偽りの王(コードキング) モーツァルト》

偽りの王 モーツァルト P(SR) 闇/火/自然文明 (11)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/アンノウン 17000
T・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、ドラゴン以外をすべて破壊する。
相手のドラゴンは攻撃できない。

DMD-07で登場した//自然キング・コマンド・ドラゴン/アンノウン

場に出すだけでドラゴン以外をすべて破壊し、破壊を免れた相手のドラゴンにさえも攻撃を禁止するという強力な能力を持つ。

2つの能力が噛み合っているおかげで制圧力が高い。
場に出せば確実に相手の動きを制限でき、膠着状態から突破口を開ける。特に相手の《勝利宣言 鬼丸「覇」》を事前に止められるのは大きく、早期に召喚できた場合、【連ドラ】のようなドラゴン主体のデッキを黙らせることができる。

問題は11マナという莫大な召喚コスト
黒赤緑という構成は完全にビートダウン向けであり、普通に召喚しようとすれば、マナが貯まる前に息切れする。

使うのであれば、【連ドラ】に組み込んだり、ドラゴンを中心にした【獰猛ブラスター】に組み込んだり、《獰猛なる大地》で出したりするのが現実的だろう。これなら無理にを組み込む必要もなくなる。
《獰猛なる大地》で出した場合は、場にいる自分のファイアー・バードなどを埋め、相手にはマナから場へドラゴン以外、場からマナへドラゴンと言ったような操作をすると無駄が少ない。
ドラゴン・ゾンビを中心に据える場合は《魔龍バベルギヌス》もひとつの手である。

いずれにせよこのカードの登場により、7〜8マナで場のリセットが確実に可能になったと見なすべきだろう。

ルール

テキストには、ドラゴン以外の『何を』破壊するのかが書かれていない。2022/4/8ルール改訂以前はクリーチャーしか破壊され得なかったため、この能力は暗黙的に「ドラゴン以外のクリーチャーをすべて破壊する」能力であった。

2022/4/8ルール改訂によりクリーチャー以外も『破壊』できるようになり、このクリーチャー能力の適用範囲は広がった。
破壊対象として該当するのは(クリーチャーなどの)エレメントコア星雲である[1]

  • 封印そのもの、カードの下にあるカードは破壊できないという裁定が出ている(参考)。一応、これらのカードも定義上は『破壊』されうるカード群だが、このカードの除去には引っかからない。
    • カード指定除去ではないことと、総合ルール200.3aの例が根拠として参考になりそうである。無月の門はバトルゾーンから種族を探すが、ドルスザクの下や《卍 新世壊 卍》の下にある魔導具を能力のコストに使うことができない裁定となっている。ここで「魔導具の特性が無視されているから選べない」のではなく「魔導具かどうか参照できないからそもそも候補から除外される」と解釈すれば、《モーツァルト》でも「ドラゴン以外かどうか参照できないからそもそも候補から除外される」として無特性の封印が破壊されないことに筋が通る。

他のカード・デッキとの相性

環境において

登場当初から【ミラクルとミステリーの扉】を直截に強化する札として認識され、そちらが殿堂入りで消滅するとリペア版の【獰猛ブラスター】【ミステリー・キューブ】で活躍を続けた。エピソード2期に環境を定義していた《永遠のリュウセイ・カイザー》タップインに屈しないパワーも魅力であった。

革命編環境には【モルトNEXT】の主要除去としてその屋台骨を支えた。《革命の鉄拳》との相性は最高の一言であり、このカードのパワーを参照すれば3コストにして17000火力を放つことができる。《ボルシャック・ドギラゴン》で捲ると、ドラゴンでなければ原則何でも破壊できる強力な除去としてその力を振るう。特にこのカードを《ボルシャック・ドギラゴン》の革命0トリガーで捲ってそのcipを使うことは、革命編環境で猛威を振るった【レッドゾーン】の猛攻を切り返す貴重な手段であった。

しかし革命ファイナル環境《スクランブル・チェンジ》が登場して【モルトNEXT】がカウンター型から速攻型にシフトすると、11コストと重いこのカードは呼び声が掛からなくなった。

新章デュエル・マスターズ環境【ブライゼシュート】が環境入りしていたため、そちらの定番札として力を振るった。相手がドラゴン中心のデッキであれば、《黒神龍ブライゼナーガ》によって自らシールドを0枚にするというスーサイドのリスクを軽減できた。

S・トリガー獣への対策としてもそこそこ優秀であり、《終末の時計 ザ・クロック》など出た時点でターンを確実に凌がれるものでなければ、後から《爆熱DX バトライ武神》などでの踏み倒しによって出たこのカードで処理して1ショットキル失敗時の反撃をケアできる。攻撃ロックも特にドラゴン推しの革命ファイナル環境では強力であり、出ればそれだけで勝負を決めかねない1枚であった。

ただ、双極篇環境【モルトNEXT】《爆熱天守 バトライ閣》を実質的に没収されたことによって環境から姿を消すと、入る環境デッキが無くなってこのカードの需要も冷え込んだ。また、少数ながら環境に残った革命チェンジ特化型の場合、そもそも重すぎる上に踏み倒しの手段も無いのであった。

