【ドグライーター】
墓地からD2フィールドを踏み倒す能力を持つ大型革命チェンジ持ちクリーチャー《D2M2 ドグライーター》と、そちらと組み合わせる事で強力なシナジーを発揮するD2フィールド《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》のデザイナーズコンボを利用したリアニメイトデッキ。
D2M2 ドグライーター SR 闇/火文明 (8) |
クリーチャー:デーモン・コマンド・ドラゴン/マスター・イニシャルズ/アクミ団 11000 |
革命チェンジ:闇または火のコスト5以上のドラゴン |
W・ブレイカー |
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、クリーチャーを1体、自分の手札から捨ててもよい。そうしたら、D2フィールドを1枚、自分の墓地からバトルゾーンに出す。 |
このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、バトルゾーンに自分のD2フィールドがあれば、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド VR 闇/火文明 (7) |
D2フィールド |
S・トリガー |
自分のクリーチャーすべてに「ウルトラ・セイバー:多色クリーチャー」を与える。 (他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く) |
Dスイッチ:自分のターンのはじめに、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、各プレイヤーは自身のクリーチャーをすべて山札の一番下に置き、その後、進化ではないクリーチャーをすべて自身の墓地からバトルゾーンに出す。 |
通常のデッキでは出すのが難しい《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》を《D2M2 ドグライーター》で墓地から早期に場に出し、同時進行で墓地に落としたクリーチャーをDスイッチで一斉リアニメイト。逆に相手の場をリセットする事で完全制圧し、一気に攻勢を仕掛ける…というのがこのデッキの基本的な狙い。
必須カラーである闇/火を中心に、サイドカラーとして水が加えられる事が多い。
更にそこにリアニメイト対象の光や自然がタッチで投入され、4色または5色に近い内容になる事もある。
青黒赤で組まれる事が多く、序盤から軽量ウィニーによる墓地肥やしを行うという点は【墓地ソース】と似通っているが、そちらの代名詞である《暴走龍 5000GT》や《百万超邪 クロスファイア》が使われることが少なく、代わりにリアニメイト狙いの強力なファッティが投入される事があるのが最大の違い。
また、《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》のリアニメイト効果が非進化にしか対応していない事から、進化クリーチャーも少なくなる傾向がある。
リアニメイトを戦術の核とした中速ビートダウンとして組まれる事が多いが、状況がはまったときの制圧力の高さから【クリーチャーコントロール】としての側面もあり、構築の幅は意外にも広い。上手く回れば圧倒的な展開力と制圧力で相手を一方的に押しつぶす事ができるのが、このデッキの魅力である。
当然ながらリアニメイトするクリーチャーが墓地に無ければ意味が無いため、クリーチャー以外のカードの投入はできるだけ最小限にとどめたい。
主要カード
候補カード
ウィニーの候補
その他のサポートクリーチャー
リアニメイトの対象
S・トリガーの候補
クリーチャー以外のカード
超次元の候補
このデッキの戦い方
まずはウィニーから《第3種 ベロリンガM》などへの革命チェンジを狙う。
《戦略のD・H アツト》などの手札交換や《終焉の開闢》などの墓地肥やしと墓地回収を同時に行えるカードを使うと、前述の革命チェンジ持ちクリーチャーを手札に呼び込みやすい。
攻撃可能なウィニーと革命チェンジ持ちクリーチャーが揃ったらすかさず革命チェンジを行う。この時までには《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》を1枚は墓地に落としておきたい。可能なら革命チェンジ持ちに擬似除去耐性を付ける《黒神龍グールジェネレイド》、踏み倒しメタの《単騎連射 マグナム》、スピードアタッカーを付加できるクリーチャー、リアニメイト狙いのファッティなども落とせるとなお良い。
バトルゾーンに《D2M2 ドグライーター》に繋がる革命チェンジ元、墓地にある程度のクリーチャーと《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》が揃ったら、デッキの核である《D2M2 ドグライーター》に革命チェンジを決める。効果でリアニメイトしたいクリーチャー(無ければ最悪手札に戻った革命チェンジ元でも良い)を手札から捨てて、墓地から《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》をバトルゾーンに出す。
ここで注意しなければならないのが、《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》のDスイッチ発動までのタイムラグの存在。そちらのDスイッチの発動タイミングは次の自分のターンのはじめなので、その間はどうしても守りが手薄になりがち。Dスイッチが発動するまでは殴り返しなどに専念し、シールドへの攻撃はなるべく控えたい。
また、この時《ドグライーター》とD2フィールドの相乗効果でクリーチャーがバトルゾーンを離れるだけで除去を放てる事は覚えておきたい。革命チェンジやニンジャ・ストライク、自壊効果など意外な物が除去札に化けるので、時間稼ぎの為に是非活用したい。
