(はは)なる大地(だいち)

母なる大地 R 自然文明 (3)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。そうした場合、そのマナゾーンにあるカードの枚数とコストが同じかそれ以下の、進化クリーチャーではないクリーチャーを1体、そのマナゾーンから選ぶ。そのプレイヤーはそのクリーチャーをバトルゾーンに出す。
※プレミアム殿堂

DM-10で登場した自然コスト踏み倒し呪文

自分か相手どちらかに対し、バトルゾーンマナゾーンクリーチャーを入れ替える呪文である。

デュエル・マスターズというゲームでは、手札からマナゾーンカードを置いてゲームを進行させていく。
手札にあるカードは利用できるが、マナゾーンに置かれたカードは回収しない限り利用できなくなる。
かといってマナゾーンカードを置かないと手札からカードを使用することもできない、というトレードオフで成り立っている。

ところが《母なる大地》の本質は「マナゾーンにあるカードマナも生み出せるし、マナゾーンにあるクリーチャー手札から召喚するより少ないコストで利用できるようになる」というものであり、ゲームシステムに真っ向から反発する性能を持ってしまっている。
ついでに出せる文明に縛りもないため、「マナにある文明カードしか利用できない」というゲームシステムにも喧嘩を売っている。たとえデッキと一致しない1枚積みクリーチャーでも、マナに置いておけば出せる。

驚異的な自由度を持つカードであり、その性質はゲーム性を無視しているといっても過言ではない。またコスト踏み倒し対象の質によって無限にポテンシャルが高まるため、カードパワーが上がった今から見ればいかに規格外の呪文であるかがよくわかるだろう。

長らくは、「《母なる大地》が存在するデュエマ」として容認されてきたが、極神編戦国編グッドスタッフが要員が強化されるにつれ、順当に殿堂入りプレミアム殿堂入りを果たしていった。極神編で、DM-26サイクル《フェアリー・ミラクル》など強力なマナブーストが登場したのも大きく、中でも《龍仙ロマネスク》とは脅威の相性を誇り、プレミアム殿堂入りまでの間プレミアム殿堂コンビが設定されていた。
また、《母なる大地》の強さは純粋なカードパワーよりもその性質によるところが大きいため、特に子供には強さがわかりにくかった。大人のプレイヤーと子供のプレイヤーの格差となっていたのは事実であり、それもプレミアム殿堂入りとなった要因の1つだろう。

主な用途は自分のクリーチャーコスト踏み倒しである。
序盤は《青銅の鎧》《解体人形ジェニー》を、《鳴動するギガ・ホーン》《腐敗無頼トリプルマウス》などに入れ替えたり、それらを《フォース・アゲイン》のように出し入れすることでコントロールを補助する。場合によっては《アクア・サーファー》《ヘリオス・ティガ・ドラゴン》等の除去で盤面整理したりと、バトルゾーンマナゾーンにあるクリーチャーcip呪文感覚で行使できる。
後半はウィニーフィニッシャーに入れ替えてフィニッシュ用の盤面を作り上げればよい。軽さ故にその汎用性は留まることを知らず、低コスト進化元を出して即進化を狙ったり、同じく即G・リンクを狙ったり、展開後に《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》を出して猛攻を仕掛けたり、攻撃寸前に《呪紋の化身》《光神龍スペル・デル・フィン》を出してS・トリガーを封じたりとやりたい放題出来た。
序盤から終盤まで八面六臂の活躍を見せる驚異的な汎用性の高さを持ちながら、マナがたまった後の《母なる大地》が絡んだムーブは高い密度を誇り、手軽かつ素早くゲームエンド級の盤面を作り上げることが可能だった。

