。この場合先述の【カリヤドネループ】との対面がより安定する他、【連ドラグナー】等の山札からの踏み倒しに依存したデッキにも対応できる。

手札に関しても《戯具 ザンボロン》を初めとしたドロー手段も多くあり枯渇しにくい。特に《ザンボロン》を種に《罪無 ウォダラ垓》を出すと一度に3~5ドローする事もザラであり、ムゲンクライムの柔軟性も相まって手札重視か墓地重視の戦法を状況に応じて使い分けられる。

強力な受け札も多く積む事が可能で、ムゲンクライムを併せ持つ《罪無 ドロキオ垓》《罪無 ビコハン極》を初め、水の定番トリガーである《終末の時計 ザ・クロック》、墓地から《クロック》等を飛ばせる《戯具 ヴァイモデル》とどれを取っても魅力的な物揃い。しかもほとんどのトリガーがクリーチャーであるため、速攻を受けても残ったクリーチャーからムゲンクライムで展開して反撃可能。

ムゲンクライムの発動には場のクリーチャーの存在が必須事項であるため、大量除去が得意な【青黒緑デッドダムド】等は非常に苦手。またパワーラインも《∞龍 ゲンムエンペラー》以外は低く、小型一掃系の効果であっさり壊滅する。さらにムゲンクライム使用時は自軍を大量にタップするため、直後の殴り返しで数を減らされるのも辛い所。ただし《零龍》を採用する場合は《墓地の儀》《破壊の儀》の存在により大量破壊にはある程度対応可能。

墓地重視の戦法を取る場合、墓地利用メタカードなどを使われたら一から肥やし直しになってしまう。幸いにもこのデッキは昨今の墓地利用デッキと違い墓地を肥やさずとも戦える部類であるため、墓地利用メタの気配を感じたら手札重視の戦法に切り替えよう。

殿堂カードとはいえ《時の法皇 ミラダンテXII》は危険。防御札の悉くがコスト7以下のクリーチャーであるため、これ1枚で詰みに陥る事もザラ。
同じく《単騎連射 マグナム》も危険だが、こちらは墓地の枚数によっては《墓地の儀》or零龍卍誕で対処可能。

ただし忘れてはならない欠点はこのデッキの2大フィニッシャー、《∞龍 ゲンムエンペラー》《零龍》絶対に共存不可能である事。
《∞龍 ゲンムエンペラー》ロックは自分自身にもかかり、《∞龍 ゲンムエンペラー》存在下で《零龍》が卍誕した状態になろうものなら《零龍》は効果を失い自滅、即敗北となるため、どちらか一方が降臨したらもう一方を軸に置いた戦術は一切取れなくなってしまう。戦況の見極めは他デッキ以上に重要となる。

コスト5以下ではなく《∞龍 ゲンムエンペラー》で無視できない《ZERO ハンド》には警戒しておきたい。
幸いにもムゲンクライムはマナコストを支払ってカードを使える能力であり侵略ZEROの発動条件を満たさない[1]《闇王ゼーロ》《戯具 ヴァイモデル》《罪無 ジョイダム垓》など、ムゲンクライム以外での踏み倒しが注意すべき部分となる。

  • 《ZERO ハンド》で《ゲンムエンペラー》を除去される場合は、逆にこちらのメタクリーチャーや低コストS・トリガーも復活するという事も意味している。
    種類や数によっては、《ゲンムエンペラー》orその他低コストクリーチャーのどちらを取るかの択を迫る事が可能。うまく行けば貴重な除去手段を無駄撃ちさせるプレイングもできる。

【青黒緑ゲンムエンペラー】

【青黒ゲンムエンペラー】に自然のリソース確保要員、コスト踏み倒しメタを投入し、フシギバース戦術も加えた型。早い話が終期型の【ゼロ・ルピアループ】の基盤を参考にした型である。

《「敬虔なる警官」》《Disジルコン》のおかげで【我我我ブランド】には有利。また、除去やメタクリーチャーを駆使することでフィニッシャーが着地しないままで十分勝てる場合も多い。

環境において

DMPCD-01DMPCD-02期からオリジナルで流行。

DMEX-18期には《極楽鳥》マナを出す前提で《BAKUOOON・ミッツァイル》を採用した型がアドバンスで4位入賞した。

DMGP2022』Day2(オリジナル)では青黒緑型がベスト16に進出。ベスト128には3人残った。

DM22-RP2発売10日近く前には【緑単オービーメイカー】折衷型がオリジナルで4位入賞した。

《十番龍 オービーメイカー Par100》を搭載し、そちらに寄せた【青黒緑ゲンムエンペラー】(【青黒緑オービーメイカー】)は、『DMGP2022』成績上位者とDMPランキング2022年下期上位者合計32人を対象とした「DM最強位決定戦」(アドバンス&オリジナル)でベスト8進出者が使用。予選では使用率2位となる参加者31人中6人が使用している。

2022年12月後半ごろになると、《CRYMAX ジャオウガ》が事実上のメインフィニッシャーとなって《∞龍 ゲンムエンペラー》が2枚投入のサブプランに降格した型が浸透。ただし、それ以前の11月の終わり頃のアドバンスでは、ムゲンクライムを繋ぎの《罪無 ウォダラ垓》《闇参謀グラン・ギニョール》に絞り、《∞龍 ゲンムエンペラー》を全抜きし、【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】へと移行した型がチャンピオンシップ優勝を果たしている。《∞龍 ゲンムエンペラー》着地までに実際のところ5ターン程度かかるケースも珍しくない上に出せても腐る対面がそれなりに目立つようになり、また《CRYMAX ジャオウガ》の方が出したターンに勝ちきれることやフィニッシュに失敗しても2コスト以下のメタクリーチャーが有効なまま残っていて好都合であることを評価されて、メインフィニッシャーの枠を奪われてしまった形となる。

しかし、2023年9月初頭の300人規模のオリジナルのチャンピオンシップ(リモートデュエマ)では【青黒緑CRYMAX ジャオウガ】との折衷型が3位入賞、サブフィニッシャーとして復活した。そちらの型には《∞龍 ゲンムエンペラー》以外のムゲンクライム札が入っておらず、《終末の時計 ザ・クロック》やそれを出すための《戯具 ヴァイモデル》のようなカウンター札と、《タルタホル》《天災 デドダム》などのマナやリソースを伸ばす札の両方にムゲンクライム元として残るクリーチャーが多数搭載されており、《CRYMAX ジャオウガ》がメインフィニッシャーではあるものの《∞龍 ゲンムエンペラー》を早出しすることも現実的に狙っている構築となる。
この頃の環境は【白赤アーマード・サムライ】《堕∞魔 ヴォゲンム》採用型の【青魔導具】など《∞龍 ゲンムエンペラー》が重いデッキが増えており環境的に追い風だったと言える。

現在では《∞龍 ゲンムエンペラー》が有効な環境でも、このような専用デッキではなく白青黒型の【ヘブンズ・ゲート】【青黒闇王ゼーロ】等で早出し手段を用いられることが多いが、《十番龍 オービーメイカー Par100》《CRYMAX ジャオウガ》との親和性であったり、《天災 デドダム》をはじめとする優秀なクリーチャーをムゲンクライム元として自然に採用できること、またムゲンクライムを使えばマナをタップしての召喚扱いになることなどから敢えてこちらの型を使った方が良いこともあるので、そのような環境での活躍は今後も見込めるだろう。

参考


[1] このデッキでは無関係だが、【ゼロ・ルピアループ】のギミックでクリーチャーのタップだけでコストの支払いをしたら、それは「コストを支払わずにクリーチャーを出した」扱いになる。