1ターン耐え切ったら忘れずにDスイッチを発動させる。効果でお互いのクリーチャーが全て山札送りとなるが、自分の多色クリーチャーはウルトラ・セイバーで守るか、もしくは自身を選んで自壊させれば結果的にバトルゾーンに戻ってくる。ウルトラ・セイバーを適用できない単色クリーチャーに関しても他の多色クリーチャーを守る為にわざとウルトラ・セイバーで破壊すれば、後でバトルゾーンに戻せる。
山札送り(ウルトラ・セイバー)の処理が終わると間髪入れずに双方の非進化クリーチャーがリアニメイトされるが、その後で《D2M2 ドグライーター》の「離れた時」の能力が発動し、山札送り(またはウルトラ・セイバーによる破壊)されたクリーチャーの数だけ相手にクリーチャーを破壊させ、手数を大幅に減らすことができる。
この時《単騎連射 マグナム》をリアニメイトしていれば、置換効果により《ドグライーター》の効果を使うまでも無く完封させられる。
リアニメイトされる手数はデッキ構成にもよるが8体前後ほど。明らかにオーバーキルだが上手く回せば20体に迫る数が並ぶ事も。リアニメイトした大量のウィニーは《D2M2 ドグライーター》をウルトラ・セイバーで守りながら除去を放つ鉄砲玉に、そしてブロッカーは擬似的にスレイヤーを得た様な状態となるので、普通のデッキではまず対処できない強力な布陣が完成する。
また、出し直したクリーチャーはcipを再使用できる為、墓地に2枚目の《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》と《D2M2 ドグライーター》があれば、そちらのcipで手札を捨てることでD2フィールドを張り替え、Dスイッチをリロードすることが可能。
もし2枚目のMDWが無かった場合は《第3種 ベロリンガM》などの墓地肥やし効果を先に使うと出てくる事もある。それにより2発目のDスイッチでリアニメイトする対象も補充できるので一石二鳥。《D2M2 ドグライーター》に関しては最悪場に出ていたものをウルトラ・セイバーで自壊させるという手もあるため、さほど気にしなくても良い。
Dスイッチをリロードすれば、相手は出したクリーチャーを毎ターン山札送りにされてしまうため、実質的にスピードアタッカーなどでしかこちらを攻撃できないロック状態となる。万が一スピードアタッカーを出されても適当なブロッカーか《黒神龍オドル・ニードル》が数体並ぶだけであっさり対処する事が可能。
非進化でさえあれば何でもリアニメイトできるので、様々なクリーチャーによるフィニッシュ方法が考えられる。以下はその一例。
基本的には大量展開を活かしてスピードアタッカー化から総攻撃を仕掛けるのが常套手段。リアニメイトしたクリーチャーは基本的には召喚酔いしている為すぐには攻撃できない。その為、前述の通り全体にスピードアタッカーを付加できるクリーチャーを事前に墓地に仕込んでおきたい。
最初のリアニメイト時点でそれが無かった場合は、更なる墓地肥やしで墓地に落として次のターンにDスイッチで出すか、それで駄目ならウルトラ・セイバーで打点となるクリーチャーをバトルゾーンに残しておくと良い。
準備が整ったら、数に任せて一斉攻撃を仕掛ける。ウルトラ・セイバーの性質上、単色クリーチャーとシングルブレイクを先に攻撃させるとより安全。ウルトラ・セイバーで多色クリーチャーに関してはほぼ無敵のため、スパーク呪文などが出ない限り勝負は決まったも同然だろう。
このデッキの弱点
リアニメイトデッキの共通点として墓地利用メタ、《ウソと盗みのエンターテイナー》などの踏み倒しメタには弱い。また、主要なクリーチャーの多くがドラゴンの為《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》などのドラゴンメタも厳しい。
《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》のS・トリガーのおかげで予期せぬタイミングでそれらを除去できる事があるのが救いか。
《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》は相手のクリーチャーもリアニメイトしてしまうため、ミラーマッチにも注意。当然《単騎連射 マグナム》さえ用意できれば何も問題はないのだが、もしできなかった場合は《D2M2 ドグライーター》の除去効果でも捌き切れない数を並べられる危険性がある。
ただし、非進化しかリアニメイトできないのは相手も同じなので、【墓地進化速攻】など進化クリーチャーを多用する墓地利用デッキに対しては若干の耐性を持つ。
前述もしたが、《D2M2 ドグライーター》を出してから《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》のDスイッチが発動する間を攻められると脆い。【速攻】相手にはDスイッチ発動直前に攻め切られて負けるというパターンも珍しくない。
またD2フィールドを戦略の中心に据えたデッキ故に、そちらをカード指定除去や同じD2フィールドによる張り替えなどで消されると非常に厳しい。一度消されるとDスイッチ起動に更なる時間がかかるため、その様なカードを使う相手には《D2M2 ドグライーター》を出すタイミングをよく考えておきたい。
スピードアタッカー化から総攻撃を仕掛ける場合、前述の通り《マスター・スパーク》などによる全タップに注意。どうしても気になるなら《偽りの王 ナンバーナイン》などをリアニメイトの候補に入れると良い。
なお、《終末の時計 ザ・クロック》や《閃光の守護者ホーリー》などに関しては《単騎連射 マグナム》で無力化できるのでそこまで気にする必要はない。大量展開の天敵である《アポカリプス・デイ》も、《Dの妖艶 マッド・デッド・ウッド》のウルトラ・セイバーのおかげで半分の被害だけで済む。
最後にこれはデッキ構成にもよる問題だが、どうしても多色カードが多くなりやすく色事故が頻発する。構築する際は多色カードの分量に細心の注意を払いたい。
その他
参考