クリーチャーの入れ替えは相手のクリーチャーにも使用可能である。出すクリーチャーの選択権は自分にあるため、相手のフィニッシャーマナ送りにし《青銅の鎧》《幻緑の双月》などの小型に変換して無力化するなど、手軽な確定除去としても使うこともできてしまう。
相手のマナゾーンデメリット能力持ちのクリーチャーやキーカードがあればそれを引き摺り出すことも可能。現役時は《無双竜機ボルバルザーク》を引っこ抜く光景もよくみられ、不用意に《無双竜機ボルバルザーク》マナゾーンに置くのは禁物であった。相手のハンデス能力もちクリーチャーを出させて自分のマッドネスの誘発させたり、自分のクリーチャーがいない時に《魔刻の斬将オルゼキア》を出させて自壊させたりと、相手のカードを利用したトリッキーなプレイでアドバンテージを稼ぐことが出来た。

しかもS・トリガーまで付いており、防御札としての性質まで持っている。相手のクリーチャーを入れ替えれば、上記の確定除去の要素に加え召喚酔いでそのターンの打点を減らすことが出来る。自分のマナゾーンブロッカー除去能力持ちクリーチャーがいれば、自分に使ってそれらを防御札として活用できる。自分の使ったニンジャ・ストライクを種にするというテクニカルなプレイも見られた。
勿論、普通に自分のフィニッシャーを引き出してもよい。相手ターン中にS・トリガーの形でフィニッシャーを出すことが出来たなら、そのままゲームセットである。

ここまで出来てコストはたったの3。自分のクリーチャーに使う分には実質2である。
この軽さにより、ポテンシャルが無限に増加する中で、驚異的な汎用性・コストパフォーマンスを実現できてしまっている。
強弱を語る以前に、あまりにも好都合すぎるカードであり、プレミアム殿堂入りするのは必然だった。

登場して以来、自然文明の入ったデッキにはかなりの高確率で採用され、公式大会で入賞・日本一に至った自然入りのデッキにはほぼ確実と言っていいほど投入されていた。
現役の頃は自然の入ったデッキ必須カードとして扱われ、ビートダウンコントロール問わず盛んに4枚積みされていた。聖拳編から不死鳥編にかけては《無双竜機ボルバルザーク》《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》などのフィニッシャーが存在し、それらとセットで使われていた。

調整版や派生版となるカードも数多登場し、そのうち《母なる紋章》プレミアム殿堂入り《獰猛なる大地》殿堂入りを果たした。他にも部分的に能力を再現した《母なる星域》《父なる大地》があり、活躍している。
このカード環境や後のカードデザインに与えた影響は非常に大きい。数ある呪文の中でも、デュエル・マスターズの歴史を語る上では外すことができないカードであることは間違いないだろう。

  • プレミアム殿堂入りが発表された時、プレイヤーの間で長く話題になった。「最大級のプレミアム殿堂入り」という人もおり、未だにこのカードが人気であることが分かる。
    • このカードの底なしな強さは多くのプレイヤーに認知されてこそいたものの、同時に《母なる大地》によって多岐なデッキ構築やプレイングが可能になっていた。プレイ時に差がつきやすい玄人好みのカードとしても知られ、トリックプレイでの逆転劇など映えるゲームを演じることが出来た。特別憎しみを集めたカードではなく、別れを惜しむ声も多くみられた。
  • 漫画では勝舞勝利V(バベル)が使用。それぞれ逆転のチャンスをつくるなど、作中でも大暴れした。
    • 黒城戦やW(白凰)戦で勝利が使用したときは、S・トリガーとして登場。
      どちらの回でも追い詰められた状態であり、相手が《母なる大地》を除去することに使わなかったことに驚く点、その後このカードの効果対象を味方クリーチャーに適用することによって追い詰められる点で共通している。
      除去コスト踏み倒し、その両方をこなせるこの呪文の万能さを表現しているワンシーンと言える。
  • アニメ「チャージ」では、黒城vsL(ラブ)戦で両者がマナに使っている。

サイクル

DM-10 「聖拳編(エターナル・アームズ) 第1弾」の3コストコスト踏み倒し呪文サイクル

関連カード

収録セット

参考