それでも、超天篇環境重量級構築の【モルトNEXT】が幾分か復権し、DMEX-06《爆銀王剣 バトガイ刃斗》が登場して一時期環境のトップに立つとこのカードも《爆熱王DX バトガイ銀河》で狙って出せる大規模除去・ロック持ちして評価が上がった。マナ基盤としての役割、カウンター性能から【5色蒼龍】でも出番を貰った。

その後、ミッツァイル・マスターズの到来によって重量級カードを重用する【モルトNEXT】は退潮したが、十王篇環境【不死鳥モルトNEXT】がそこそこの位置に付くとこのカードも再浮上した。《爆熱王DX バトガイ銀河》との組み合わせによって、返しのターンに確定除去を受けない限り風穴が開かない防御態勢が整うことになる。

DMBD-19DMBD-20期には、《一王二命三眼槍》敗北回避能力を発動するためのマナ基盤としてこれを3枚入れた【赤緑ボルシャック】がオリジナルのチャンピオンシップ準優勝を果たしている。優秀なボルシャック基盤のおかげで11コスト払って素出しする場面もまるで皆無ではない。その後も、『超CSIV 福岡』に前後して流行に至った【赤緑モモキングRX】でも同様に使われる。

その他

  • 破壊に関する裁定変更の時点で、クロスギアはすべてが非ドラゴンであったため、カードタイプ:クロスギアならかつては問答無用で破壊できていた。が、《竜牙 リュウジン・ドスファング》のようにドラゴン種族を持つクロスギアの登場で覆された。

デュエル・マスターズ プレイスでは

偽りの王 モーツァルト SR 闇/火/自然文明 (11)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/アンノウン 17000
T・ブレイカー
バトルゾーンに出た時、ドラゴン以外のクリーチャーをすべて破壊する。
相手のドラゴンは攻撃できない。

DMPP-19で実装。こちらでもスーパーレアに設定された。

  • こちらにおいても、2022/4/8以降のルールに準拠した「破壊」処理を行っていた(つまり、ドラゴンでないクロスギア墓地に置く対象になっていた)。しかし、この挙動は不具合であって、クリーチャー以外は破壊できないように修正されるというアナウンスが発表された。
    • 効果処理の変更後、新弾登場の不具合修正などの更新も兼ねて、能力テキストも効果処理と同一になるように変更もされた。変更前のテキストは以下の通り。
      バトルゾーンに出た時、ドラゴン以外をすべて破壊する。
  • 「この素晴らしい世界に祝福を!」コラボでプライズカードが収録された。《モーツァルト》のと似た武器を構えたゆんゆんが描かれており、ボイスも彼女が担当している。

フレーバーテキスト

収録セット

デュエル・マスターズ

デュエル・マスターズ プレイス

参考


公式Q&A

  • 2つ目の能力について

Q.自分の、下に《暴嵐竜 Susano-O-Dragon》が置かれた《神歌の歌姫 アマテラス・キリコ》がバトルゾーンにいる状況です。
この状況で自分は《偽りの王 モーツァルト》をバトルゾーンに出したのですが、その「出た時」の能力で墓地に置かれるのは《神歌の歌姫 アマテラス・キリコ》のカードのみですか?
A.いいえ、《暴嵐竜 Susano-O-Dragon》《神歌の歌姫 アマテラス・キリコ》の両方が墓地へ置かれます。
《偽りの王 モーツァルト》の能力は、カードを指定する能力ではありませんので、ドラゴンではない《神歌の歌姫 アマテラス・キリコ》は、クリーチャーとして破壊されることになります。進化クリーチャーが破壊された際、進化元のカードも同時に墓地に置かれますので、《暴嵐竜 Susano-O-Dragon》も墓地に置かれることになります。
引用元(2022.4.8)

Q.《偽りの王 モーツァルト》の「出た時」の能力はドラゴン以外をすべて破壊できますが、クリーチャー以外のカードも破壊されますか?
A.はい、種族にドラゴンを持たないカードであればすべて破壊されます。例えば、《ジャスミンの地版》《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》《メガ・イノポンドソード》《銀河大剣 ガイハート》などはドラゴン以外のカードですので、この能力ですべて破壊されます。
また、ドラゴン以外の進化クリーチャーなど、複数枚のカードで構成されているクリーチャーが破壊される場合、それはカードとしてではなくクリーチャーとして破壊されるので、進化元やオーラのような構成カードも一緒に墓地に置かれます。
なお、特性が参照できないカードはこの能力によって破壊されません。例えば、ドラゴンの進化クリーチャーの下に置かれているカードや、封印されているクリーチャー、カードに付いている封印そのものは、特性が無視されているなどして参照できないカードですので、この能力の対象になりません。
引用元(2022.4.8)


[1] このうち、星雲は、必ず《滅亡の起源 零無》があるので破壊されない。コア《終焉の禁断 ドルマゲドンX》として「かわりにこのクリーチャーの禁断コアを2枚、このカードの下に置いてもよい」効果を使った場合、結果的に1枚も墓地に置かれず、本体が生き残りコアがその下に置かれる。
[2] 山札をシャッフルし,その後山札の上からをバトルゾーンに出しており、なおかつ《ホーガン・ブラスター》マナゾーンにあるため、《ミステリー・キューブ》と思われる